演劇学部推薦公演 (学科別一覧)

  • 2016.08.22 Monday
  • 23:00

 

2017年の観劇レポート対象作品は

こちら 観劇レポート対象作品 2017年秋期 

     (演劇学部推薦公演)

 

  演劇学部各学科の推薦による2016年後期「演劇学部推薦公演」が発表されました。これらの公演は全学共通の課題である観劇レポートの対象作品となります。各公演の詳細は8月中に解説する予定です。(8月22日)


 

 

演劇学部推薦公演 (学科別一覧) 

 

2016年後期/観劇レポート対象作品

   

 

シェイクスピア学科推薦公演

1. ニコラス・ライト

  『クレシダ』

   (9月/CATプロデュース)

2. ウィリアム・シェイクスピア

  『ヘンリー四世 第1部』

   (11-12月/新国立劇場)

3. ウィリアム・シェイクスピア

  『ヘンリー四世 第2部』

   (11-12月/新国立劇場)

4. ウィリアム・シェイクスピア

  『冬物語』

   (11月/ブラナー・シアター・ライヴ)

5. ウィリアム・シェイクスピア

  『ロミオとジュリエット』

   (11-12月/ブラナー・シアター・ライヴ) 

   

イギリス演劇学科推薦公演

1. ニック・スタフォード

  『戦火の馬』  

   (11月/ナショナル・シアター・ライヴ)

2. ジョン・オズボーン

  『エンターテイナー』

   (12月/ブラナー・シアター・ライヴ)

 

アメリカ演劇学科推薦公演

1. ケン・ラドウィッグ

  『バッファローの月』

   (9-10月/テアトル・エコー)

2. ハーヴェイ・ファイアスタイン

  『Kinky Boots』

   (10月/来日公演)

3. アーサー・ミラー

  『るつぼ』

   (10月/シアターコクーン)

4. アニー・ベイカー

  『フリック』

   (10月/新国立劇場)

5. メアリー・チェイス

  『ハーヴェイ』

   (11月/俳優座劇場プロデュース)

6. ニール・サイモン

  『ナイスガイinニューヨーク』

   (12月/東宝・CATプロデュース)

 

 


推薦公演の詳細 ⇒ 推薦公演の解説へ(p.5 / p.6)

 

 

 

 

演劇学部推薦公演(解説)

  • 2016.08.31 Wednesday
  • 23:00

 

観劇レポート(2016年後期)の対象公演となる演劇学部推薦公演の解説です。

石田伸也(演劇学部教授)、吉永明子(演劇学部准教授)、小島真由美(演劇学部専任講師)、篠山(ささやま)芳雄(非常勤講師)、広川治(オンライン映画演劇大学代表)が解説します。(2016年8月29日)


 

 

 2016年後期・演劇学部推薦公演 

 

 観劇レポート対象作品となる演劇学部推薦公演は、以下の舞台および舞台映像13作品になります。

                

  <翻訳上演/来日公演>

 

1. ニコラス・ライト作

  『クレシダ』(9月

2. ケン・ラドウィック作

  『バッファローの月』(9-10月 

3. ハーヴェイ・ファイアスタイン作

  『Kinky Boots』(10月

4. アーサー・ミラー作

  『るつぼ』(10月

5. アニー・ベイカー作

  『フリック』(10月)

6. メアリー・チェイス作

  『ハーヴェイ』(11月)

7. ウィリアム・シェイクスピア作

  『ヘンリー四世 第1部』(11-12月)

8. ウィリアム・シェイクスピア作

  『ヘンリー四世 第2部』(11-12月)

9. ニール・サイモン作

  『ナイスガイinニューヨーク』(12月)

 

    <海外公演の映像>

 

10. ニック・スタフォード作

  『戦火の馬』(11月)

11. ウィリアム・シェイクスピア作

  『冬物語』(11月)

12. ウィリアム・シェイクスピア作

  『ロミオとジュリエット』(11-12月) 

13. ジョン・オズボーン作

  『エンターテイナー』(12月)

 

   シェイクスピア学科 推薦公演=緑

   イギリス演劇学科 推薦公演=青

   アメリカ演劇学科 推薦公演=赤

 

推薦公演を内容・ジャンル別に分類すると次のようになります。

 

1. 悲劇『ロミオとジュリエット』

    『るつぼ』

2. 喜劇『ハーヴェイ』

    『バッファローの月』

    『ナイスガイinニューヨーク』

3. 悲喜劇『冬物語』

4. 歴史劇『ヘンリー四世』

5. ミュージカル『Kinky Boots』

6. スペクタクル『戦火の馬』

7. バックステージもの

  『クレシダ』

  『バッファローの月』(喜劇)

  『エンターテイナー』

8. 新作『フリック』

 

 舞台映像としてはナショナル・シアター・ライヴのほかに『冬物語』『ロミオとジュリエット』『エンターテイナー』がケネス・ブラナー・シアター・ライヴとして連続上映されるのが注目です。ケネス・ブラナーについては俳優・演劇学科の講座として「ケネス・ブラナーの魅力 〜俳優・演出家・映画監督として」が予定されています。12月のニール・サイモン作『ナイスガイ・ニューヨーク』の原題は『カム・ブロー・ユア・ホーン』。講座「ニール・サイモンの世界」第1回の講義題目です。

 以下の各作品の解説欄では、まず【Key Points】として公演や作品の注目すべき点やキーワードが選ばれています。【解説】の後に続く【参考作品】では、観劇前後の読書に最適な書籍や映画等を紹介しています。 

              


 

       

    <翻訳上演/来日公演>

 

 

  1.    9月4日(日)〜9月25日(日)

 

      クレシダ

 (シーエイティプロデュース企画・製作)

 

   作:  ニコラス・ライト

                   (Cressida)

   翻訳: 芦沢みどり 

   演出: 森新太郎

   出演: 平幹二郎/浅利陽介ほか

   会場: シアタートラム(三軒茶屋)

   料金: 全席¥7,800 

   チケット発売: 6月11日(土)

     

              

    

【キャッチコピー】

 神は、我々を人間にするために、

 何らかの欠点を与える。

  ーWilliam Shakespeare

 

Key Points】  

 ▶ 少年俳優

  (女性が舞台に立てなかった時代の女性役)

 ▶ ジョン・シャンク(実在の俳優です)

 ▶ 平幹二郎(朗々と響く名優の声を劇場で体

   感せよ)

 

 【解説】 石田伸也

 

シェイクスピア(1564-1616)が死んでから十数年後の1630年代。まだ女性は舞台に立つことを許されず、10代の少年俳優が女性役を演じていた。主人公はジョン・シャンクという俳優で、少年俳優の演技指導をしていた。劇場経営にも関わっていたシャンクは、自分の借金を清算するための策として、ひとりの純真な少年俳優を看板俳優に育てようと目論む。

 

当時、少年俳優たちは本人の意に反して劇団に入団させられていた場合もあり、大人になったとたんに必要とされなくなるという不安定な身分にあった。作者のニコラス・ライト(1940-)は、実在の人物の記録等を基に想像力を膨らませて老優と少年俳優たちの悲喜こもごもの世界を描いている。シャンクが演技を指導する少年俳優スティーヴン・ハマートンも実在した俳優である。若き日のライトは1960年代にロイヤル・コート劇場で演出家となり、70年代にはピーター・ホールの下で演劇を学んだ若者だった。この『クレシダ』(2000)の後、ヴァン・ゴッホのロンドンでの若き日々を描いた『ブリクストンのヴィンセント』(2003)でローレンス・オリヴィエ賞の最優秀作品賞を受賞している。南アフリカ生まれで彼自身が子役だったという経歴が興味深い。

 

演出の森新太郎は読売演劇大賞を受賞しており、ポスト蜷川を担う新世代の演出家として最も期待できる演出家の一人。しかし何と言っても期待大なのは、主人公シャンクを演じる平幹二郎である。80歳を越えても衰えることなきこの名優は、日本を代表するシェイクスピア俳優と言っていい。『NINAGAWAマクベス』(1980)や自身の演出による『冬物語』(2005)はもちろん、近年も蜷川演出の『ハムレット』(2015)で主人公の父親クローディアス役を演じていた。その見事な役者魂にはひたすら感嘆させられるばかりだ。祈りの場面では原作にはないが裸になり、罪を洗い流そうと井戸の水を禊として体に何度もかけていたのだ。それが蜷川でなく本人のアイデアだったというからすごい。『クレシダ』でも、ロンドン初演のマイケル・ギャンボン以上に朗々と響く声と圧倒的な存在感をもって我々を感動させてくれるだろう。

 

 

【参考作品】 

 戯曲『トロイラスとクレシダ』(1602)

 (シェイクスピア作/小田島雄志訳/白水社

  1983)

   愛と忠誠に基づく世界観を揶揄し崩壊させ

  ていく展開。悲劇でも喜劇でもなく、問題劇

  と呼ばれるこの戯曲、観劇前にぜひ御一読

  を。

▶ 映画『恋におちたシェイクスピア』(1999)

   (監督:ジョン・マッデン)

   ここにも少年俳優が登場。だがその少年は

   シェイクスピア劇ファンの若き女性だっ

   た。言わずとも知れたアカデミー賞7部門

   受賞の傑作。

 

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 2.  9月29日(木)〜10月10日(月)

 

    バッファローの月

    (テアトル・エコー主催)

 

   作:  ケン・ラドウィッグ

       (Moon over Buffalo) 

   翻訳・演出: 勝田安彦

   出演: 安原康人/杉村理加ほか

   会場: 恵比寿・エコー劇場 

   料金: 一般5,000

    初日割引(9/29のみ)4,000

    楽日割引(10/10のみ)4,000

    ユースチケット(25歳以下)3,000

    チケット発売: 8月27日(土)

 

    バッファローの月   

 

【キャッチコピー】

 映画じゃない、テレビでもない。

  舞台こそ全てなんだ!

