映画の中のシェイクスピア (第1回)

  • 2018.04.01 Sunday
  • 20:00

 

 

    シェイクスピア学科・映像文化学科共同講座

     

    

 

          第1部

     映画で引用されるシェイクスピア

 

  講師:広川 治 (オンライン映画演劇大学代表)

 

    ⇒ 「映画の中のシェイクスピア」講座予定(目次)

 

 

 

         第1回 

   シェイクスピアってヤバくない?

 

2018年2月、平昌(ピョンチャン)・オリンピック。羽生結弦選手の2大会連続金メダル獲得、カーリング女子の銅メダルを受賞など、日本は数々の名場面に沸きに沸いた。そのオリンピックの閉会式でのこと。五輪組織委員会のイ・ヒボム会長が次のようにシェイクスピアを引用して閉会のスピーチを始めていた。

 

「会者定離(えしゃじょうり)のことわざのように、出会いには必ず別れがあります。シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』では、(ジュリエットが)「別れはこんなにも甘く切ない」と言いました。別れは名残惜しくもありますが、我々は2018年平昌オリンピックを大事な美しい思い出にしていきます。」(NHK同時通訳より)

 

「別れはこんなにも甘く切ない」(Parting is such sweet sorrow.) というのは、ロミオとバルコニーで語り明かしたジュリエットが別れ際に言うセリフである(2幕2場184行)。ここでの別れというのは、永遠の別れという意味ではないので、ひと時のさよならの悲しみに、甘い恋の喜びがにじんでいる。シェイクスピアの論文を書いたり、大学の授業で取り上げたりしていると、作品からの引用に敏感になっていて、思わず耳をそばだててしまうことがある。このようなスピーチはもちろん、ごく普通の映画を観ていても、登場人物がシェイクスピアのセリフをちょっと引用して何かを言うと、つい専門家の頭に戻ってしまう悪い癖がある。引用に監督の深い意図が何かあるんじゃないか、この先にシェイクスピアの劇と重なるテーマや展開が用意されているのでは…等々、大抵はそこまで深読みする必要はないのだが、中には映画のテーマやメッセージに関わる重要なメタファー(隠喩)として用いられている場合もあるので、一概に無視はできない。

 

この講座では、シェイクスピアの戯曲と映画化作品の違いを比較するのではなく、コメディ、ラブ・ストーリー、サスペンス、SFなど、様々なジャンルの映画で引用されているシェイクスピアのセリフや場面、あるいは作者“シェイクスピア”への言及に注目してみたい。ではどのような作品でどのように引用、言及されているのか。まず初回は多様な引用の例を以下の映画に概観してみたい。カッコ内の題名が言及、引用されているシェイクスピアの作品名である。

 

 雨に唄えば

 (“シェイクスピア”/ジュリエット/マクベス夫人/リア)

 エレファント・マン

 (『ロミオとジュリエット』)

 いまを生きる

 (『ジュリアス・シーザー』/『夏の夜の夢』)

 


 

『雨に唄えば』

まず初めに、映画の中でシェイクスピアという名前や作品への何気ない言及がある例として、ハリウッド黄金期のミュージカル・コメディ『雨に唄えば』(Singin’ in the Rain, 1952)を見てみたい。ミュージカル俳優のジーン・ケリーが傘を手にして雨の中歌い踊る場面が有名だが、コメディ映画としても優れていて、映画業界の裏幕を面白おかしく見せてくれる。アメリカ映画協会がミュージカル映画史上のベスト25のベストワンに選んでいる傑作である。

 

主人公はドン・ロックウッドというサイレント時代の映画スター (ジーン・ケリー)。彼は女優志願のキャシー(デビー・レイノルズ)と出会い、恋におちる。だが最初は仲が良くなく反発し合うのが、ラブ・コメディの常套手段というもの。キャシーは言葉を伴わないスクリーンの演技をバカにして「セリフを聞かせてこそ演技というものよ。シェイクスピアとかイプセンとか」と強く出る。

 

    

 "Acting means great parts, wonderful

 lines, speaking of glorious words,

 Shakespeare, Ibsen."

 

すると負けじとばかりドンは、シェイクスピアの登場人物の名を口にして、まだ売れない女優のキャシーにやり返す。

 

 ドン: 君がブロードウエイで舞台女優? 楽しみだね、君の評判を聞ける日が。キャシー演じるジュリエット、マクベス夫人、それにリア王。もちろんヒゲをつけなきゃダメだ。

 

   (Don: Oh, you're going to New York and

   then some day we'll all hear of you, won't

   we?  Kathy Selden as Juliet, as Lady

   Macbeth, as King Lear.  You'll have to

   wear a beard for that one, of course.)

 

この時は見事にやり返したつもりのドンだったが、皮肉な事に映画はトーキーの時代を迎える。映画に音声が開発され、俳優にとってセリフが重要なものになってしまうのだ。ドンの共演相手の人気女優の声が笑えるほど裏返ったものだった事から、新人女優のキャシーが影の吹替として起用される。キャシーは持ち前の演技力を発揮して、映画は破綻をきたす事なく無事公開となる。観客はあくまでも女優本人の声だと思って観ているので、キャシーはあくまでも縁の下の力持ちでしかない。とは言え、結局「セリフを聞かせてこそ演技」と言っていたキャシーは正しかった事になるのだ。

 

さらにこの映画では、シェイクスピアの名前が登場する場面がもう一か所ある。それはミュージカル・ナンバーの一つ「みんなを笑わせよう」(Make’em Laugh)の歌詞の一節。この歌ではコズモというドンの友人が「シェイクスピア役者では批評家にほめられても食べていけない」( Now you could study Shakespeare and be quite elite.  And you charm the critics and have nothin' to eat. )。だから役者になるなら大衆に受ける喜劇役者が一番と歌い、踊りまくる。

 

    

   ドナルド・オコナー (♪  Make'em Laugh )

 

ここでドンの友人を演じているのがドナルド・オコナー。その軽やかな身のこなしとおかしな表情は圧巻で、ミュージカル映画史上、最もコミカルな場面かもしれない。ただし一応弁護しておくと、シェイクスピアの作品が笑いに無縁なわけがない。大抵の喜劇には必ず大爆笑となりうる場面も用意されている。『夏の夜の夢』の職人ボトムが妖精のいたずらによって、頭がロバの男に変身させられてしまう場面、あるいは『十二夜』で執事のマルヴォーリオが偽のラブ・レターにだまされ、手紙の指示通りの恰好(黄色い靴下に十字の靴下止め、にやけた表情)で登場する場面、等々…。悲劇でさえ皮肉やジョークを言う役があり、結構観客を笑わせるものである(『ハムレット』の墓掘りや『リア王』の道化など)。

 

『十二夜』の黄色い靴下と十字の靴下止めの場面は、YouTubeでロンドン・グローブ座カンパニーの公演映像を見る事ができる。17世紀の劇場を再現した木造劇場の舞台で、当時と同じように全員男性で『十二夜』を演じている。執事マルヴォーリオの豹変ぶりに驚くのは、彼が仕える女主人である伯爵家の令嬢オリヴィア。演じているのは初代グローブ座芸術監督だったマーク・ライランスである。このカンパニーはブロードウエイでも公演し、マーク・ライランスはトニー賞を受賞。その後スティーブン・スピルバーグに抜擢されて『ブリッジ・オブ・スパイ』に出演。トム・ハンクスを相手にロシアのスパイ役を好演し、アカデミー賞助演男優賞を受賞している。

 

爆笑場面だけがシェイクスピア喜劇の面白さではないが、大衆の笑いを引き出している恰好の例として、このグローブ座カンパニーの映像をYouTube でぜひ味わってほしい高尚な劇作家としてその名を引用されることも多いが、『雨に唄えば』の300年以上も前に、シェイクスピアは現代の観客を笑わせる劇を書いていたのである。果たして日本の学生が観ても「シェイクスピアってマジ、ヤバくない?」(アメリカ人ならAwesome!)と思うだろうか、あるいは「めちゃ笑える!」だろうか。『十二夜』は日本でも繰り返し上演されてきたが、2018年4月には演劇集団円(演劇集団円ホームページ参照)が上演する予定である。

 

 

    

  スティーブン・フライ(マルヴォーリオ)

  マーク・ライランス(オリヴィア)

 


 

<注釈>

アメリカ映画協会

アメリカ映画協会 (American Film Institute)は、オールタイムのベストを各ジャンル別および総合で選出している。2002年に発表されたのはミュージカル・ベスト25。個人的には『メリー・ポピンズ』『サウンド・オブ・ミュージック』『マイ・フェア・レディ』『ヘアスプレー』『レ・ミゼラブル』『ラ・ラ・ランド』あたりはぜひベスト25に入れたいところ。順位はともかく、他に自分が選ぶとしたら、『南太平洋』『ウエストサイド物語』『シェルブールの雨傘』『スウィート・チャリティ』『キャバレー』『屋根の上のバイオリン弾き』『ジーザス・クライスト・スーパースター』『コーラスライン』『美女と野獣』『シカゴ』『ドリーム・ガールズ』『オペラ座の怪人』『マンマ・ミーア!』『プロデューサーズ』『アクロス・ザ・ユニバース』『魔法にかけられて』『塔の上のラプンツェル』『アナと雪の女王』『グレイテスト・ショーマン』あたりだろうか。
 →
AFI's 25 greatest Movie Musicals of All Time

 


 

イプセン

ヘンリック・イプセン (1828-1926) は近代演劇の父と称されるノルウェーの劇作家。19世紀の既存の道徳観念を超えた新たな生き方を作品に綿密に描きこみ、社会に波紋を投じた。代表作は、幸福な家庭の妻という役割を与えられていた女性が、自立した存在として新たに生きようとするまでを描いた『人形の家』(1879)。日本でシェイクスピアの次に、上演回数が多いのは、チェーホフかイプセンだろう。最近の上演には、2017年12月の『ペールギュント』(世田谷パブリックシアター/浦井健治主演)、2018年4月の『ヘッダ・ガブラー』(シアターコクーン/寺島しのぶ主演)、2018年5月の『人形の家』(りゅーとぴあプロデュース/北乃きい主演)などがある。

 


 

ジュリエット、マクベス夫人、それにリア王

ジュリエット(『ロミオとジュリエット』)は14歳という設定なので、やはり清純派の若手女優が映える役。アメリカの映画化では、オーディションで選ばれたクレア・デインズがレオナルド・ディカプリオのロミオを相手に演じ(1996)、日本の舞台では1986年に、南果歩がジュリエットを演じ (ロミオは真田広之)、佐藤藍子が大沢たかおのロミオを相手に(1998)、石原さとみが佐藤健のロミオを相手に(2012)、ジュリエットを演じている。マクベス夫人(『マクベス』)は主君を暗殺する将軍を手助けする妻という怖い役どころなので、演技派女優の迫力がひしひしと伝わってくる事が多い。かつてはジュディ・デンチがロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの舞台で(1976)、日本では、麻美れい(1987, 89)、大竹しのぶ(2001, 02)など。リア王は娘に裏切られる老王だが、男女の性別を超えた表現に長けたベテラン女優が演じる事もある。昨年イギリスでは、70年代に映画女優としてその名を世界に知られたグレンダ・ジャクソンが25年ぶりに舞台に復帰。81歳にしてこの大役を演じて、イブニング・スタンダード賞の女優賞を受賞している。

 


 

Awesome!

「ヤバい」が「危険」「不都合」の意味だけでなく、「すごい」のような意味としても使われてきているように、“awesome”も元々は「恐ろしい」「畏敬の念を起こさせる」という意味だったが、アメリカの俗語では「すごい!」「ヤバッ!」というような意味でも使われている。ただしイギリス人の中には好ましくないと思う人もいるようだ。アメリカ映画『ジュリエットからの手紙』(2010)では、主人公のアメリカ人、ソフィー(アマンダ・セイフライド)に対して、ケンブリッジ出身の若い弁護士チャーリーが、「正直言って、“スゴイ”とか“ヤバい”なんて言葉を使う女性、祖母は関心ないと思うけどね」(I honestly think she has no interest meeting a woman that can manage to jam, “Oh, my God” and “awesome” into the same sentence.) と皮肉っぽく嫌悪感を表わしている。ちなみに『ジュリエットからの手紙』は『ロミオとジュリエット』の舞台、イタリアのヴェローナを中心として展開する現代のラブ・ストーリー。観光名所となっている“ジュリエットの家”から物語は始まり、バルコニーで愛を語るロミオとジュリエットをパロディーにした場面もある。

 


 

『エレファント・マン』

次は、映画の中でシェイクスピアの一場面が朗読される例。『エレファント・マン』(The Elephant Man, 1980)は、19世紀末、身体に異常をきたした奇形児として育ち、見世物小屋で「象男」として見世物にされていたジョン(ジョゼフ)・メリックという実在の青年が主人公。ジョンは高名な外科医に保護され、世間の同情と関心を集め、一躍有名人となる。すると慈善活動に熱心だった舞台女優、ケンドール夫人(アン・バンクロフト)が彼を訪ねてきて『ロミオとジュリエット』の本をプレゼントする。本を開いたジョンはロミオのセリフを朗読し始め、ケンドール夫人はジュリエットのセリフを暗誦する。場面は舞踏会でロミオがジュリエットの手を取る二人の出会いの場(注1:1968年の映画『ロミオとジュリエット』参照)である。

 

 

 

ロミオ 僕の卑しい手が

 聖者を汚したのが罪なら

 僕の手が行った粗野な振る舞いを

 顔を赤らめた巡礼である

 僕のくちびるは

 優しい接吻で補おうと、待ち構えている

ジュリエット 巡礼さん、

 それはひどい扱い

 それは敬虔な心の表れ

 聖者の手は巡礼が触れるもの

 手のひらを重ねキスを。

(ロミオ: 聖者も巡礼も唇があるはず。

 ジュリエット: 巡礼さん、

  くちびるはお祈りのために)

ロミオ: 聖者よ、

 それならば手のひらでなく

 唇でキスを。お祈りします。

 信仰が絶望に変わらぬように。

 

*引用は映画字幕より。カッコ内の2行は、映画では省略されているので補って翻訳した

 

この朗読が終わると夫人は優しくジョンの頬にキスをして言う。「あなたはエレファント・マンなんかじゃない。あなたはロミオよ」。ジョンの目からは思わず一筋の喜びの涙が流れ出る。

 

    

 

ケンドール夫人はジョン・メリックと同様に19世紀に実在した女優。マイカル・ハウエル、ピーター・フォード著 『エレファント・マン - その真実の記録』(本戸淳子訳、角川書店、1981)によれば、夫人はジョンと実際に交流をあり、互いに贈り物も交換し合っていたという。ただし『ロミオとジュリエット』の本を贈ったかどうかは定かではない。ジョンは聖書を暗誦したり、本を読むのが好きだったようで、映画でも文学や芸術を愛する青年として描かれている。

 

ジョン・メリックを主人公にした作品には、映画の他に、バーナード・ポメランスのよる戯曲『エレファント・マン』(1977初演)がある。ただし映画はこの戯曲の映画化ではなく、監督のデヴィッド・リンチを含む複数の脚本家によるオリジナル脚本によるものである。戯曲にもケンドール夫人がジョンを訪ねる場面があるが、『ロミオとジュリエット』は朗読される事はない。ただし二人の間で作品は議論の対象となっている。ロミオが劇の終幕で自殺してしまうのは、彼女への愛よりも悲劇的な恋愛という自分の幻に惑わされたからで、それは自己愛だという趣旨の解釈をメリックは論じる。映画に比べると、戯曲版のメリックの方が、より知的で議論を好み、鋭い感受性を持った人物として描かれている。その結果、彼には平凡な人物には見えない、愛や優しさの虚構が見えてしまうのである。注2:戯曲版『エレファント・マン』からの引用

 

映画では終盤に、夫人がジョンを劇場に招待する。そこで上演されるのはシェイクスピアではないが、舞台をジョンは楽しみ、彼が幸福な余生を送った余韻を響かせて映画は終わる。戯曲版では、ジョンの孤独を際立たせる話題として『ロミオとジュリエット』が使われ、映画『エレファント・マン』では、逆にシェイクスピアの言葉は、生きる喜びを知るきっかけのセリフとして使われている、という大きな違いがある。

 