 

【Key Points】

 ▶ ケン・ラドウィッグ

  (とにかく笑える喜劇作家)

 ▶ バックステージ・コメディ

  (舞台裏で起きる大騒動)

 ▶ 劇団テアトル・エコー

  (喜劇専門に60年)

      

【解説】 広川 治

 

60周年を迎える喜劇専門の劇団が今年も笑いの花を満開に咲かせてくれます。上演チラシにあるストーリーの解説から抜粋してみましょう。“1953年ニューヨーク州バッファロー。元人気俳優のジョージとシャーロット夫妻は、テレビや映画の新しいエンタテイメントの波に乗り遅れ、田舎で巡演活動を繰り返す毎日。誰もが憧れるスタアになりたいと思っているが、落ち目の一座はギャラも払えず劇団員には逃げられる始末。そこへ有名な映画監督が次の主役を探して、芝居を観に来ると知らせが入る…”さてこの後どんな騒動が舞台裏で起きるのかは観てのお楽しみ。

 

作者のケン・ラドウィッグは『レンド・ミー・テナー』ではオペラの舞台裏の大混乱を、『ハリウッドでシェイクスピアを』では映画撮影の現場の大騒ぎを描くなど、バックステージ・コメディを得意とする人気喜劇作家です。どうにもうまくいかない状況を客観的に笑い飛ばすのがファルス(笑劇)の真髄。特にバックステージ・コメディでは俳優たちの舞台に対する崖っぷちの必死の思いが強ければ強いほど笑いの分量も増えていきます。

 

テアトル・エコーでは数年前に私が翻訳したテレンス・ラティガン作『ハレクイネイド』が上演されたことがありましたが、この作品もバックステージ・コメディで、シェイクスピア劇を田舎で巡演する劇団の話でした。その時に主人公の座長役を演じていたのが安原義人さん。きっとまた観客席を爆笑の渦に巻き込んでくれることでしょう。シャーロットの母親エセル役を演じる丸山裕子さんの名コメディアンヌぶりにも期待したいところです。

 

【参考作品】

▶ 映画『ブロードウエイと銃弾』(1994)

 (監督・脚本:ウディ・アレン)

   ケン・ラドウィッグ作ではありませんが、

  映画でバックステージ・コメディを楽しむ

  なら、まずこの一作がお勧め。

   1920年代のブロードウエイが舞台。成功

  を夢見る若手劇作家がギャングと共に台本

  を書くに?! ウディ・アレン監督・脚

  本による妙におかしいメディです。

▶ 映画『プロデューサーズ』(2005)

 (監督:スーザン・ストローマン

   メル・ブルックス製作・脚本による

  ミューカル。ミュージカルの失敗作を上

  演して悪もうけしようとするプロデュー

  サ二人の物語。バック・ステージとい

  より、とにかくおバカなキャラの歌やダン

  スが笑る映画です

 

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 3.   10月5日(水)〜30日(日) 

 

     Kinky Boots

 (ブロードウェイ・ミュージカル来日版)

    (企画・招聘:Bunkamura)

    

  脚本: ハーヴェイ・ファイアスタイン

     (英語上演/日本語字幕あり)

 楽曲・作詞: シンディ・ローパー 

 演出・振付: ジェリー・ミッチェル 

 出演: J. Harrison Ghee/Adam Kaplan

 会場: 東急シアターオーブ(渋谷)

 料金: S席¥13,000/A席¥10,000

     B席¥8,000

     <チケット発売> 4月24日(日)

 

     「Kinky Boots」の画像検索結果

 

【Key Points】

 ▶ ドラァグ・クイーン(確かにキンキー)

 ▶ ハーヴェイ・ファイアスタイン

  (ゲイの脚本家)

 ▶ シンディ・ローパー(さすがシンディ)

 

【解説】 小島真由美

 

地方に住んでいるミュージカル好きの友人によく言われるのが「私も東京に住みたい!」っていうひと言。確かに東京は劇団四季や帝劇のミュージカルばかりでなく、最近では来日公演が増えてるせいもあって、ミュージカル好きの財布は緩みっぱなしっていうのが現状。どうしてもチケット代が高めだから、逆に「地方でお金を貯めたい!」っていう曲でも歌いたくなってしまう。だからこそ演目選びが重要。でもこの『キンキーブーツ』(2013年ブロードウェイ初演)はトニー賞五部門受賞という評判だけでなく、三浦春馬君と小池徹平君の日本語バージョンが上演されたばかりなので、最も注目度の高い演目。ミュージカル・ファンはもちろん、あまり舞台を観ない友達にも声をかけたい舞台の一つです。

 

でも題名のブーツは分かるけどキンキーって何?って思う人のために説明しておきましょう。元々kinky″という単語には「もつれた」とか「ねじれた」とか曲折した意味があって「風変わりな」「ゆがんだ」などの意味でも使われている言葉です。だから現代では「同性愛」「変態」を指すことが多い一語。このミュージカルでは主人公のローラが男性でありながら女性の服を着るのが趣味のキンキーなお方。いわゆるドラァグ・クイーンなんです。

 

ドラァグ・クイーンで勘違いしやすいのは、ドラッグと表記されることもあるので、麻薬か何かと関係があると思っている人(昔の私がその人)もいるかもしれないけれどdrug″でなく‶drag″なので、パソコンの画面でドラッグするのと同じ。俗語としては「女装好き」「女装する」の意味になります。映画で言えば最近の『リリーのすべて』(2015)の主人公がそうだったし、日本で言えばマツコ・デラックスやミッツ・マングローブ、大御所には美輪明宏さんがいますよね。

 

『キンキーブーツ』は、倒産しかけている靴工場を経営するチャーリーがドラァグ・クイーンのローラと出会い、男性用の婦人靴を製造して再起をかけるという物語で、イギリスのお話です。そして実話を基にしたイギリス映画『キンキーブーツ』(2005)が原作で、映画を舞台化したミュージカルなんです。映画をミュージカルの舞台にする例っていうのは意外に多くて、同じように再起をかけるイギリスの労働者たちを描いたコメディ映画『フル・モンティ』(1997)をはじめ、『キューティ・ブロンド』(2001)や『ONCE ダブリンの街角で』(2006)などが映画からミュージカルの舞台になっています。(きっといいオリジナル脚本が少ないんだろうな)。メル・ブルックスの『プロデューサーズ』などは最初に映画(1968)があって、その後に舞台でミュージカル化(2001)され、再びそれがミュージカル映画(2005)になったという経緯があります。同じような流れをたどったのが『ヘアスプレー』で、映画(1988)→舞台(ミュージカル/2002)→ミュージカル映画(2007)という順序です。ドラァグ・クイーンを主人公にした作品には『プリシラ』(1994)というオーストラリア映画もあって、これものちにミュージカルの舞台(2006オーストラリア初演)になっているんですが、日本でもこの12月に上演が予定されています(そのうちオンライン映画演劇大学でも「舞台と映画のステキな関係〜ミュージカル編」なんて講座ができればなんて思っています)。

 

フランスの舞台(1973)から映画(1978/日本公開題名は『Mr.レディMr.マダム』でした)とミュージカルの舞台(1983)になったものには『ラ・カージュ・オ・フォール』があります。日本でも市村正親さんと鹿賀丈史さんのステキな舞台が何度も再演されてますから、ご覧になった方も多いと思います。市村さんのドラァグ・クイーンぶりが最高でしたね。そしてこの『ラ・カージュ』の脚本家が『キンキーブーツ』の脚本家ハーヴェイ・ファイアスタインなんですねえ。この人は自身がゲイで俳優としても活躍している人。『トーチソング・トリロジー』(1981)というドラァグ・クイーンを主人公にしたシリアスな芝居を書き、自ら演じたり(日本では鹿賀さんが昔、女装して演じてました)、主人公の女の子のお母さん役を演じた『ヘアスプレー』があったり(映画ではジョン・トラボルタでした)と、本人がまさにドラァグ・クイーンの役が得意な有名人(ミュージカル『屋根の上のバイオリン弾き』の再演での父親役など、ゲイじゃない役もあるけれど)。

 

それからやっぱりミュージカルだから音楽が重要。どんなに本が良くても、歌がつまらなきゃそれまでだから。その点『キンキー・ブーツ』では、あのシンディ・ローパーが初めてのミュージカルの作曲に挑戦し、トニー賞作曲賞を受賞。考えてみるとシンディが80年代にシンガー・ソング・ライターとして大ヒットさせた曲にも、『キンキー・ブーツ』に通じるものがあるんじゃないかな。例えばシンディのデビュー曲の‟Girls Just Wanna Have Fun”のハジケっぷりはローラに似たものがあるし、‟True Colors”の「人と違ういろんな色の個性こそ大事」っていうメッセージ(‶True colors are beautiful like a rainbow")なんて‟キンキー”でいいじゃないというスピリットそのもの。今回もRaise You Up″や‶Just Be″なんて、まさにシンディ、さすがシンディですね。

 

【参考作品】

 ▶ 映画『キンキーブーツ』

   (2005/ジュリアン・ジャロルド監督)

  『それでも夜は明ける』(2013)では拉致

   され奴隷市場に送られた黒人役だったキ

   ウェテル・イジョフォーがローラを演じ

   ていました。

 ▶ CD『キンキーブーツ』(2016)

    (オリジナル・ブロードウェイ・キャスト)

   ローラが歌う‶Not My Father's Son"や

   ‶Hold Me in Your Heart"のような切ない

   バラードの名曲もあります。

 

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 4.    10月7日(金)〜30日(日)

 

       るつぼ

     (Bunkamura企画・製作)

    

   作:  アーサー・ミラー

       (The Crucible) 

   翻訳: 広田敦郎

   演出: ジョナサン・マンビィ

   出演: 堤真一/松雪泰子/黒木華

              溝端淳平/小野武彦ほか

   会場: Bunkamuraシアターコクーン

   料金: S席¥10,500/A席¥8000

   チケット発売: 7月10日(日)

 

    「るつぼ シアタ...」の画像検索結果

 

【Key Points】

 ▶ アーサー・ミラー作『橋からの眺め』

 ▶ 魔女狩り/赤狩り(集団社会の構図)

 ▶ 英国の演出家(堤真一と黒木華の演技)

 

【解説】 篠山芳雄

 

アーサー・ミラーは20世紀半ばのアメリカ演劇を語る上で欠かせない劇作家だ。今年(2016年)の5月、ナショナル・シアター・ライヴのシリーズでは『橋からの眺め』(2015年の再演)の舞台映像が上映された。演出家イヴォ・ヴァン・ホーヴェ秀逸な演出は、一人の男が姪に対する過剰な愛情を抱いた結果、いかに周囲と本人に歪みをもたらしていくか、その恐ろしさを息詰まる緊迫感をもってあぶり出していた。

 