シェイクスピア作品の朗読が主人公の生き方、考え方に深く関わっている映画は他にもいくつかあるが、その中に『顔のない天使』(The Man Without Face, 1993)というメル・ギブソン主演の映画がある。父親を亡くし、母親が離婚と再婚をくり返してばかりで、心の拠り所を失った少年が村のはずれに住むマクラウドという男と出会う。マクラウドは事故で顔半分にひどいやけどの跡が残っており、村の人々は彼を怪人とまで呼んで疎んじていた。だがマクラウドは少年に家庭教師として、勉強はもちろん生きていくうえで大切な考え方も教えていき、疎外されていた二人の交流が深まっていくという物語である。

 

マクラウドが少年に教えたものの一つにシェイクスピアがあった。映画には『ヴェニスの商人』を二人で朗読する場面がある。朗読されるのは、4幕1場の裁判の場面。マクラウドがシャイロック、少年がヒロインのポーシャを朗読する。この場面で『ヴェニスの商人』が選ばれているのは、ユダヤ人であるシャイロックがキリスト教社会で疎外された存在として解釈されうるからだろう。シャイロックは借金の返済を証文通りに要求し、返済できなかったのだから胸の肉1ポンドをもらうと裁判で強く要求する。本来は喜劇の中の悪党役とすればいいのだが、現代的な視点からはユダヤ人の悲劇として解釈、演出される事も少なくない。明らかにマクラウドは自分とユダヤの商人とを重ね合わせて読んでいる。少年はこの時点では、彼の疎外感まで察する事はできないが、コミック版の『マクベス』を読んだり、シェイクスピアに強い関心を示すようになる。ただし物語はこの朗読場面を境に人間のより深い内面に入っていく事になるのである。

 

   

 


 

<注1>  映像で見る『ロミオとジュリエット』

『ロミオとジュリエット』を初めて観るならば、原作劇をみずみずしい感性でロマンティックに演出したフランコ・ゼフェレッリ監督による映画化(1968)が最適。DVDや配信で、または出会いの場だけならYouTubeで味わえる。

 

 

    

 


 

<注2>  戯曲版『エレファント・マン』 

以下がバーナード・ポメランスの戯曲でメリックとケンドール夫人が『ロミオとジュリエット』について語る場面。ケンドール夫人がジョンに「読書好きだそうね」と尋ねてからの会話である。

 

 メリック 今、『ロミオとジュリエット』を読んでいるんです。

 ケンドール夫人 あぁ。ジュリエット。すばらしいお話ね。私、恋物語が大好き。

 メリック ぼくも恋物語が一番好きです。もしぼくがロミオだったら、どうすると思いますか?

 ケンドール夫人 どうするの?

 メリック 鏡をかざして、彼女の息を調べたりしない。

 ケンドール夫人 ジュリエットが死んだように見えたので、鏡をかざして息を調べるという場ね、それで鏡には…

 メリック 何も映らない。どんな気がします? ただ何も見えないからって、彼が自殺するところ。(…中略…) ロミオは脈をとってみますか? きちんと確かめますか? いいえ。自殺するだけだ。彼女のことをきにかけていないから、幻にだまされるんです。彼が考えているのは、自分のことだけ。もしぼくがロミオだったら、きっと、二人で逃げ出したでしょうね。

 ケンドール夫人 でも、そうしたらお芝居にならないわ、メリックさん。

 メリック もし愛していなかったのなら、なぜお芝居にする必要にあるんです? 鏡をのぞいて、何も見えない。それは愛じゃない。かってに見ていた、幻だったんだ。幻が消えたら最後、自殺しなくてはならなかった。

 (山崎正和訳『エレファント・マン』河出書房新社、1980、p. 52-54)

 

『戦場のメリー・クリスマス』にも出演した歌手・俳優のデイヴッド・ボウイがメリックを演じたブロードウエイの舞台の映像がYouTubeにアップされている。この作品ではメイクアップなどでメリックの顔を再現せず、俳優が身体の動き方と話し方で奇形を表現する。ここではト書きには指定がないが、メリックは読んだ『ロミオとジュリエット』の本を手にしている。参考までに日本では、市村正親(1981, 劇団四季)、藤原竜也(2002, ホリプロ)らがメリックを演じている。

 


 

『いまを生きる』

登場人物の生き方にシェイクスピアが深く関わってくる作品と言えば、やはり『いまを生きる』(Dead Poets Society, 1989)だろう。今は亡きロビン・ウィリアムズが教師を演じた感動的な青春映画である。彼が教師キーティングは、就任後の最初の授業の中で、これからシェイクスピアを勉強すると話す場面がある。すると生徒たちのいかにも嫌なリアクションが表情とため息で伝わってくる。英米の学生にとって、シェイクスピアは古典の授業であり、17世紀のイギリスの英語は注釈なしでは理解しずらい。したがって苦痛で退屈だと思うのも無理はない。ただしこの映画のキーティング先生は、シェイクスピアのセリフの一節を俳優のものまねで演じてみせ(注1)、生徒たちの興味を引き付けている。映画俳優になる以前はスタンド・アップ・コメディアンで、実際にものまねを得意としていたロビン・ウィリアムズらしい、おかしな場面である。キーティング先生は思いのままに今という時を精一杯生きろと生徒たちを鼓舞し、文学作品の面白さを生徒たちに熱っぽく教え始める。すると生徒たちは先生の影響を受けて、この世を去っても、その言葉が今も生き続ける詩人たちの作品に関心を持ち、仲間で集まって朗読し合うようになる。これが「死せる詩人の会」で映画の原題となっている。

 

    

          (写真上) ロビン・ウィリアムズ

 

そんな中、特に強く先生に感化された生徒の一人が『夏の夜の夢』の舞台の発表会で妖精パックを演じる事になる。パックはいたずら好きの妖精だが、劇を締めくくる口上も述べる重要な役。彼は観客への挨拶を兼ねた最後のせりふを生き生きと語り、観客から拍手喝采を浴びる。ここでは束の間ではあるが、シェイクスピアを演じる事が“いまを生きる”喜びの一つとして描かれている。

 

    

 

 『夏の夜の夢』5幕1場より (パック)

   われら役者は影法師、

   皆様がたのお目がもし 

   お気に召さずば ただ夢を

   見たと思ってお許しを。

     (…)

   それでは、おやすみなさいまし。

   皆様、お手を願います、

   パックがお礼を申します。

   (小田島雄志訳/白水社)

 

以下、映画の後半に起こる意外な展開についてふれていくので<ネタバレ注意>である。今、束の間という言い方で生きる喜びの例を説明したが、この学生は上演後に、医学校への道を息子に課している厳格な父親に演劇を禁じられて、上演後に退学を言い渡され、悲しみのあまり自殺してしまうのだ。映画の観客にとってもこれは「いまを生きる」喜びから厳しい現実に戻されてしまう悲しい場面である。この映画をはじめ『レナードの朝』『パッチ・アダムス』『グッド・ウィル・ハンティング』など、多くの映画でヒューマンな感動を与えてくれたロビン・ウィリアムズも後年、病気を患って思い悩み、2014年に自らの手で命を絶ち、帰らぬ人となった。改めて『いまを生きる』を見直すと複雑な思いにかられるが、どんな形にせよ、人の生きる先にはどこかで死が待っている事は否定できない。

 

西洋の概念にラテン語の“memento mori”という言葉がある。「死を思え」という意味のこの表現は、キリスト教では来世の天国と地獄を思うための言葉となったが、元々は死を強く意識することによって生を再認識し、今あるこの時を大切にする思想を表わした言葉だった。ラテン語の別の表現には“carpe diem”(今を生きろ)という言い方もあり、キーティング先生もこの表現を引用し、英訳したメッセージを “Seize the Day.”(今を生きろ) と生徒たちに伝えていた。

 

シェイクスピアの作品に基本精神のようなものがあるとすれば、それはやはり「いまを生きる」という考え方ではないだろうか。悲劇では主人公をはじめとして、多くの登場人物が命を落とすが、観客に絶望してもらおうと思って、シェイクスピアは作品を書いたわけではないだろう。非道な行為や絶望的な状況を前にして、客観的に人間を理解し、今ある生き方や世界を見直すという事が、作品を読んだり、舞台を観たりする意義なのではないか。喜劇でも、死と隣り合わせの危機的な状況や辛い思いは常に作品に描かれている。だからこそ、生きる事を貫いた恋人たちの結婚で終わるエンディングに、見る者の気持ちは高揚するのである。

 

〈注1〉 ロビン・ウィリアムズの物まね

最初は“O Titus, bring your friend hither.” (タイタスよ、お前の友をここへ連れてくるがよい)というセリフだが、これは『タイタス・アンドロニカス』第5幕第3場にあるサターナイナスの“Go fetch them hither to us presently.”を言い換えたもののようである。ただしこのセリフは俳優のまねではなく、あえて英国の舞台俳優風の言い方をしてみせ、前振りにしている。ものまねとして引用するのは『ジュリアス・シーザー』のアントニーが群衆に勢いよく語りかける有名なスピーチの冒頭「友よ、ローマの市民よ、国民よ、耳を貸してくれ。」(Friends, Roman, countrymen, lend me your ears.)という一節。ロビン・ウィリアムズはこのセリフを映画『ゴッドファーザー』(1971)でマーロン・ブランドが演じた年老いたマフィアのボス風に言ってみせる。和訳であえて表現するとしたら、「友よ〜、ローマのしみんよ〜、コクミンよ〜、みみを貸してくれんかの〜」と言ったところか。日本なら志村けんのバカ殿だと思えばいい。次が『マクベス』の「目の前に見えるのは短剣か?」(Is this a dagger I see before me.)というセリフ。これをジョン・ウエインが演じる西部劇のガンマン風に「クソっ!目の前に見えやがるのは短剣かよ!」といった感じで言い放ち、学生たちに受けている。

 

 

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映画の中のシェイクスピア/講座予定(目次)

 

 


 

 

演劇学部推薦公演 (2018春期)

  • 2018.04.03 Tuesday
  • 14:00

 

       演劇学部推薦公演

 

       2018年春期 (4月〜7月)

     ― 観劇レポート 対象公演

 

       <CONTENTS>

 

     1.  学科別推薦公演リスト

 

     2.  上演月別リスト

 

「十二夜 円」の画像検索結果「蜷川シアター2 ...」の画像検索結果

「アンナクリステ...」の画像検索結果ハングマン「恋におちたシェ...」の画像検索結果

「Amadeus Nation...」の画像検索結果「1984 新国立劇...」の画像検索結果

 


 

 

      1学科別推薦公演リスト

 

   〜各作品名は公式サイトへリンク〜

 

 シェイクスピア学科推薦公演

 1. 『ハムレット(4月)

   父親の亡霊に復讐を命じられる王子ハムレット。

 2. 『十二夜(4月)

   女である事を隠して男装。だが仕えた公爵に恋。

 3. 『じゃじゃ馬馴らし(4月)

   コワい姉が先に嫁ぐまで妹は結婚不可。

 4. 『ヘンリー五世(5〜6月)

   英仏戦争で果敢に指揮を取る英国王。

 5. 『恋におちたシェイクスピア(6月〜)

   映画の舞台化。作家は彼を少年と思っていたが…

 

 イギリス演劇学科推薦公演  

 1. 『PHOTOGRAPH51(4月)

   DNA研究を続けた50年代の女性科学者。

 2. 『1984(4月)

   全てが監視、統制される異常な社会。

 3. 『ハングマン(5月)

   絞首刑の執行人。娘が怪しい男に誘われて…

 4. ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ

   (5月)

   『ハムレット』の登場人物の二人は先が読めず…

 5. 『ダヴィー夫人の勲章』『<短編2編> (6月)

   本当はいない息子を自慢する偽の母親。

 6. 『アマデウス(7月)

   モーツァルトに嫉妬する宮廷作曲家サリエリ。

 

 アメリカ演劇学科推薦公演

 1. ウォーター・バイ・ザ・スプーンフル(7月)

   ドラッグ中毒が集まるサイトを運営している男。

 2. 『アンナ・クリスティ(7月)

   船乗りは娘が娼婦になったと知らず…

   

 


 

 

         2. 上演順リスト

 

   〜各作品名は公式サイトへリンク〜

 

 4 (5公演)

 

 1. アナ・ジーグラ

  『PHOTOGRAPH51

   (梅田芸術劇場)

  4/6(金)〜22日(日) 

  会場:東京芸術劇場シアターウエスト(池袋)

  4/25(水)〜26(木)

  会場:梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

 2. ウィリアム・シェイクスピア

  『ハムレット

   (カクシンハン)

  4/14(土)〜22(日)

  会場:池袋シアターグリーン

 3. ウィリアム・シェイクスピア作

  『十二夜

    (演劇集団円+シアターX)

  4/20(金)〜29(日)

  会場:シアターX(カイ) (両国)

 4. ジョージ・オーウェル原作

  『1984

    (新国立劇場)

  4/12(木)〜5/13(日)

  会場:新国立劇場・小劇場(都営新宿線・初台)

 5. ウィリアム・シェイクスピア

  『じゃじゃ馬馴らし

    (公演映像:蜷川幸雄シアター2)

  4/21(土)〜27(金)  

  上映映画館:新宿バルト9 

   109シネマズ二子玉川/109シネマズ川崎

   109シネマズ湘南/MOVIXさいたま

    その他全国主要都市

 

 5 (3公演)

 

 1. マーティン・マクドナー

  『ハングマン

     (PARCO)

  5/16(水)〜27(日)

  会場:世田谷パブリックシアター

  <その他ツアー公演あり>

 2. ウィリアム・シェイクスピア作

  『ヘンリー五世

     (新国立劇場)

  5/17(木)〜6/3(日)

  会場:新国立劇場・中劇場

 3. トム・ストッパード

  ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ

    (公演映像:ナショナル・シアター・ライヴ)

  5/25(金)〜31(木)

  上映映画館:TOHOシネマズ日本橋/川崎

   その他全国主要都市

 

 6 (2公演)

 

 1. ジェームズ・バリー

  『ダヴィー夫人の勲章

   クローディア・アレン

  『

    (劇団昴・短編2本立て上演)

    6/1(金)〜17(日)

  会場:Pit昴(東武東上線・大山)

 2. リー・ホール台本

  『恋におちたシェイクスピア

     (劇団四季)

  6/22(金)〜8/26(日)

  会場:自由劇場(浜松町)

   その他全国主要都市

 

 7 (3公演)

 

 1. ピーター・シェファー

  『アマデウス

    (公演映像:ナショナル・シアター・ライヴ)

  7/6(金)〜12(木)

  上映映画館:TOHOシネマズ日本橋/川崎

   その他全国主要都市

 2. キアラ・アレグリア・ヒュディス

  『ウォーター・バイ・ザ・スプーンフル

     (PARCO)

  7/6(金)〜22(日)

  会場:紀伊国屋サザンシアターTAKASHIMAYA

 3. ユージン・オニール

  『アンナ・クリスティ

     (ホリプロ)

  7/13(金)〜29(日)

  会場:よみうり大手町ホール

 

 


 

 

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    映画学部推薦作品 (2018年春期)

    • 2018.04.04 Wednesday
    • 14:00

     

     映画レポート対象作品・解説 (2018年・春期)

     

      ・『〜』は映画館公開新作

      ・「〜」はDVD等で鑑賞して比較。

     

      <目次>

     

    1.『ウィンストン・チャーチル

        (Darkest Hour)  3/30~

         テーマ The backdrops of Churchill’s hard times

       「英国王のスピーチ」(The King’s Speech)

       「ダンケルク」(Dunkirk)

       「つぐない」(Atonement)

       「人生はシネマティック」(Their Finest)

     

    2.君の名前で僕を呼んで

        (Call Me By Your Name)  4/27~

       テーマ Movies with LGBT leads

       「モーリス」(Maurice)

       「キャロル」(Carol)

       「チョコレート・ドーナツ」(Any Day Now)

       「パレードへようこそ」(Pride)

       「アルバート氏の人生」(Albert Nobbs)

       「リリーのすべて」(The Danish Girl)

     

    3.『モリーズ・ゲーム

        (Molly’s Game)  5/11~

       テーマ Jessica Chastain

       「ゼロ・ダーク・サーティ」(Zero Dark Thirty)

       「女神の見えざる手」(Miss Sloane)

       「ヘルプ〜心がつなぐストーリー〜」

        (The Help)

     

    4.『レディ・バード

        ( Lady Bird 6/1~

       テーマ1 Saoirse Ronan

       「つぐない」(Atonement)

       「ブルックリン」(Blooklyn)

       テーマ2  Teenagers’ love and dream

       「スウィート17モンスター」

        (The Edge of Seventeen)

       「ウォール・フラワー」

        (The Perks of Being a Wall Flower)

       「シング・ストリート 未来へのうた」

         (Sing Street)