ミラーの劇の主題の一つに、この人間関係の歪みという問題がある。しかしそれは社会の歪みにリンクしているものだ。『橋からの眺め』(1955年初演)の場合、背景に移民問題があった。代表作『セールスマンの死』(1949)では、時代と社会が個人にもたらす孤立という歪みが、主人公の内部崩壊を通じて描かれていた。前述の二作品では主人公の内部の歪みと崩壊がプロットの中心に置かれているが、『るつぼ』(1953)では、集団社会が歪んで崩壊していく中で、主人公の内面がどう変化していくのかがポイントとなっている。

 

時代設定は17世紀のマサチューセッツ州で、道徳的に厳しい清教徒の村の実話を基にしている。妻子ある農夫プロクターと一夜の関係をもった少女アビゲイルの不満が虚言を生み、腹いせのようにプロクターの妻を魔女だと告発する。するとアビゲイルの友人の少女たちも伝染して熱病にかかったごとく告発を模倣し、仕舞いには多くの村の者が裁判にかけられていく。ミラーが魔女狩りの集団心理を描いた目的には、1950年代にアメリカの上院議員マッカーシー主導の下に行われた共産主義者狩り、いわゆる赤狩りに対する抗議と批判ということがあった。赤狩りがどのようなものであったかは、映画『グッドナイト・グッドラック』(2005)や7月に公開された映画『トランボ』(2015)などからも伺い知ることができる。執拗な追求や無意味な同調が拡散していく歪んだ集団社会の構図は、現在のSNS社会ならば、ツィッターなどによる牘蠑″の構図に置き換えられる場合もあるだろう。

 

今回の上演で英国の演出家ジョナサン・マンビィは、プロクターとアビゲイル役の堤真一と黒木華からどんな演技を引き出してくるだろうか。堤真一は実直に現実に向き合う主人公の役に力強い演技を見せてきた。黒木華は今まで山田洋次監督の映画などで思いやりのある一途なキャラクターが似合っていたが、アビゲイル役ではどのような演技を見せてくれるだろう。二人の演技ばかりでなく、他の出演者や舞台全体が不安と緊張感たっぷりのものになるのではと期待している。なおアーサー・ミラーに関しては、映画学部俳優・演技学科の講座で『セールスマンの死』を取り上げ、主に映画化における主人公役の演技について研究発表する予定である。

 

【翻訳・映画】

▶ 翻訳『アーサー・ミラー2 るつぼ』

 (倉橋健訳/ハヤカワ演劇文庫/2008)

▶ 映画『クルーシブル』(1996)

  アーサー・ミラー自身による脚色。監督は

  ニコラス・ハイトナー。プロクターをダニ

  エル・デイ・ルイス、アビゲイルをウィノ

  ナ・ライダーが演じている。

 

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演劇学部推薦公演 (解説2)

  • 2016.08.31 Wednesday
  • 23:00

 

 

 5.    10月13日(木)〜30日(日)


      フリック

      (新国立劇場主催)

    

   作:  アニー・ベイカー

       (The Flick)

   翻訳: 平川大作

   演出: マキノノゾミ

   出演: 木村了/ソニン

       村岡哲至/菅原永二ほか

   会場: 新国立劇場・小劇場(初台)

   料金: A席¥6480/ B席¥3240

       Z席(当日券・枚数限定)¥1620

       当日学生割引(残席がある場合)

       → Z席以外半額

   チケット発売: 8月7日(日)

 

   

 

 【キャッチコピー】

 デジタル化の波に飲み込まれる、さびれた映画館―

 フィルムを愛する若者たちの、ちょっと切ない日常をコメディタッチで描く。

 

【Key Points

 ▶ 新国立劇場・小劇場

 ▶ 作者アニー・ベイカー

 ▶ マキノノゾミ演出

 

【解説】 小島真由美

 

新国立劇場の小劇場は、今までも掘り出し物の宝庫でした。最近でも『負傷者16人―SIXTEEN WOUNDED』(2012)や『バグダッド動物園のベンガルタイガー』(2015)など、多文化社会の諸相を描いた劇を中心に様々な秀作を上演してきました。そう言えば、最近は舞台映像の上映で注目されているロンドンのナショナル・シアターにもコッテスロー劇場(現在はドーフマン劇場)という小劇場がありました。以前はよく足を運んだものですが、そこで観た新作がその年の演劇賞を受賞するなんてことがよくありました。アニー・ベイカー作『フリック』はアメリカの作品ですが、ロンドンではこのドーフマン劇場で上演されました。

 

作者のアニー・ベイカーは2008年に『肉体のめざめ』という劇でオフ・ブロードウエイでのデビューを果たした新進の劇作家。現在35歳でニューヨーク大学で劇作の指導などもしているようです。この『フリック』がピューリッツァ賞を受賞したのは2013年ですから、何と33歳でそれもデビュー5年後でピューリッツァ賞受賞なんですから、すごいですね。『フリック』は未読で舞台も観ていないので、ここに宣伝チラシの「ものがたり」を引用させていただきます。

 

“マサチューセッツ州ウースターの古びた映画館。いつか映写係になることを夢見て働くサム。映画狂のエイヴリー。紅一点のローズ。まだ35mmフィルムで映画を映写しているこの映画館だからこそ働きたい、とようやく働き口を見つけたにも関わらず、時代の波はデジタル化に向かい、フィルム映写機からデジタル映写機に移行するという話が持ち上がる。どうせ自分は下流階級に属しているからと卑屈になりながらも、与えられた仕事をそれなりに、けれど懸命にこなす従業員たちだったが、デジタル化が意味するものは、従業員の数を減らすという通告でもあった……。”

 

演劇でありながらも映画館を舞台にした作品、という内容では、やはりオンライン映画演劇大学で推さないわけにはいきませんね。演出をなさるのは劇作家のマキノノゾミさんです。『東京原子核クラブ』『高き彼者』『殿様と私』など、マキノさんが描く主人公の多くは、社会や時代とのずれを感じていたり、立派な人物でありながらも、かなり不器用な生き方をしています。しかしそんな不器用さを通して弱さだけでなく人間の強さも見せてくれる――そんな素敵な舞台がたくさんありました。

 

イギリスの劇作家テレンス・ラティガンの『セパレートテーブルズ』を演出なさったこともありましたが、ラティガンも似たような不器用な人間をたくさん書いています。それからマキノさんはニール・サイモンの『ジンジャーブレッド・レディ』という作品を基にした戯曲も書かれているんです。その『ジンジャーブレッド・レディはなぜアル中になったか』という劇については、講座「ニール・サイモンの世界」の第8回で取り上げる予定です。こうしたマキノ・ワールドが『フリック』にも発見できるでしょうか。このあたりも楽しみにしています。

 

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 6.   11月17日(木)〜27日(日)

 

      ハーヴェイ

  (俳優座劇場プロデュース)

 

   作:  メアリー・チェイス

       (Harvey)

   翻訳: 常田景子 

   演出: 西川信廣

   出演: 尾身美詞/日下由美ほか

   会場: 俳優座劇場

   料金: 一般¥5800
         (17・18日のみ¥2900)

       学生¥2900

   チケット発売: 10月1日(土)

 

   『ハーヴェイ』  

 

【キャッチコピー】

 見えないけど、いつもとなりに……

 ヒューマン・コメディの名作、ふたたび。

 

【Key Points】

 ▶ 映画『フィールド・オブ・ドリームス』

 ▶ 主人公だけに見える存在(それも大ウサギ)

 ▶ スピルバーグも映画化を熱望

  (大人のための笑える寓話)

 

【解説】 広川 治

 

『フィールド・オブ・ドリームス』(1989)という映画があります。ケビン・コスナー扮する農園主がある日、とうもろこし畑を歩いていると「もしそれを建てれば、彼はやって来る」という声がどこからか彼の耳に聞こえてきます。ところがこの天からささやかれたような声、彼以外には誰にも聞こえません。その後、主人公は建てるべきものが野球場だと分かり、思い切って畑を切り開き球場を作ると、今度は彼と家族にしか見えない野球選手が現れて…という不思議な物語です。

 

この映画で主人公が家で何気なくテレビを見ている場面で放映されているのが、実は喜劇『ハーヴェイ』の映画版。1930年代から50年代にかけて、のんびりとしたユーモラスな役柄で一世を風靡したジェイムズ・スチュワートが主人公のエルウッド・ダウドを演じていました。テレビの画面に映るのが「通りを歩いていると、こんばんは、ダウド君という声がしたんだ。振り向いたら、何とそこにはバカでかいウサギがいるじゃないか」と説明しているジェイムズ・スチュワートの姿です。映画『フィールド・オブ・ドリームス』では特定の人にしか聞こえない声が聞こえる。そして『ハーヴェイ』の場合は他の人には見えないウサギが見えると主人公が語る。そのウサギの名前がハーヴェイというわけです。周囲の者はダウド氏にハーヴェイを紹介されても何も見えないので、何が何だか分からず困惑するばかり。しまいにはとんでもない間違いの喜劇になってしまいます。『フィールド・オブ・ドリームス』は喜劇ではありませんが『ハーヴェイ』を意図的に使用していたのでした。

 

主人公にしか見えない存在という設定で圧倒的に多いのは、それが亡くなった家族や友人の幽霊という場合。ノエル・カワードの喜劇『陽気な幽霊』では主人公の作家の亡き妻が、ニール・サイモンの『ローズのジレンマ』では、愛人だった男性が幽霊として登場します。アラン・エイクボーン作『見えない友達』のように題名からしてまさにそのものの喜劇もあります。日本にも、死んだ父親の幽霊と会話する井上ひさし作『父と暮せば』や、主人公の青年の不思議な相談相手が登場する映画『さびしんぼう』など、枚挙にいとまがありません。考えてみればシェイクスピアの『夏の夜の夢』や『テンペスト』も見えない妖精が巻き起こす喜劇でした。そしてハーヴェイも劇中ではアイルランドの妖精のようなものとされています。

 

しかしこういった作品と『ハーヴェイ』が根本的に異なるのは、観客にもこのハーヴェイが見えない、つまり着ぐるみのウサギが出て来るわけではないし、その声も聞こえないという点です。だから余計に独りでハーヴェイと会話するダウド氏と紹介されて困惑する人たちがおかしく見えてきます。でも観劇しているうちに自分もハーヴェイが見えるかも、あるいは見てみたいと思わせるようなハート・ウォーミングな作品です。この不思議な喜劇を書いたメアリー・チェイスは『ハーヴェイ』のみが有名な劇作家ですが、本作でピューリッツァ賞を受賞しています。

 

この『ハーヴェイ』は2009年頃にスティーブン・スピルバーグも映画化を熱望していた戯曲でした。トム・ハンクスやロバート・ダウニー・ジュニアとの出演交渉もあったようなのですが、実現には至りませんでした。子供が持つようなイノセンス(純粋無垢)というものを常に大事にしているスピルバーグです。作品とダウド氏の持つ素朴な味わいに惹かれたのだと思います。『ハーヴェイ』は単に笑える喜劇ではなく、大人のための寓話でもあり、大切なものが見えなくなっている大人のためのヒューマン・コメディです。

 

【参考作品】

▶ 映画『ハーヴェイ』(1950)

  ヘンリー・コスター監督作品。メアリー・

  チイス自身が脚色(共同脚本)した作品。

▶ 映画『フィールド・オブ・ドリームス』

  (1989)

  アカデミー賞では作品賞にノミネートされ、

  日本では「キネマ旬報ベストテン」でその年

  の1位に選ばれました。フィル・アルデ

  ン・ロンソン監督による1980年代アメリ

  カ映画を代する作品の一つです。

 

Top▲  (⇒ 俳優座劇場)

 


 

 

 7+8.  11月26日(土)〜12月22日(木)

 

       ヘンリー四世

       第ー部 −混沌−

       第二部 −戴冠−

       (新国立劇場)

 

  作:  ウィリアム・シェイクスピア

      (Henry IV)

  翻訳: 小田島雄志 

  演出: 鵜山仁

  出演: 浦井健治/岡本健一

      ラサール石井/中嶋しゅう

      佐藤B作ほか

  会場: 新国立劇場・中劇場(初台) 

  料金: 二部作通し券¥16000

      単券:S席¥8640/A席¥6480

      B席¥3240/

      Z席(当日券・枚数限定)¥1620

      当日学生割引

      (残席がある場合のみ

       → Z席以外半額) 

   チケット発売: 9月11日(日)

 

 

    

 

【キャッチコピー】

 待望のシェイクスピアの壮大な歴史劇、

  堂々登場!

 

【Key Points】

 ▶ シェイクスピア劇の多重構造

   (三層の群像劇)

 ▶ フォールスタッフ(愚かなる酒豪)

 ▶ 新国立劇場での英国史劇(鵜山仁演出)

 

【解説】 吉永明子

 

シェイクスピア劇は一回の鑑賞でほぼ三作品分楽しめる仕組みになっています。『夏の夜の夢』では恋人たちの混乱(妖精の惚れ薬)、ボトムの変身(ロバと妖精女王)、ピラマスとシスピー(宴の余興)という三作。『ヴェニスの商人』ならシャイロック(人肉裁判)、箱選び(ポーシャへの求婚)、ジェシカの駆け落ち(ユダヤ人の娘)という三本。『リア王』であれば、王国の分割(リアと三人の娘)、失明の父親(グロスター公)、乞食の運命(あわれなトム)とでも呼ぶべき三作品です。

 

こうした三作品分の主筋と副筋が見事に絡み合って、観客を飽きさせないところがシェイクスピア劇の魅力の一つではないでしょうか。三作は時と場所を変えて横軸となり、作品の時空の幅を広げている一方、縦軸として階級社会を反映し三層の群像劇を生み出しています。この傾向は歴史劇に顕著で『ヘンリー四世』では、王位継承の物語(ハル王子)、騎士たちの熱情(ホットスパーの反乱)、愚かなる酒豪(フォールスタッフ)を中心とした三層、すなわち宮廷、戦場、酒場を舞台にして王侯貴族と庶民が織りなす世界が描かれているのです。その劇構造はシェイクスピア劇のキャッチコピーと言うべき『お気に召すまま』の有名な台詞「この世はすべて舞台」そのものと言えるでしょう。

 

歴史劇なら王室のドラマに観客の注目が集まるのは当然です。しかし『ヘンリー四世』では時として何と言ってもフォールスタッフという巨漢の騎士が昔から人気を集めています。騎士と言っても実際は酒と女と金がすべての男ですが、言うこと為すことが妙におかしく、情けないほど愚かで笑える登場人物です。この喜劇的キャラクターの最初のファンはエリザベス一世(1558-1603在位)だったと言われていて、フォールスタッフを気に入った女王のリクエストで喜劇『ウィンザーの陽気な女房たち』が書かれたという逸話が伝わっています。このフォールスタッフの視点から描かれるハル王子との友情物語も三層の歴史劇で重要な位置にあります。

 

新国立劇場でシェイクスピアの英国史劇が上演されるのは今回で三度目です。まず2009年に『ヘンリー六世』三部作が一挙に上演されました。その舞台でヘンリー六世を演じていた浦井健治が『ヘンリー四世』では(おそらく)ハル王子役で出演します。2012年には『リチャード三世』が上演されましたが、その時にタイトル・ロールの悪漢を演じた岡本健一も今回出演します。その他、中嶋しゅう、勝部演之、立川三貴、今井朋彦、那須佐代子など、一度に複数の役柄を演じ分けて劇の多層構造を具現化してきた個性豊かな面々が演出家鵜山仁の下、再び集結しています。

 

【参考作品】

 ▶ 翻訳『ウィンザーの陽気な女房たち』

   (小田島雄志訳/白水社/1983)

 ▶ DVD『ヘンリー四世』(2013)

    (彩の国さいたま芸術劇場/2013年上演)

   松坂桃李のハル王子と吉田剛太郎のフォー

   ルスタッフを蜷川幸雄が演出した舞台。

 ▶ 河合祥一郎著『シェイクスピア − 人生劇

   場の達人』(中公新書/2016)

   シェイクスピアの時代背景、作風、人生哲

   学などを丹念に分析。シェイクスピアの入

   門書として格好の一冊です。

 

Top▲   (⇒ 新国立劇場)

 


 

 

 9.    12月7日(水)〜27日(火)

          

    ナイスガイinニューヨーク

  (東宝/シーエイティープロデュース)

 

   作:  ニール・サイモン

       (Come Blow Your Horn)

   上演台本・演出: 福田雄一 

   出演: 井上芳雄/間宮祥太朗

       高橋克実/石野真子ほか

   会場: シアタークリエ

   料金: 全席¥11500
   チケット発売: 10月1日(土)

 

    

 

【キャッチコピー】

 プレイボーイの兄と

  マジメな弟が巻き起こす

      大騒動!!

 

【Key Points】

 ▶ ニール・サイモン(詳細は講座で)

 ▶ 映画化(フランク・シナトラ主演

 ▶ 福田雄一台本・演出(放送作家)

 

【解説】 小島真由美

 

アメリカを代表する喜劇作家ニール・サイモンが若き日に書いた第1作です。抱腹絶倒の喜劇です。宣伝文句にあるように「プレイボーイの兄とマジメな弟が巻き起こす大騒動」なんです。この兄貴、弟を大人の男にしてやろうと女の子を紹介しようとするんですが、計画通りに事が進まないのが喜劇というもの。もう本当に笑いが止まらない展開になっていきます。ストーリーや登場人物について説明したいことはまだまだあるんですが、講座「ニール・サイモンの世界」の第1回で詳しく解説しますので、ぜひそちらをご覧になって下さいね。

 

この『カム・ブロー・ユア・ホーン』は初演(1961)から2年後に映画化されているんですが、何とあのフランク・シナトラがお兄さん役でした。映画ではミュージカルでないのに歌まで披露しちゃっています。この映画化の原題は戯曲と同じなんですが、日本では『ナイスガイ・ニューヨーク』というタイトルで公開されました。この題名を今回の上演では使っているんですね。シナトラを知らない若い皆さんのために一応説明しておくと、彼は日本にいたら何回も紅白歌合戦のトリをとったであろうビッグ・スター。それからシナトラが演じた兄の役を今回演じる井上芳雄を知らない、若くないかもしれない皆さんにも一応説明しておくと、彼は今、ミュージカル界のプリンスと呼ばれる人気スター。天才作曲家に扮した『モーツァルト!』やソンドハイム作曲の傑作『パッション』など、東京芸大卒の高い歌唱力で多くの女性を魅了しています。きっとこの舞台でも最低一曲は歌ってくれるんでしょうね。

 

喜劇としての期待は上演台本・演出の福田雄一さんにもあります。とにかく福田さんの舞台のノリは楽しくてたまりません。劇場でお客さんが笑い過ぎて疲れることを目標にしてるんでは?なんて思ってしまいます。『モンティ・パイソンのスパマロット』(2012年上演)なんて本当に笑い疲れたし、今年4月に今回と同じシアタークリエで観た『エドウィン・ドルードの謎』もエンターテインメントここにありと言うべきミュージカルでした。でもこれってまさにニール・サイモンのスピリットなんですよね。「ぼくの喜劇の理想は、すべての観客が身をよじって床に転がり落ち、ついには笑いすぎて卒倒する人が出るようにすることだ」というサイモンの言葉が伝わっています(現代演劇研究会編『ニール・サイモン』より)。福田さんは放送作家としても過去には『笑っていいとも』そして現在では『kinki kidsのブンブブーン』などのバラエティー番組を担当している方なので、きっとアメリカの喜劇という枠に収まらない楽しい舞台に仕上げてくれるのではないかと期待しています。そう言えばニール・サイモンも放送作家出身でした。

 

【参考作品】

 ▶ 『ニール・サイモン戯曲集 I』

   (早川書房、1984)

   酒井洋子訳『カム・ブロー・ユア・ホー

   ン』などニール・サイモン初期の曲が

   4編収録されています。 

 ▶ 映画『裸足で散歩』(1967)

    ニール・サイモンの名を不動にした2

   目の戯曲の映画化です。1作目と同じ

   くニーヨークのアパートの一室が舞台。

   でも今度は兄弟の物語ではなくて新婚カ

   ップルのお話です。その他に『おかしな

   二人』の映画化(1968)やサイモン自身の

   オリジナル脚本による『おかしな夫婦』

   (1970)と『グッバイガール』がニール・

   サイモンの映画ではおススメです。

 

   (⇒ シーエイティプロデュース)

 