       「ぼくとアールと彼女のさよなら」

         (Me and Earl and the Dying Girl)

     

    5.『ワンダー 君は太陽

        (Wonder)  6~

       テーマ   Living with deformed face

       「エレファント・マン」(The Elephant Man)

       「顔のない天使」(The Man Without a Face)

     

     


     

     

    『ウィンストン・チャーチル』

    • 2018.04.05 Thursday
    • 09:00

     

     2018年春期・映画レポートのテーマ (1)

     

     

       『ウィンストン・チャーチル

        ヒトラーから世界を救った男

          Darkest Hour (2017)

     

    第2次世界大戦の最中、英国首相チャーチルが下した、運命の決断

     

        「ウィンストン・...」の画像検索結果

           (3月30日公開)

     

     <目次>

     ストーリー/解説

     スタッフ/キャスト

     映画レポート比較作品

     IMDbより(User Review, quotesなど)

     


     

    ストーリー

    1940年5月、第二次世界大戦初期。ヒトラー率いるナチス・ドイツの勢力が拡大し、フランスは陥落間近、イギリスにも侵略の脅威が迫っていた。 内閣不信任決議が出されたチェンバレン首相の後任として、外相のハリファックスが最適任者だという声があがるが、本人はこれを固辞。そこで、国民からの人気は高いが、たび重なる失策から政党内の “嫌われ者”であったウィンストン・チャーチルに白羽の矢が立つ。(公式サイトより)

     

         「Churchill」の画像検索結果 

       ウィンストン・チャーチル (1874-1965)

     

    解説

    ゲイリー・オールドマンがチャーチル首相役でアカデミー賞主演男優賞を受賞。辻一弘のメイクアップ賞の受賞も話題となった。ナチスがヨーロッパで勢力を拡大していく時期に国王に即位したのが、映画『英国王のスピーチ』でも描かれたジョージ六世(在位1936−52年)。そして即位後に開戦した大戦中に英国首相に就任したのが、当時保守党の政治家だったチャーチルだった。『英国王のスピーチ』には、即位前のジョージ(コリン・ファース)がチャーチルと話す短い場面がある。この時は『魔法にかけられて』で悪の女王の家来を演じたティモシー・スポールが首相を演じていた。『ウィンストン・チャーチル』でもジョージ六世はサブ・キャラクターとして登場する。ジョージ六世は吃音症を克服して公務をこなしていった国王だったが、チャーチルの方は逆に雄弁な政治家として知られ、自伝の執筆やスピーチが評価されて、1953年にノーベル文学賞を受賞している。

     

         「The King's Spe...」の画像検索結果

         チャーチル役のティモシー・スポール

           『英国王のスピーチ』

     

    ゲイリー・オールドマンは2018年3月21日に60歳となった英国の実力派俳優。『レオン』などの悪役や、ベートーヴェン、ドラキュラ、『ハリー・ポッター』シリーズのシリウス・ブラックなど、変幻自在に様々な役柄を演じてきた。『ウィンストン・チャーチル』では、第二次世界大戦時に60代後半だったチャーチル首相を演じている。

     

      

     チャーチル/オールドマン/辻一弘のメイクアップ後

     


     

           <スタッフ>

     

     監督:ジョー・ライト

     

    〜代表作〜

    『プライドと偏見』(2005) 推薦

     19世紀の英国女流作家ジェイン・オースティンの恋愛小説『高慢と偏見』の映画化。『パイレーツ・オブ・カリビアン』のキーラ・ナイトレイ主演。冒頭のロング・ショットによる長回しに注目。
    『つぐない』(2007) 
    推薦

     第二次大戦を背景とした嫉妬と悲恋のドラマ。これもキーラ・ナイトレイ主演。映画レポートの対象作品になっているので『ウィンストン・チャーチル』と比較できる。

     


     

           <キャスト>

     

     ゲイリー・オールドマン (ウィンストン・チャーチル)

            〜主な出演作品〜

     

    『レオン』(1994) 特選

     殺し屋(ジャン・レノ)と少女(ナタリー・ポートマン)の物語。裏で麻薬売買を牛耳っている麻薬捜査官役でエキセントリックな演技を披露した。

    『不滅の恋/ベートーヴェン』(1994)

     デビュー作『シド・アンド・ナンシー』(1986)では、セックス・ピストルズのベーシスト、シド・ヴィシャスを演じていたオールドマン。だが今度は何とベートーヴェン。パンク・ロックとクラシックでかなりかけ離れている役のように見えるが、狂気と破滅のエネルギーを抱えたアーティストの役という意味では共通している。

    『フィフス・エレメント』 (1997)

     ブルース・ウィリス主演のSFアクション映画で悪役ゾーグを演じた。この時期には『エアフォース・ワン』でも、ハリソン・フォード演じる大統領を相手に冷酷な悪役を演じている。

    『ハリー・ポッター』シリーズ

     〜『アズカバンの囚人』『不死鳥の騎士団』

     シリウス・ブラック(2004〜7):ホグワーツ卒業生でハリーの父親と友人だった。濡れ衣を着せられ投獄されていたが、脱獄してハリーを助ける。黒い犬に変身する。

    『バットマン・ビギンズ』等 推薦

     ダークナイト三部作でバットマンに理解を示すゴードン警部補の役(2005〜12)。温厚な役柄も似合うようになってきた頃の3作品。

    『裏切りのサーカス』(2011)

     ジョン・ル・カレのスパイ小説の映画化。退役前のスパイ、ジョージ・スマイリーを演じた。

     

      「Leon Gary Oldm...」の画像検索結果

     (写真上)  『レオン』    『フィフス・エレメント』

      「Immortal Belov...」の画像検索結果「Jack Sirius Ha...」の画像検索結果

     (上) 『不滅の恋/ベートーヴェン』/シリウス・ブラック

      「Batman Gordon」の画像検索結果「Tinker Tailer ...」の画像検索結果

     (上) ゴードン警部補 /『裏切りのサーカス』/チャーチル首相

     

     クリスティン・スコット・トーマス (チャーチル夫人)

    『フォー・ウエディング』(1994)

    『イングリッシュ・ペイシェント』(1996)

    『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』(2009)

     リリー・ジェームズ (エリザベス=タイピスト)

    『ダウントン・アビー』 シーズン3〜6 (2012〜15放送)

    『シンデレラ』(2015)

    『ベイビー・ドライバー』(2017)

     

      「Gary Oldman」の画像検索結果「Lily James」の画像検索結果

     


     

        <映画レポート比較作品>

     

      Theme

      The backdrops of Churchill’s hard times

     

     ・ IMDb  = Internet Movie Databaseへのリンク

     

     英国王のスピーチ』(2010) 特選

     (The King’s Speech) IMDb  予告編

     吃音症に悩むジョージ六世が言語療法士の指導を受ける。アカデミー賞で作品・監督・主演男優(コリン・ファース)・脚本賞受賞。コリン・ファースはもちろん、言語療法士を演じるジェフリー・ラッシュの演技も味わい深い。映画の中で朗読されるのが『ハムレット』の有名な“To be or not to be...”(生きるべきか死ぬべきか)。シェイクスピア学科の講座「映画の中のシェイクスピア」(講師:広川治)では、このセリフが『英国王のスピーチ』で引用される意義について論じられる予定。

     『ダンケルク』(2017)

     (Dunkirk) IMDb  公式サイト

     ドイツの海岸に追い込まれた兵士たちの恐怖をリアルに映像化。戦場の凄まじい現実を体感させられる大作。『インターステラー』のクリストファー・ノーラン監督作品。

     『つぐない』(2007) 推薦

     (Atonement) IMDb  予告編

     第二次大戦を背景とした嫉妬と悲恋のドラマ。キーラ・ナイトレイ、ジェームズ・マカヴォイ主演。『レディ・バード』のシアーシャ・ローナン(まだ13歳の頃)が重要な役で出演している(アカデミー賞助演女優賞ノミネート)。ダンケルク海岸の場面でのロング・ショットによる長回しに注目。

     『人生はシネマティック!』(2016)

     (Their Finest) IMDb 公式サイト

     大戦中の映画スタッフの苦労をコミカルに描く。昨年11月に日本で公開されたばかりの新作。5月2日DVD レンタル開始。

     

    「The King's Spe...」の画像検索結果「Dunkirk」の画像検索結果

    「つぐない 映画」の画像検索結果「Their Finest」の画像検索結果

     


     

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    User Rating 7.4/10

    Plot

    In 1940, the fate of Western Europe hangs on British Prime Minister Winston Churchill, who must decide whether to negotiate with Adolf Hitler, or fight on knowing that it could mean a humiliating defeat for Britain and its empire.

    User Reviews

    8/10  Fantastic Performance

    Claudio Carvalho  1 February 2018

    It is impressive how The World War II can still produce great films after almost eighty year.  "Darkest Hour" is an example, showing the biography of Winston Churchill in 1940 when Hitler was invading and dominating the Western Europe.  But the film works mainly because of the fantastic performance of Gary Oldman.  It is amazing how this actor incorporates the image we have of the great British leader in archival footages.  Gary Oldman really deserves the Oscar!  Kristin Scott Thomas is also impressive in the role of Churchill's beloved wife Clemmie.  My vote is eight.
    Quotes
    Winston Churchill:  Those who never change their mind never change anything.

     

    『君の名前で僕を呼んで』

    • 2018.04.05 Thursday
    • 20:00

     

      2018年春期・映画レポートのテーマ (2)

     

     

     ・ IMDb  = Internet Movie Databaseへのリンク

     ・ レポートの書式・内容等は配布プリントを参照

     ・ 作品解説=山中達弘(映画評論家)

     ・ 資料作成=今村直樹/広川治

     


     

     

         『君の名前で僕を呼んで』

           Call Me By Your Name (2017)

     

    17歳の少年のひと夏の輝き。それは24歳の青年との恋。

     

          

           (4月27公開)

     

     <目次>

     ストーリー/解説

     スタッフ/キャスト

     映画レポート比較作品

     IMDbより(User Review, quotesなど)

     


     

    ストーリー

    1983年夏、北イタリアの避暑地。17歳のエリオは、アメリカからやって来た24歳の大学院生オリヴァーと出会う。彼は大学教授の父の助手で、夏の間をエリオたち家族と暮らす。はじめは自信に満ちたオリヴァーの態度に反発を感じるエリオだったが、まるで不思議な磁石があるように、ふたりは引きつけあったり反発したり、いつしか近づいていく。やがて激しく恋に落ちるふたり。しかし夏の終わりとともにオリヴァーが去る日が近づく……。(公式サイトより)

     

    解説

    アメリカの小説家アンドレ・アシマンの同名小説をイタリア人監督のルカ・グァダニーノが映画化。脚色はイギリス人の監督・脚本家ジェイムズ・アイヴォリー。この映画の脚色には打ってつけの存在である。アイヴォリーはかつて、フィレンツェを舞台にした美しいラブ・ストーリー「眺めのいい部屋」を監督。ゲイ・ムービーの先駆的作品『モーリス』の監督、脚本家でもあった。今までアカデミー賞監督賞に3度ノミネートされてきたが、無冠。しかし『君の名前で僕を呼んで』では見事、脚色賞を受賞した。原作は20年におよぶ物語だが、この映画はあえて主人公の出会いに焦点を絞り、その後の二人の物語を続編として製作する予定になっている。原作小説の翻訳『君の名前で僕を呼んで』(翻訳:高岡香/オークラ出版)も2018年4月20日出版される。

     

      「call me by you...」の画像検索結果  「君の名前で僕を...」の画像検索結果

     


     

           <スタッフ>

     

     監督:ルカ・グァダニーノ

     

     脚本:ジェイムズ・アイヴォリー

     

     <監督としての代表作>

     

    『眺めのいい部屋(1987) 推薦

     E・M・フォスターの同名小説の映画化。フィレンツェでの出会い、そして英国での恋のもつれ。プッチーニのオペラ「ジャンヌ・スキッキ」の歌を主題歌に用いたクラシカルな雰囲気と美しいイタリアの風景に彩られた甘美な恋の物語。

    『モーリス』(1989)

     これもE・M・フォスターの小説の映画化。ゲイ・ムービーの先駆的作品。ケンブリッジ大学の青年二人のラブ・ストーリー。
    『ハワーズ・エンド』(1992)

     そしてこれもE・M・フォスターの小説の映画化。アカデミー賞ではエマ・トンプソンに主演女優賞をもたらした。

    『日の名残り』(1993)

     英国貴族に仕える執事を主人公にした、カズオ・イシグロの代表作の映画化。主演はアンソニー・ホプキンスとエマ・トンプソン。

     作品の詳細については、映画学部・映像文化科講座: カズオ・イシグロ『日の名残り』の映画化 (講師: 篠山芳雄)のページ参照。

     


     

            <キャスト>

     

     ティモシー・シャラメ  (エリオ) 〜主な出演作品

     

    『インターステラー』(2014) 推薦

     マシュー・マコノヒー演じる元宇宙飛行士の15歳の息子トムを演じた。

    『レディ・バード(1994)

      シアーシャ・ローナンと共演。今後の出演作には、ウディ・アレン監督の新作でエル・ファニング、ジュード・ロウと共演する『A Rainy Day in New York(2018)がある。

     

     「Call me by you...」の画像検索結果

           ティモシー・シャラメ

     

     アーミー・ハマー (オリヴァー) 〜主な出演作品

     

    『ソーシャル・ネットワーク』(2010)

     Facebookの創設者マーク・ザッカーバーグを描いた主演作。ハーバード大学で主人公(ジェシー・アイゼンバーグ)に出会い系サイトの制作協力を依頼する双子のウィンクルボス兄弟を演じた。

    『J・エドガー』(2011)

     キング牧師宅の盗聴を命ずるなど、悪評高いFBIの初代長官ジョン・エドガー・フーヴァー(レオナルド・ディカプリオ)の副長官役。仕事上の片腕となっただけでなく同性愛の相手として仲を深めていく。この時の演技が評価されてのオリヴァー役起用か。ただしハマー本人は2010年に結婚し、子供が二人いる。

    『コードネーム U.N.C.L.E. 』(2015)

      『シャーロック・ホームズ』(ロバート・ダウニー・Jr.主演)のガイ・リッチ−監督によるスパイ・アクション。東西冷戦中の物語だが、アメリカ人のスパイと組んで活躍するというロシアのスパイ役。


          「Call me by you...」の画像検索結果

             アーミー・ハマー

     


     

         <映画レポート比較作品>

     

     Theme

     Movies with LGBT leads

     

    『モーリス』(1987)

     (Maurice) IMDb  公式サイト

     同性愛が法律で禁じられていた20世紀初頭のイギリスが舞台。ケンブリッジ大学の青年モーリス(ジェームズ・ウィルビー)とクライヴ(ヒュー・グラント)のラブ・ストーリー。『君の名前で僕を呼んで』でアカデミー賞脚色賞を受賞したジェイムズ・アイヴォリー監督作品。この春、4Kデジタル修復され、美しい映像が蘇る。4/28(土)〜5/18(金)YEBISU GARDEN CINEMAにて3週間限定上映。 5/19(土)からは角川シネマ新宿にて公開。

    『キャロル』(2015)

     (Carol) IMDb  公式サイト

     美しい年上の婦人キャロル(ケイト・ブランシェット)に心を奪われていくデパートの店員テレーズ(ルーニー・マーラ)の物語。

    『チョコレート・ドーナツ』(2012)

     (Any Day Now) IMDb  公式サイト

     ダウン症の少年と心を通わせていくゲイの二人を描く感動作。育児放棄の状態にあった少年を養子にしようとする二人の前に、社会と法律の壁が立ちふさがる。 舞台『キャバレー』のMC役でトニー賞を受賞したアラン・カミング主演。

    『パレードへようこそ』(2014)

     (Pride) IMDb  公式サイト

     サッチャー政権下、炭鉱閉鎖の危機を救うために、ゲイの活動家が支援に!? 実話を基にした、団結への勇気とユーモアあふれるイギリス映画。 

    『アルバート氏の人生』(2011)

     (Albert Nobbs) IMDb  予告編

     女性である事を隠し続け、ホテルのウエイターとして一生を過ごした実在の女性の物語。『危険な情事』(1987)で不倫相手に嫉妬する恐ろしいストーカーの女性を演じたグレン・クローズが、この作品では抑制された演技で主人公のアルバート・ノッブスを演じている。

    『リリーのすべて』(2015)

     (The Danish Girl) IMDb  公式サイト

     内に潜む女性に目覚め、世界初の性転換手術に臨んだ男性の物語。エディ・レッドメインの繊細な演技が素晴らしい。主人公の妻役を演じたアリシア・ヴィキャンデルは本来、主演と言うべきなのだが、とにかく高く評価されてアカデミー賞では助演女優賞を受賞している。

     

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    IMDb 

     

    User Rating 8.0/10

     

    Plot

    In 1980s Italy, a romance blossoms between a seventeen year-old student and the older man hired as his father's research assistant.