演劇学部推薦公演である海外公演映像の4本(『戦火の馬』『冬物語』『ロミオとジュリエット』『エンターテイナー』)については改めて近日中に解説します。(8月31日)

 

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2016年度 英米演劇大賞

  • 2017.02.14 Tuesday
  • 22:00


オンライン映画演劇大学では英米演劇大賞を設け、1年間の英米戯曲の上演から優れた舞台や演技、スタッフを賞の形で記録に残していきたいと思います。演劇学部の選考委員が賞を選出しましたが、学生が提出した観劇レポートの感想も参考にしています。上演日程やチケット料金等の事情により、残念ながらレポートの対象公演にできなかった受賞作もあります。対象公演のうち、いくつかの作品については、法政大学など6大学の歓劇レポートから抜粋し、貴重な上演記録として別ページで紹介しています。

 

 第1回(2016年) 

  英米演劇大賞『クレシダ』

 第2回(2017年) 

  英米演劇大賞『プライムたちの夜』

 第3回(2018年) 

  英米演劇大賞『ハングマン』

 


 

オンライン映画演劇大学

  英米演劇大賞

〜2016年上演舞台より〜

 

 

逝去された蜷川幸雄氏と平幹二郎氏には、これまでの功績に敬意を表して名誉賞を贈呈します。ナショナル・シアター・ライヴなど、英国舞台の映像に対しても作品賞、演出家賞、各演技賞を設けました。以下が各部門の優秀賞と最優秀賞(赤の表記)一覧です。スタッフ賞はそれぞれ分野が異なるので、優秀賞のみの選出としました。

    


 

      ◆翻訳上演部門◆

 

 【シェイクスピア賞】  ※関連作を含む

 『尺には尺を』(彩の国さいたま芸術劇場)

 『カクシンハン版リチャード三世』

   (カクシンハン/シアター風姿花伝)

 『マクベス』(世田谷パブリックシアター)

 『クレシダ』(シーエイティプロデュース) 

   ニコラス・ライト作(2000)

 『ヘンリー四世 第一部 混沌/ 第二部 載冠』

  (新国立劇場)

 

選評

『尺には尺を』は、前年の『リチャード二世』のような斬新な舞台ではないが、シェイクスピア喜劇としての完成度はやはり高い。劇団カクシンハンのシェイクスピアは、新世代のエネルギッシュなシェイクスピアとして大注目。『ヘンリー六世』も同時期に上演された。野村萬斎四演目の『マクベス』は『まちがいの狂言』『国盗人』と共に萬斎シェイクスピアの殿堂入り。少年俳優たちと指導者の物語『クレシダ』は、歩く影、あわれな役者たちを儚く描いた秀作。平幹二郎の名演技と共に忘れられない舞台となった。『ヘンリー四世』は前回の『ヘンリー六世』(新国立劇場)や蜷川版(彩の国さいたま芸術劇場)にあったような歴史の躍動感が感じられなかったが、魅力ある俳優陣の個性と演技を楽しめるものになっていた。(受賞作のうち、『尺には尺を』『マクベス』『クレシダ』『ヘンリー四世』の4作は観劇レポートより抜粋あり)

 


 

 【イギリス演劇賞】  

 『あわれ彼女は娼婦』(新国立劇場)

   ジョン・フォード(1633出版)

 『アルカディア』(シス・カンパニー)

   トム・ストッパード作(1993)

 『イニシュマン島のビリー』(ホリプロ)

   マーティン・マクドナー作(1996)

 『炭鉱の絵描きたち』(劇団民藝)

   リー・ホール作(2007)

 『レディエント・バーミン』

  (世田谷パブリックシアター)

   フィリップ・リドリー作(2015)

 

選評

『あわれ彼女は娼婦』と言えば、数年前に演劇集団円が小劇場で上演した、猥雑の極致とも言える名舞台(立川三貴演出)ある。今回の中劇場での上演は空間的なハンディがあったが、演出(栗山民也)と最良のスタッフ(松井るみの美術、服部基の照明など)のテクニックが舞台を味わい深いものにしていた。トム・ストッパードの『アルカディア』は、時代を交錯させて描かれる二組の知的な男女の議論劇。マーティン・マクドナーの『イニシュマン島のビリー』は、アイルランドの離島に暮らす、身体障害者ビリーの嘘と現実の物語。いずれも作者の代表作の一つである。ロンドンで初演を観て以来、日本での上演は無理かと思っていた二作なので、ようやく日本上陸となったことを祝いたい。『炭鉱の絵描きたち』は、これぞ劇団民藝と呼びたい舞台。芸術を前にして労働者の戸惑いや葛藤が、ユーモラスかつストレートに伝わってきた。フィリップ・リドリーの『レディエント・バーミン』は、観客を欲望の迷路へと誘うブラック・コメディの傑作。実際にはあり得ない不気味な状況や法則に支配されたリドリー・ワールド全開の新作として楽しめた。(受賞作のうち、『あわれ彼女は娼婦』『炭鉱の絵描きたち』の2作品は観劇レポートより抜粋あり)

 


 

 【アメリカ演劇賞】

 『ハーヴェイ』(俳優座劇場プロデュース)

   メアリー・チェイス(1944)

 『るつぼ』(Bunkamura

   アーサー・ミラー作(1953)

 『テイク・ミー・アウト』

  (シーエイティプロデュース)

   リチャード・グリーンバーグ作(2002)

 『8月の家族たち』(Bunkamura/キューブ)

   トレイシー・レッツ作(2008)

 『フリック』(新国立劇場) 

   アニー・ベイカー作(2013)

 

選評

『ハーヴェイ』は目に見える情報ばかりを追っている現代人に、目に見えないものの意義を問いかけてくるヒューマン・コメディー。17世紀のアメリカを舞台にした『るつぼ』は、嘘をシェアしてしまうことによって炎上する共同体の恐ろしさを迫力たっぷりに見せてくれた舞台。『テイク・ミー・アウト』は自分も大リーグの選手になってロッカー・ルームにいるのでは、と錯覚させる空間を創出。観客との距離を縮め、効果的に個性の衝突を見せてくれた。『るつぼ』と並んで最優秀賞に押す意見が多かったのが『8月の家族たち』。親子、夫婦としてのつながりが麻痺している一家の現実が、ブラック・ユーモアあふれる人間喜劇として巧みに演出されていた。映画館で働く三人の若者を通して“今”という時代の断面を切り取ってみせたのが『フリック』。“映画”を通して心を通わせていく三人の姿は、観劇レポートで多くの学生の共感を集めていた。(受賞作のうち、『ハーヴェイ』『るつぼ』『テイク・ミー・アウト』『フリック』の4作と選外の『バッファローの月』は観劇レポートより抜粋あり)

 


 

【翻訳家賞】

 丹野郁弓(炭鉱の絵描きたち/二人だけの芝居 ―クレアとフェリース―)

 小田島恒志(アルカディア/コペンハーゲンほか)

 広田敦郎(るつぼ/弁明)

 芦沢みどり(クレシダ)

 平川大作(フリック)

 

選評

まったく異なるタイプの作品の良さを逃がすことなく台本にした丹野郁弓訳。決して難解になりすぎず、それでいて知的レベルを落とすことなく議論を進ませる小田島恒志訳。広田敦郎訳は登場人物たちの感情の衝突をダイナミックに響かせていた。シェイクスピア劇の流麗な訳を俳優に語らせつつ、ため息に近い空しい言葉を紡いでドラマを構築した『クレシダ』の芦沢みどり訳も素晴らしい。そして現代の若者言葉をうまく取り入れ、人間関係を繊細に表現していた平川大作の『フリック』。いずれも上演に最良の技巧で貢献している翻訳だった。

 


 

【演出家賞】

 ケラリーノ・サンドロヴィッチ

 (8月の家族たち)

 栗山民也(アルカディア/あわれ彼女は娼婦/ディスグレイスト 恥辱)

 森新太郎

 (クレシダ/イニシュマン島のビリー)

 ジョナサン・マンヴィ(るつぼ)

 福田雄一(ナイスガイinニューヨーク/エドウィン・ドルードの謎)

 

選評

『キネマと恋人』など、劇作家として絶好調のケラリーノ・サンドロヴィッチが手掛けた『八月の家族たち』。映画化を先に観ていた者は、原作劇はこんなにユーモラスで彫りの深い作品だったのか、とその面白さに舌を巻いたことだろう。私自身がまさにその一人。栗山民也は古典から現代劇まで、時代とジャンルを超えて常に濃密な人間ドラマを抽出。『クレシダ』『イニシュマン島のビリー』の森新太郎は感情の機微を見事にとらえ、『るつぼ』のジョナサン・マンヴィのシャープな演出は個々の俳優から最良の演技を引き出していた。福田雄一は笑いの帝王。これでもかと脱線し笑わせてくれるエンターテイナーである。

 


 

【主演男優賞】

 平幹二郎(クレシダ)

 辻萬長(尺には尺を)

 河内大和(カクシンハン版リチャード三世)

 堤真一(るつぼ/アルカディア)

 浦井健治(ヘンリー四世/あわれ彼女は娼婦/アルカディア)

 

選評

『クレシダ』の平幹二郎が演じたのは、若い世代を指導する老優の役。あの朗々とした声をもう聞けないのが本当に残念。『尺には尺を』の辻萬長は、よどみのない台詞回しでユーモアたっぷりに公爵を演じた。いつもながらお見事。河内大和は今まで最も怖いリチャード三世。堤真一は特に『るつぼ』の信念に殉ずるプロクター役の熱演に対して。浦井健治はどの劇でも、迷いや決意の瞬間に見せる真剣な表情が魅力的だった。

 


 

【主演女優賞】

 麻美れい

 (8月の家族たち/レティスとラベッジ)

 多部未華子(尺には尺を)

 蒼井優(あわれ彼女は娼婦)

 黒木華(るつぼ)

 ソニン(フリック)

 

選評

『8月の家族たち』で薬物過剰の母親を演じた麻美れいは、映画版のメリル・ストリープに引けを取らない演技。作品にどれだけ重い主題を求めるかで評価は変わるが、『尺には尺を』の多部未華子は、生真面目で聡明なイザベラ像を創り上げ、感情に溺れない演技が喜劇の旨味となっていた。蒼井優は同年の出演映画『オーバー・フェンス』の方が本領発揮と言えるかもしれないが、『あわれ彼女は娼婦』で舞台女優としても評価。黒木華は純情で献身的な役だけでなく、様々な作品で演技の幅を広げつつある。『るつぼ』の悪魔的かつ絶望的な少女アビゲイル役もその一つ。『フリック』のソニンは映画館でバイトをする三人のアンサンブルを代表しての受賞。