     

    User Reviews

    10/10 

    No film has moved me like this in years

    thinkerbell4228 October 2017

    I am so glad I went to see this film.  The acting was superb all around but Timothee Chalamet managed to steal every scene he was in.  The final scene, featuring a several minutes long shot of Chalamet was one of the films highlights.  The soundtrack was incredible. It really suited the film and set the mood just right.  The cinematography was beautiful. 

     

    No film has moved me like this in years.  I walked out of the theatre, into the toilets and cried.  Beautiful, heart warming, sensual...  If this doesn't win a number of Oscars, I'll scream.  Go see it.

     

    Quotes

    Oliver:  Call me by your name and I'll call you by mine.

              *

    Art Historian 2:  Cinema is a mirror of reality and it is a filter.

     

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    contents

      

       演劇学部推薦公演(2020年春期)

      

       映画学部推薦作品(2020年春期)

      



      

    オンライン映画演劇大学は映画と演劇を幅広く紹介、解説、研究するオンライン上の教育・文化活動です。文部科学省の認可は受けていませんが、実際の大学での授業と連携した情報や研究も掲載しています。

      

      【シェイクスピア学科】

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         (講師: 小島真由美)

      

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     シネマグランプリ2022

    の外国映画18部門と日本映画10部門の受賞が決定しました。

    *英米作品賞:

    「トップガン マーヴェリック」

    *グローバル作品賞:

    「わたしは最悪。」

    *監督賞:アスガル・ファルハーディー(英雄の証明)

    *日本映画作品賞:

    「サバカン SABAKAN」

               (2022/3/21)

      


      

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         ベストテン

       (資料作成:今村直樹)

     *KINENOTE, 映画.com, Yahoo! JAPAN, Filmarksの平均評点と映画賞受賞・ノミネート歴に基づく2022年劇場公開済みの劇映画の順位です。

                (2022/3/12)

      


      

    ・ IMDb Top 250

         Movies オールタイム

         ・ランキング

       (資料作成:今村直樹)

     *IMDb掲載のオールタイム・ベスト250をランキング順と公開順の一覧にしました。1位は不動の名作「ショーシャンクの空に」で、2位と3位は人気三部作をそれぞれ代表する「ゴッドファーザー」「ダークナイト」がランクインしています。

                (2022/12/12)

      


      

    ・ 2022年英米演劇

             上演予定

    ナショナル・シアター・ライブの「プライマ・フェイシィ」(8月)と「ストレイト・ライン・クレイジー」(10月)の情報を追加しました。

               (2022/7/7)

      


      

     男の敵

     乙女よ嘆くな

     トップ・ハット

     人生は四十二から

     噫無情 レ・ミゼラブル

     孤児ダビド物語

     *以上の1936年第8回アカデミー賞作品賞候補作と同年のマルクス兄弟の喜劇『オペラは踊る』の英文シナリオ、画像集を作成しました。

                (2022/5/23)

      


      

     戦艦バウンティ号の叛乱

     三十九夜

     *1935年のアカデミー賞作品賞受賞作『戦艦バウンティ号の叛乱』とアルフレッド・ヒッチコック監督の『三十九夜』の台詞、画像、動画資料集を作成しました。

                (2022/3/30)

      


      

    2021

    ・ 映画サイトの評価と受

      賞歴に基づいた2021年

      の日本映画ベストテン

      を更新しました。

               (2022/3/21)

      


      

    2021

     オンライン映画演劇大学

     シネマグランプリ2021

    の外国映画18部門と日本映画7部門が決定しました。

    英米作品賞:

    「MINAMATA-ミナマタ-」

    グローバル作品賞:

    「アイダよ、何処へ?」

    監督賞:サイード・ルスタイ (ジャスト6.5 闘いの証)

               (2022/3/20)

      


      

    ・ 映画 Hamlet (1948)

       の英文シナリオが完成

       しました。

               (2022/2/24)

      


      

    2021

    第6回英米演劇大賞 (オンライン映画演劇大学・演劇学部選出)は「Oslo」に決定しました。同公演は最優秀アメリカ演劇賞、最優秀演出家賞(上村聡史)、最優秀助演男優賞(益岡徹)、最優秀スタッフ賞(照明=勝柴次朗)も受賞しました。最優秀シェイクスピア賞は「終わりよければすべてよし」に、最優秀イギリス演劇賞は「インク」に決定しました。

               (2022/2/20)

      


      

    2021

    ・ 2021年 IMDb

         外国映画ランキング

       (資料作成:今村直樹)

                  (2022/2/17)

      


      

    ・ 第94回(2022年授賞式) アカデミー賞ノミネート作品のIMDb評価をまとめました。

               (2022/2/13)

      


      

    ・ 2021年(第95回)の

       キネマ旬報ベストテン

       と読者選出ベストテン

       が発表されました。

               (2022/2/7)

      


      

    ・ 毎日映画コンクール

      発表されました。日本映画大賞に『ドライブ・マイ・カー』が、日本映画優秀賞に『すばらしき世界』が選出されています。

               (2022/1/20)

      


      

    ・ 日本アカデミー賞の優

    秀賞が発表されました。

               (2022/1/18)

      


      

    ・ シェイクスピア

          作品リスト

                  (2022/1/14)

      


      

    ・ 第64回 (2021年)

        ブルーリボン賞

        ノミネーション

               (2022/1/4)

      


      

    ・ ニール・サイモンの作品を解説した講座 ニール・サイモンの世界 が再開しました。新たに『おかしな夫婦』(映画) /『二番街の囚人』/『サンシャイン・ボーイズ』が掲載されています。

                  (2021/12/12)

      


      

    ・ 映画『真夏の夜の夢』

                 (1935)

                  (2021/12/12)

      

    ・ A Midsummer

        Night's Dream

          (1935 film)

                (英語原文版)

      


      

    ・ 第43回 (2021年)

        ヨコハマ映画祭

        ベストテン・各賞

               (2022/12/4)

      


      

    ・ 2021年報知映画賞

        発表されました。

               (2022/12/3)

      



      

    ・ 第7回アカデミー賞

        (1934年)

     *1934年のアカデミー賞受賞、ノミネート作品の資料です。『或る夜の出来事』『影なき男』『模倣の人生』『コンチネンタル』『白い蘭』『奇傑パンチョ』『恋の一夜』『クレオパトラ』などのページを作成しました。

                (2021/9/18)

      


      

    ・ 『模倣の人生』

       〜資料(Photo Story)

     *1934年のアカデミー賞作品賞にノミネートされた『模倣の人生』の英文シナリオ (画像・動画付)を作成しました。

                (2021/8/29)

      


      

    ・ 『影なき男』

       〜資料(Photo Story)

     *1934年のアカデミー賞作品賞を含む主要4部門候補作『影なき男』の英文シナリオ (画像・動画付)を作成しました。ストーリーの説明には、死体の発見など、ネタバレが含まれています。ただしこの映画は探偵を主人公とするミステリー映画なので、犯人を特定する最後のセリフは省略してあります。

                (2021/8/23)

      


      

    ・ 『或る夜の出来事』

       〜資料(Photo Story)

     *1934年のアカデミー賞作品賞を含む主要5部門受賞作『或る夜の出来事』の英文シナリオ (画像・動画付)を作成しました。

                (2021/8/15)

      


      

    ・ シネマ・オリンピック

     世界の映画53か国100選 (資料作成:今村直樹)

     *2015〜19年に製作された映画から54か国の100本を選び、公式サイトや配信サービスへのリンクを作成しました。

                (2021/7/23)

      


      

    ・ 2021年英米演劇上演

             ラインアップ

      

     *「ザ・ドクター」(11月) をリストに追加しました。(2021/7/20)

      

     *「UNDERSTUDY/アンダースタディ」(8月) /「ネバー・ザ・シナー -魅かれ合う狂気-」(9月) /「ジュリアス・シーザー」(10月) /「プロミセス、プロミセス」(11月)をリストに追加しました。パリ国立オデオン劇場の来日公演「ガラスの動物園」(9月)は招聘中止となりました。(2021/7/14)