 


 

【助演男優賞】

 杉本孝次(炭鉱の絵描きたち)

 野坂弘(あわれ彼女は娼婦)

 浅利陽介(クレシダ)

 岡田吉弘(ハーヴェイ)

 栗原類(テイク・ミー・アウト)

 

選評  

純朴な炭鉱夫役の杉本孝次は、ひと言発するたびに観客の笑いを呼び、観劇した学生も大絶賛の素晴らしい演技。野坂弘に悲劇のコミック・リリーフとして注目した学生も多く、『あわれ彼女は娼婦』で最も個性が映えていた。浅利陽介は新人の少年俳優役で、平幹二郎を前にしてシェイクスピアの名せりふを見事に朗誦。『ハーヴェイ』のタクシー運転手役、岡田吉弘は、わずかな出番ながら、作品の最も重要なせりふを大阪弁で言い放ち、劇の流れを変えるキー・マンとして存在感抜群だった。栗原類は、どこからが演技?と思わせるほど危険に見える狂気の放出。モデル活動が中心のようだが、また舞台を見てみたい。

 


 

【助演女優賞】

 丸山裕子(バッファローの月)

 キムラ緑子(レディエント・バーミン)

 犬山イヌ子(8月の家族たち)

 松雪泰子(るつぼ)

 小島聖(海の風景/ディスグレイスト 恥辱)

 

選評

丸山裕子のおばあちゃん役は喜劇女優ここにあり、と言える最高の演技で劇を面白くしていた。『レディエント・バーミン』のキムラ緑子の感情を抑えた演技は、先の読めない主人公夫婦の前に不気味に立ちはだかる。演出のケラが主宰するナイロン100℃の犬山イヌ子が演じたのは、麻美れいが演じたバイオレットの妹マティ・フェイ役。実力ある出演者が多い中で、声優としての表現力を活かした断トツの出来栄え。こういう親戚のおばさん、身内の葬儀に絶対にいる。松雪泰子は堤真一演じるジョン・プロクターを支える妻エリザベスを熱演。小島聖には観客を不安にさせ、心を揺さぶる不思議なパワーがある。(『バッファローの月』は観劇レポートより抜粋あり)

 


 

【新人賞】

《男優》 野坂弘(あわれ彼女は娼婦)

《女優》 小野花梨(八月の家族たち)

《演出家》 藤田俊太郎(テイク・ミー・アウト)

 

選評

新人賞はここ数年の活躍も含めたうえで、演劇界の期待の星を選出。助演男優賞も併せて受賞の野坂弘は新国立劇場演劇研修所出身の個性豊かな若手俳優。『8月の家族たち』の小野花梨は、秋山菜津子と生瀬勝久が演じる夫妻の14歳の娘役。その自然体の演技は、初舞台と思えない出来。両者とも今後の活躍に期待したい。藤田俊太郎は蜷川幸雄の演出助手を中心に活動してきて、ここ数年演出家として実力を発揮し始めている。いずれはシェイクスピアにもチャレンジしてほしい。

 


 

【スタッフ賞】

 

《美術》

 堀尾幸雄

 (クレシダ/イニシュマン島のビリー)

 奥村奏彦(フリック)

 松井るみ(八月の家族たち/あわれ彼女は娼婦

 /マクベス/レディエント・バーミン)

 

《美術・衣装》

 マイク・ブリットン(るつぼ)

 

《衣装》

 小峰リリー(尺には尺を)

 

《照明》

 勝柴次朗(るつぼ/尺には尺を)

 服部 基(アルカディア/あわれ彼女は娼婦

 /ディスグレイスト 恥辱/ヘンリー四世)

 

【オンライン映画演劇大学 名誉賞】

 蜷川幸雄(日本と世界のシェイクスピア劇上演への多大なる貢献に対して)

 平幹二郎(日本を代表するシェイクスピア俳優と呼べる長年の功績に対して)

 

【特別賞】

 Kinky Boots (東急シアターオーブでの来日公演[原語上演]に対して)

 


 

 ◆舞台映像部門◆  (初公開作品のみ)

 

【作品賞】  

 『夜中に犬に起こった奇妙な事件』

  (The Curious Incident of the Dog in the Night-Time)

 『戦火の馬』 (War Horse)

 『冬物語』 (The Winter’s Tale)

 

【演出家賞】

 マリアンヌ・エリオット(夜中に犬に起こった奇妙な事件)

 イヴォ・ヴァン・ホーヴェ(橋からの眺め)

 ケネス・ブラナー/ロブ・アシュフォード(冬物語)

 

【主演男優賞】

 クリストファー・ブーン

 (夜中に犬に起こった奇妙な事件)

 マーク・ストロング(橋からの眺め)

 トム・ヒドルストン(コリオレイナス)

 レイフ・ファインズ(人と超人)

 

【主演女優賞】

 インディラ・ヴァーマ(人と超人)

 リリー・ジェイムス(ロミオとジュリエット)

 

【助演男優賞】

 ポール・リッター

 (夜中に犬に起こった奇妙な事件)

 ティム・マクマラン(人と超人) 

 マイケル・ペニントン(冬物語)

 

【助演女優賞】

 ニコラ・ウォーカー

 (夜中に犬に起こった奇妙な事件)

 フィービー・フォックス(橋からの眺め)

 ジュディ・デンチ(冬物語)

 


大賞は、『るつぼ』『8月の家族たち』を推す選考委員もいましたが、シェイクスピア賞、翻訳家賞、主演男優賞の3部門で最優秀賞を受賞した『クレシダ』(シーエイティプロデュース)に決定しました。

 

    「クレシダ シア...」の画像検索結果

 

       英米演劇大賞

  『クレシダ』 (シーエイティプロデュース)

 


 

 

 

観劇レポートより〜2016年の英米演劇〜

  • 2017.02.14 Tuesday
  • 22:00

 

2016年の観劇レポートおよび劇評の抜粋です。観劇レポートは日大芸術学部、早稲田大学、法政大学など首都圏7大学の授業で提出されたものです。舞台や演技の描写が具体的で優れた部分を中心に匿名で抜粋しました。(2017年2月14日)


 

 

   観劇レポート/劇評より

    〜2016年の英米演劇〜

 

<目次>

1.シェイクスピア劇および関連作

  『尺には尺を』(新国立劇場)

  『マクベス』(世田谷パブリックシアター)

  『クレシダ』(シーエイティプロデュース)

  『ヘンリー四世』(新国立劇場)

2.イギリス演劇

  『あわれ彼女は娼婦』(新国立劇場)

  『炭鉱の絵描きたち』(劇団民藝)

3.アメリカ演劇

  『バッファローの月』(テアトル・エコー)

  Kinky Boots (US National Tour in Japan)

  『フリック』(新国立劇場)

  『るつぼ』(BUNKAMURA)

  『ハーヴェイ』(俳優座劇場プロデュース)

  『テイク・ミー・アウト』(シーエイティプロデュース)

 


 

 

   1.シェイクスピア劇および関連作

 

 

 『尺には尺を』(彩の国さいたま芸術劇場)


 

2016年5月25日〜6月11日 

彩の国さいたま芸術劇場 大ホール

作: ウィリアム・シェイクスピア

  (Measure for Measure)

翻訳: 松岡和子

演出: 蜷川幸雄

(演出補: 井上尊晶)

出演: 多部未華子(イザベラ)

   藤木直人(アンジェロ)

   辻萬長(公爵)ほか

 

   

 

【オンライン映画演劇大学・英米演劇大賞】

 シェイクスピア賞:『尺には尺を』

 主演男優賞:辻萬長(ヴィンセンショー公爵役)

 主演女優賞(最優秀賞): 多部未華子(イザベラ役)

 スタッフ賞: 小峰リリー(衣装)、勝柴次朗(照明)

 名誉賞: 蜷川幸雄(日本のシェイクスピア劇上演への多大なる貢献に対して)

 

【観劇レポートより】

 

「キリスト教の七つの大罪を描いた美術画の装置(中越司)の前で展開される罪の喜劇。七つの大罪とは「暴食」「色欲」「強欲」「憤怒」「怠惰」「傲慢」「嫉妬」の七つ。人間を罪へと誘うこれらの性質はシェイクスピア劇でもよく見かけるものだが、『尺には尺を』の場合は「色欲」「強欲」「傲慢」あたりが中心だろうか。…(中略)… 蜷川幸雄の遺作となってしまった今回の上演では、アンジェロの暗い罪の部分よりも、イザベラの実直さや公爵の正義感が目立ち、明るい喜劇のトーンに貫かれている。その辺りに物足りなさを感じるかどうかで舞台の評価は分かれるだろう。この舞台では、冒頭と最後にイザベラが鳩を天高く飛ばすという、原作にはない場面が追加されていた。それは今まで蜷川がシェイクスピアを通して見てきた人間の罪への眼差しが赦しや和解に収束され、天に昇華していったようにも見え、感無量であった。」

 

「公爵のヴィンセンショーを演じた辻萬長の演技に引き込まれた。彼は公爵として登場したのち、修道士に扮して物語の中盤を盛り上げる。声のトーンや話し方、セリフの間が公爵の演技とはまったく別物で、途中まで同一人物が演技をしていると分からなかったほどである。修道士の時は物腰柔らかな、人を諭すような口調でテンポよく話し、公爵の時は威厳のある権力者を演じていた。」

 

「イザベラ演じる多部未華子は清楚で可憐な修道女役にぴったり合っていて、愛らしく通る声が2階席まで聞き取りやすく、早口で理論整然と雄弁家のように話す内容は時には喜劇らしく笑いを誘っていた。」

 

【劇評より】

 

・ 朝日新聞6月6日夕刊(山本健一・演劇評論家)より

「多部は純真で一本気な芸風。畳み込み、哀願するせりふのほとばしる力で、公爵代理や兄に名ぜりふを浴びせる。…辻ががっしりとしたせりふと演技で、長老貴族役の原康義と共に舞台を支える。」

 

・ 読売新聞5月31日夕刊(野口恵里花)より

「多部は聡明で純粋。信仰への一途さゆえ兄との場面もあっけらかんとして笑いを誘う。…序盤と幕切れで純白の衣装のイザベラが走り出て、腕から鳩がはばたいた。自由な魂が空に昇っていく情景はすがすがしく、最晩年の巨匠(蜷川)の解放された心を見るようだった。」

 


 

『マクベス』(世田谷パブリックシアター)

2016年6月15日〜22日 

世田谷パブリックシアター

作: ウィリアム・シェイクスピア

  (Macbeth)

翻訳: 河合祥一郎

構成・演出: 野村萬斎

音楽監修: 藤原道山

出演: 野村萬斎(マクベス)

    鈴木砂羽(マクベス夫人)

    小林桂太、高田恵篤、

    福士恵二(三人の魔女)

 

    

      SETAGAYA ARTS PRESS (Vol.7)より

 

【オンライン映画演劇大学・英米演劇大賞】

 シェイクスピア賞: 『マクベス』

 

【劇評】

 

・ 石田伸也

(オンライン映画演劇大学・シェイクスピア学科教授)

 

「5人の俳優で演じる『マクベス』。この大胆な試みを演出・主演の野村萬斎は次のように説明している。

 

“5人だけで『マクベス』を演じることができる、と確信したのはリーディングの時です。マクベス夫妻の他の役は、魔女が変身して演じる。この着想から、世界を操る魔女は人間の欲望に破壊された「自然」に属している、という解釈が生まれました。エコロジーに通じる文明批判と『平家物語』に流れる諸行無常、ともに深遠な思想をおもしろく伝えたいと思って、台本と演出を練りました。”(SETAGAYA ARTS PRESS, Vol. 7)

 

本来、「超自然」に分類されるべき魔女が「自然」に属するという発想が面白い。第5幕でマルコムらの軍がバーナムの森の木の枝を切りとって身を隠しながら進軍するというのが「自然」の報復に見えてくるからだ。

 

『マクベス』以外でも、シェイクスピアの作品では登場人物は常に「自然」の中に放り出される。『お気に召すまま』のアーデンの森がいい例である。『夏の夜の夢』の恋人たちが迷い込むアテネの森では妖精が「自然」に属していたし、リア王は嵐の中、荒野をさまよう。大海原はしばしば強い嵐と共に船を難波させ、登場人物の運命を翻弄している。「自然」の中で何かが人を変える。「自然」、そして魔女、妖精、亡霊などの「超自然」に対峙する人間の弱さと強さはシェイクスピア劇の見どころの一つなのだ。

 

萬斎はこの「魔女=自然」の解釈に現代的視点も織り込んでいる。劇場パンフレット(p.12)に掲載されている対談の中で、彼は魔女たちが冒頭で口にするまじないのような「きれいは汚い、汚いはきれい」という言葉について次のように説明している。

 

“「きれいは汚い」というのは、「正しいと正しくない」と言い換えることもできます。奇しくも三月十一日の前に僕はこれを上演して、思うところがあるわけです。原子力発電がいいとか悪いとかいう前に、地球上にないものを人間が作っていいのだろうか? クローンもそうですが、人間の欲望として生活を便利にさせたいと突き進めば、困ることに必ずゴミが出る。核分裂でエネルギーを得て、そこで生まれたゴミはどうするのか。そこには目も触れず、便利だけを目指していくために、不便がこのようにゴミの山になるわけです。正の財産と負の財産が実は同居しているというのも、この言葉は表しています。”

 

実際、舞台はゴミの山のように積まれた土嚢から魔女たちが現れるところから始まる。このようなエコロジーに対する文明批評を初めとする人間への俯瞰的視点がどこかにあり、単なる野心や罪の物語に終わっていないところが他の『マクベス』の舞台とは一線を画すところである。

 

海外公演を繰り返し、今回の四演目まで絶えず進化してきた萬斎の『マクベス』は、本来、二、三人で演じられる狂言という演劇形態が持つミニマリズムを効果的に応用した舞台である。歌舞伎に影響を受けたスペクタクル『NINAGAWAマクベス』とは正反対の手法ではあるが、日本の『マクベス』の両極の一端となる名舞台に成長したと言えるだろう。」

 

【観劇レポートより】

 

「舞台中央に、ほど近い場所にひときわ大きな土嚢が三つあった。舞台が始まる音楽の中、ぼんやりと明かりがついていき、薄ら暗い舞台の中にちらちらと動く白いものが見えてきた。それが人間の指だと気づいたのは数秒あとだったが、何と舞台中央の三つの土嚢の中から魔女役の三人が出てきたのだ。真っ黒な袋から白い指が見えてきて黒い魔女のような服を着た人間が出てくる様はどうにも不気味だった。」

 

「演技で特に印象的だったのは、小林桂太、高田恵篤、福士恵二らの演技である。この三名は基本的に三人の魔女を演じているの-+だが、場面によってダンカン王やバンクォー、マクダフなど、マクベス夫妻以外の全ての役を演じる。そのため、役者でなく魔女が他の役を演じているように見え、全てが魔女たちの思う通りに事が進んでいるように感じられた。」

 

「一番感銘を受けたのは野村萬斎の演技である。最初は抑え目におどおどしたマクベスを演じ、周りの役者が映えていたが、次々と悪事が進んでいくと、もう彼しか目に入らなくなってくる。特に戦争の場面では紅葉の赤を背景にしたり、血に見立てたりと、純日本的な演出が盛りだくさんで、彼の狂言流のせりふの物言いと最高に合っていた。」

 

「“きれいは汚い。汚いはきれい”―絶命したマクベスをよそに再会を望む魔女たち。これは単なる悲劇ではなく、人間なら誰しも持ち得る野心の恐ろしさを印象づける作品だった。」

 


 

『クレシダ』(シーエイティプロデュース)

 

2016年9月4日〜25日

シアタートラム

作: ニコラス・ライト(Cressida)

翻訳: 芦沢みどり

演出: 森新太郎

(『イニシュマン島のビリー』も評価の対象)

出演: 平幹二郎(シャンク)

   浅利陽介(スティーヴン)

   橋本淳(ハニー)ほか

 

 

  公演チラシより

 

【オンライン映画演劇大学・英米演劇大賞】

 シェイクスピア賞(最優秀賞):『クレシダ』

 翻訳家賞(最優秀賞):芦沢みどり

 演出家: 森新太郎

 (『イニシュマン島のビリー』も評価の対象)

 主演男優賞(最優秀賞):平幹二郎(シャンク)

 助演男優賞:浅利陽介(少年俳優スティーヴン)

 

【劇評より】

 

・ 読売新聞9月20日夕刊(杉山弘)より

「平は明晰なせりふ術、戯曲の深い部分を読み込み、舞台に立ち続けてきた存在感で向き合い、シャンクのせりふがまるで平の肉声のように熱を帯びる習慣へと集中させていく。芸術に全人生をささげるアーティストとしての心構えを説き、スティーヴンの演技に打ちのめされ、嫉妬し、新時代の到来を予感するなど、シェークスピア劇に数々主演してきた平が、シャンク役に説得力を持たせた。この作品との出会いが、まるで演劇の神様のご褒美ではないかと思わせるほどに。」

 

【観劇レポートより】

 

「この舞台は、天国のような空間に老人が横たわり、自分の人生を振り返る場面から始まる。この舞台でまず驚いたところは、雲の模様の背景が場面転換の瞬間に一斉にはけるところである。天国のような空間が、一気に少年たちの暮らす舞台の裏になるところにはこれからの展開に大きな期待を抱かせた。」

 

「シャンク役の平幹二郎は、以前人気の少年俳優だが歳を取って、今はお金をちょろまかしながら少年たちの演技指導を行う年寄り、という難しい役どころだった。しかし、平幹二郎の演技は圧巻のひと言で、すでに80歳を過ぎている人とは思えなかった。シャンクは少年たちに横柄な態度で接し、仕事は適当で、お金にもだらしないが、どこか憎めないところがある。このシャンクがスティーヴンという少年と出会い、彼を教えるうちにどんどん熱が入っていくという場面があった。その思わず感情がたぎっていく演技が迫力満点で非常に印象に残った。」

 

「スティーヴンを演じる浅利陽介の演技に感動した。初めはうまく話すことのできない乞食のような格好で登場し、後半になるにつれて、それはスティーヴンが生きていくために身に付けた知恵だったことが判明する。最初先輩の少年俳優ハニー(橋本淳)はスティーヴンに対して何の危機感も感じていなかったが、ジョン・シャンクの指導を通してぐんぐん成長していくスティーヴンに焦りを感じていく。青年に近づいて女役ができなくなっていくハニーの葛藤の演技には目をみはるものがあった。自分が演技できなくなる辛さで涙を流すハニーの演技には鬼気迫るものがあった。」

 

「『クレシダ』は笑える部分も多くあって、とても面白いお芝居であるが、悲しく切ない気持ちにさせられる部分も多々ある。今やお金もなく、俳優としてやっていけなくなってしまったシャンクや衣装係の老人(花王おさむ)が、自分の少年俳優時代を振り返ってお芝居をするところ。少年俳優としては成長しすぎたのだということを告げられ、主役を降ろされてしまったハニーが嘆き悲しむところ。この舞台は、このような少年俳優としての儚さ、演じる者の辛さをうまく物語っていたと思う。」

 


 

『ヘンリー四世』(新国立劇場)

 

2016年11月26日〜12月22日

新国立劇場中劇場

作: ウィリアム・シェイクスピア(Henry IV)

翻訳: 小田島雄志

演出: 鵜山仁

出演: 中嶋しゅう(ヘンリー四世)

   浦井健治(ハル王子)

   岡本健一(ホットスパー)

   佐藤B作(ォールスタッフ)ほか

 

【オンライン映画演劇大学・英米演劇大賞】

シェイクスピア賞: 『ヘンリー四世』

主演男優賞: 浦井健治

 (ハル王子/『あわれ彼女は娼婦』など他公演も評価)

スタッフ賞: 服部 基

 (照明/『アルカディア』など他公演も評価の対象)

 

【観劇レポートより】

 

「ハル王子を演じた浦井健治。彼の演技は本当に自然で表情も生き生きとして、快活で全く無理なくヘンリー四世の世界観へと観客を引き入れた。『あわれ彼女は娼婦』の時から感じていたのだが、彼の声は抜群に劇場映えする。力強くも観客の心に訴えかけるような、透き通った切ない声。それを今回の『ヘンリー四世』でも存分に発揮していた。」

 

「何よりもロックミュージックとの融合がものすごく独特な面白さと深みを与えていました。劇中、様々な有名な音楽が流れていましたが、何よりも印象に残っているのはQueenの〜we will  rock  you〜です。この曲は酒場での喧嘩のシーンで流れたのですが、「感じろ!思ったままにやっちまえ!」といったような意味合いを感じ、この劇の核心を突いた演出であったと思いました。」

 

「シェイクスピアならではの難しい言葉の言い回しのセリフの中でも、それぞれの役者たちの表情やオーラから伝わってくるそれぞのキャラクターの性格が読み取れた。特に佐藤B作演じるフォールスタッフは、個性が強いところがありながらも、同時に人間くさいところも重ね持つキャラクターである。そんな魅力的で愛されキャラなフォールスタッフが上手く演じられていた。」

 

「また舞台終盤にある、フォールスタッフのセリフが印象的だった。「名誉ってなんだ?ことばだ。その名誉ってことばになにがある?その名誉ってやつに?空気だ。」と語るフォールスタッフからは、普段の大酒飲みで女好きな性格の中にも、繊細さや臆病なところが垣間見えた。その‶名誉″という言葉の考え方から見える、ホットスパーとの価値観の違いが顕著に表され、とても面白かった。」

 

「彼は自分の話を針小棒大に話すところがあり、追い剥ぎの際にハル王子たちに驚かされた話をするときもとても面白かった。自分が倒した人数が話す度、話す度に二人ずつ増えていくのだ。これには会場は笑いに包まれた。」

 

「しかし、ここでもフォールスタッフ節が炸裂。パーシーを倒したことを自分の手柄にしてしまうのだ。死んだふりをしてろくに戦わず、自分が生き延びることばかりを考えていたのにここぞとばかりにずる賢く行動した。だが、彼の話し方や立ち振る舞い、人間性をこれまで見てきたからどうしても憎めないキャラクターだった。」

 

「ハル王子(浦井健治さん)がホットスパー(岡本健一さん)との死闘を制した後のシーン。ホットスパーは最期の言葉を残して死に、ハル王子はホットスパーに向けて思いを語る。岡本さんの「この命がなくなるのは惜しくない。お前に名誉が与えられるのが悔しい」という台詞には心を動かされた。ホットスパーに関しては、このシーンや叔父と父と3人で話すシーンなどから、とても強い復讐心が感じられ、ハムレットを彷彿とさせた。」

 

「父の最期の会話の場面、リチャード二世から奪った王冠の重みと守り抜いた苦労、やっと和解した息子への愛情が痛いほど響いた。息子の頭を抱く弱々しい姿が切なかった。」

 

 

続きを読む→ 観劇レポート/劇評より(2)〜イギリス演劇/アメリカ演劇

 


 

 

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contents

  

    演劇学部推薦公演(2019年秋期)

   

  

    映画学部推薦作品(2019年秋期)

   

  



  

オンライン映画演劇大学は映画と

演劇を幅広く紹介、解説、研究する

オンライン上の教育・文化活動です。

文部科学省の認可は受け ていませんが、実際の大学での授業と連携した情報や研究も掲載しています。

  



  

   <9月の推薦作品>

  ・ 演劇学部推薦公演

  ・ 映画学部推薦作品

  



  

     <新着記事・講座>

  

New

・ 2019年 秋期

      観劇レポート対象作品

     が発表されました。

             (19/9/16)

New

・ 2019年 秋期

      映画レポート対象作品

     が発表されました。

             (19/9/15)

New

・ 2019年 IMDb

     外国映画ベストテン

    (資料作成: 今村直樹)

             (19/8/24)

Update

・ 2019年英米演劇上演予定

             (19/8/8)

 

・ 『英国万歳!』で

     朗読される

     『リア王』の名場面

     が掲載されました。

             (19/5/31)

 

・ 『英国万歳!』

   〜登場人物・物語の解説

     が掲載されました。

             (19/5/30)

 

・ ミュージカル

   She Loves Me のすべて

     が掲載されました。

             (19/5/5)

 

・ 映画学部主催の新講座

   アカデミー賞と

     アメリカ映画の歴史

     講座内容・予定が

     発表されました。

             (19/5/1)

 

・ オンライン映画演劇大学

     英米演劇大賞2018

    (受賞作・受賞者の発表)

 

・ オンライン映画演劇大学

     シネマグランプリ2018

    (受賞作・受賞者の発表)

 

・ 2018年 (第92回)

     キネマ旬報ベストテン

 

・ 2018年 IMDb

     外国映画ベストテン

    (資料作成: 今村直樹)

 


  

 

 

 〜優秀賞の発表と選評〜

  


  

・ 2017年 IMDb

     外国映画ベストテン

    (資料作成: 今村直樹)

  




  

<過去の主要記事・講座>

  

     【シェイクスピア学科】

  

        (講師: 広川治)

・ 講座概要・予定

・ 第1回  シェイクスピアって

                 ヤバくない?

・ 第2回  恋人たちの

                 シェイクスピア

・ 第3回  軍隊で

            シェイクスピア?

・ 第4回  アクション・スター

            がハムレット

・ 第5回  俳優たちの

                 『ハムレット』

・ 第6回  国王のための

                 名せりふ

・ 第7回  宇宙の彼方の

                 シェイクスピア

  




  

     【アメリカ演劇学科】

  

・  『エンジェルス・イン・

       アメリカ  第1部』

      (解説: 篠山芳雄)

  

・  アーサー・ミラー

  『セールスマンの死』研究

  (講師: 篠山(ささやま)芳雄)

  


  

 

  (講師: 小島真由美)

・ 講座概要

・ 作品リスト

・ 映画リスト

・ 第1回入門編

・ 第2回 『カム・ブロー・

              ユア・ホーン』

・ 第3回 『はだしで散歩』

・ 第4回 『おかしな二人』

・ 第5回

    『スウィート・チャリティ』

 原作: 映画『カビリアの夜』

          初演(1966年)

映画『スウィート・チャリティ』

                   *

・ 第6回 映画 『紳士泥棒

          大ゴールデン作戦』

・ 第7回 『星条旗娘』

・ 第8回 『プラザ・スイート』

・ 第9回 『浮気の終着駅』

・ 第10回 『ジンジャー

               ブレッド・レディ』

  




  

     【イギリス演劇学科】

  

・  ワイルド流喜劇のレシピ

      オスカー・ワイルド

      『まじめが大切』論

      (講師: 石田伸也)

  

・ テレンス・ラティガンを観る

         『深く青い海』

        (講師: 広川治)

 

・    『ローゼンクランツと

ギルデンスターンは死んだ』

      (解説: 石田伸也)

  

・   ミュージカル

    『ビリー・エリオット』

   〜英語の歌詞に見る

       団結、自由、信念〜

        (講師: 広川治)

  


  

    

      + 観劇レポートより

  




  

 【映画学部・映像文化学科】

  

・  カズオ・イシグロ

   『日の名残り』の映画化

      (講師: 篠山芳雄)

  

・ キネマ旬報ベストテン分析

      (講師: 今村直樹)

  

  <2017年夏>

     世界の映画を観る、

        映画で世界を見る

  


  

    

  




  

 (詳細な目次については

  CONTENTSページ参照)

  

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   演劇学部推薦公演

    (2019年8月)

  

   ヘンリー六世 三部作

       リチャード三世

       (カクシンハン)

作: シェイクスピア

翻訳: 松岡和子

演出: 木村龍之介

主演: 河内大和、真以美

        (7/25〜8/12)

  


  

       人形の家part2

         (パルコ)

 作: ルーカス・ナス

 翻訳: 常田景子

 演出: 栗山民也

 主演: 永作博美

        (8/9〜9/1)

  


  

    ブラッケン・ムーア

          (東宝)

作:アレクシ・ケイ・

         キャンベル

翻訳: 広田敦郎

演出: 上村聡史

主演: 岡田将生、木村多江

        (8/14〜27)

  

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 映画学部推薦作品 (新作)

  

 (2018年洋画推薦作品)

   


  

 『スリー・ビルボード』

   2/1〜  公式サイト

 『タクシー運転手

    約束は海を越えて』

   4/21〜  公式サイト

 『フロリダ・プロジェクト

     真夏の魔法』

   5/12〜  公式サイト

 『ワンダー  君は太陽』

   6/15〜  解説ページ

 『ブリグズビー・ベア』

   6/23〜  公式サイト

  


  

 『判決、

     ふたつの希望』

   8/31〜  公式サイト

 『1987、

     ある闘いの真実』

   9/8〜  公式サイト

 『バッド・ジーニアス』

   9/22〜  公式サイト

 『search サーチ』

   10/26〜  公式サイト

 『ボヘミアン・ラプソディ』

   11/9〜  公式サイト

 『アリー/ スター誕生』

   12/21〜  公式サイト

  



  

 (2019年1月推薦作品)

 『バジュランギおじさんと、

   小さな迷子』

   1/18〜  公式サイト

  


  

 (2019年2月推薦作品)

 『メリー・ポピンズ

     リターンズ』

   2/1〜  公式サイト

 『女王陛下のお気に入り』

   2/15〜  公式サイト

  


  

 (2019年3月推薦作品)

 『グリーンブック』

   3/1〜  公式サイト

 『ブラック・クランズマン』

   3/22〜  公式サイト

  


  

 (2019年4月推薦作品)

 『僕たちのラストステージ』

   4/19〜  公式サイト

 『幸福なラザロ』

   4/19〜  公式サイト

  


  

 (2019年5月推薦作品)

 『ドント・ウォーリー』

   5/3〜  公式サイト

 『僕たちは希望という

      名の列車に乗った』

   5/17〜  公式サイト

  


  

 (2019年6月推薦作品)

 『SANJU/サンジュ』

   6/15〜  公式サイト

 『パピヨン』

   6/21〜  公式サイト

  


  

 (2019年7月推薦作品)

 『COLD WAR

      あの歌、2つの心』

   6/28〜  公式サイト

 『Girl/ガール』

   7/5〜  公式サイト

  


  

 (2019年8月推薦作品)

『存在のない子供たち』

   7/20〜  公式サイト

 『シークレット・

      スーパースター』

   8/9〜  公式サイト

  

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