      

     *「NT Live 2021 アンコール夏祭り」(7〜8月) /「ウエンディ&ピーターパン」(8〜9月) / カクシンハン「ナツノヨノユメ」「シン・タイタス」(8月) /「検察側の証人」(8月) /「ガラスの動物園」(9月)(12月) /「ブライトン・ビーチ回顧録」(9〜10月)などをリストに追加しました。(2021/7/6)

      


      

    ・ 映画

      『夜への長い旅路』論

             (篠山芳雄)

                (2021/5/17)

      


      

    ・ 第1回アカデミー賞

        (1927-28年)

    ・ 第2回アカデミー賞

        (1928-29年)

    ・ 第3回アカデミー賞

        (1929-30年)

    ・ 第4回アカデミー賞

        (1930-31年)

    ・ 第5回アカデミー賞

        (1931-32年)

    ・ 第6回アカデミー賞

        (1932-33年)

    ・ 第7回アカデミー賞

        (1934年)

      

      *講座「アカデミー賞とアメリカ映画の歴史」の資料です。リストからノミネート・受賞作品の詳しい情報・解説を見る事ができます。

                (2021/3/17)

      


      

    2020

    シネマグランプリ

        (オンライン映画演劇大学映画学部選出)

      *英米作品賞は「ストーリー・オブ・マイライフ  わたしの若草物語」に、グローバル作品賞は「パラサイト 半地下の家族」に、監督賞はセリーヌ・シアマ (燃ゆる女の肖像)に決定しました。

                (2021/3/10)

      


      

    2020

     第5回英米演劇大賞 (オンライン映画演劇大学・演劇学部選出)は「エブリ・ブリリアント・シング」に決定しました。同公演は最優秀イギリス演劇賞、最優秀主演男優賞(佐藤隆太)、最優秀翻訳家賞(谷賢一)も受賞しました。

               (2021/2/18)

      


      

    ・ 2020年(第94回)

        キネマ旬報ベストテン

         が発表されました。

                  (2021/2/5)

      


      

    ・ 第78回ゴールデン・

    グローブ賞ノミネーション

         が発表されました。

                  (2021/2/4)

      


      

    ・ オスカー・ワイルド作

    大切なのはアーネスト

         (広川治 翻訳)を掲載

         しました。

                  (2021/2/4)

      


      

    ・ 2021年英米演劇上演

             ラインアップ

     *今年の主要ストレートプレイ公演のリストを更新しました。

                 (2021/2/4)

      



      

    ・ 第1回アカデミー賞

        候補・受賞作一覧

      *講座「アカデミー賞とアメリカ映画の歴史」の資料です。リストからノミネート・受賞作品の詳細な情報を見る事ができます。

               (2020/9/1)

      


      

    ・ スクリーン名言集

      〜映画レポートより〜

                (2020/8/13)

      


      

    ・ NT Live アンコール

         夏祭り2020

                     (2020/8/1)

      

    ・ National Theatre

         at home 配信予定

     〜英国より世界に配信〜

    「英国万歳!」

    「スモール・アイランド」

    「夏の夜の夢」

    「ル・ブラン」

    「深く青い海」

    「アマデウス」を配信

                     (2020/6/13)

      


      

    ・ 映画レポート・作品リ

       スト(テーマ別)が発表さ

       れました。

                     (2020/4/26)

      



      

    ・ 第1回アカデミー賞

         (1927−28年)

         女優賞ノミネート

         『港の女』

      〜映像文化学科講座〜

    「アカデミー賞とアメリカ映画の歴史」資料7

                     (2020/4/18)

      


      

    ・ 第1回アカデミー賞

         (1927−28年)

         監督賞ノミネート

         『群衆』

      〜映像文化学科講座〜

    「アカデミー賞とアメリカ映画の歴史」資料6

                     (2020/4/16)

      


      

    ・ 第1回アカデミー賞

         (1927−28年)

         男優賞ノミネート

         『サーカス』

      〜映像文化学科講座〜

    「アカデミー賞とアメリカ映画の歴史」資料5

                     (2020/4/14)

      


      

    ・ 第1回アカデミー賞

         (1927−28年)

         芸術作品賞受賞

         『サンライズ』

      〜映像文化学科講座〜

    「アカデミー賞とアメリカ映画の歴史」資料4

                     (2020/4/12)

      


      

    ・ 第1回アカデミー賞

         (1927−28年)

         女優賞・監督賞受賞

         『第七天国』

      〜映像文化学科講座〜

    「アカデミー賞とアメリカ映画の歴史」資料3

                     (2020/4/10)

      


      

    ・ 第1回アカデミー賞

     (1927-28年)男優賞受賞

         『最後の命令』

      〜映像文化学科講座〜

    「アカデミー賞とアメリカ映画の歴史」資料2

                     (2020/4/10)

      


      

    ・ 第1回アカデミー賞

     (1927-28年)作品賞受賞

         『つばさ』(Wings)

      〜映像文化学科講座〜

    「アカデミー賞とアメリカ映画の歴史」資料1

                     (2020/4/9)

      



      

    ・ 『サンシャイン・ボーイズ』

        (ニール・サイモン作)

                     (2020/3/15)

      


      

    ・ 2020年英米演劇上演

             ラインアップ

                 (2020/4/2)

      


      

    ・ シネマグランプリ2019

       ノミネート・受賞の発表

                (2020/3/1)

      


      

    ・ 英米演劇大賞2019

       優秀賞・最優秀賞の発表

                (2020/3/1)

      


      

    ・ 2019年 IMDb

         外国映画ランキング

      (資料作成: 今村直樹)

                     (2020/2/18)

      


      

    ・ 

         アナと雪の女王

        (演技コース参考動画)

                (19/11/16)

      

    ・ 

       グレイテスト・ショーマン

        (演技コース参考動画)

                 (19/11/10)

     


      

    ・ 2019年 秋期

        観劇レポート対象作品

         が発表されました。

                 (19/9/16)

      


      

    ・ 2019年 秋期

        映画レポート対象作品

         が発表されました。

                 (19/9/15)

      


      

    ・ 2019年英米演劇上演

             ラインアップ

                 (19/8/8)

     


     

    ・ 『英国万歳!』で

         朗読される

         『リア王』の名場面

         が掲載されました。

                 (19/5/31)

     

    ・ 『英国万歳!』

     〜登場人物・物語の解説

         が掲載されました。

                 (19/5/30)

      


      

    ・ ミュージカル

     She Loves Me のすべて

         が掲載されました。

                 (19/5/5)

      


      

    ・ 映画学部主催の新講座

       アカデミー賞と

       アメリカ映画の歴史

         講座内容・予定が

         発表されました。

                 (19/5/1)

      


      

    ・ 英米演劇大賞2018

        (受賞作・受賞者の発表)

      


      

    ・ シネマグランプリ2018

     (受賞作・受賞者の発表)

      


      

    ・ 2018年 (第92回)

         キネマ旬報ベストテン

      


      

    ・ 2018年 IMDb

         外国映画ベストテン

        (資料作成: 今村直樹)

     


      

    ・ 2017年 IMDb

         外国映画ベストテン

        (資料作成: 今村直樹)

      




      

     【シェイクスピア学科】

      

            (講師: 広川治)

     講座概要・予定

     第1回  シェイクスピア

          ってヤバくない?

     第2回  恋人たちの

         シェイクスピア

     第3回  軍隊で

          シェイクスピア?

     第4回 アクション・スターがハムレット

     第5回  俳優たちの『ハムレット』

     第6回  国王のための

         名せりふ

     第7回  宇宙の彼方の

          シェイクスピア

      




      

       【アメリカ演劇学科】

      

     『エンジェルス・イン・

           アメリカ  第1部』

          (解説: 篠山芳雄)

      

     アーサー・ミラー

      『セールスマンの死』研究

      (講師: 篠山(ささやま)芳雄)

      


      

     

      (講師: 小島真由美)

     講座概要

     作品リスト

     映画リスト

     第1回入門編

     第2回 『カム・ブロー・

             ユア・ホーン』

     第3回 『はだしで散歩』

     第4回 『おかしな二人』

     第5回

    『スウィート・チャリティ』

      映画『カビリアの夜』

      初演 (1966年)

      映画化 (1968年)

                       *

     第6回 映画 『紳士泥棒

          大ゴールデン作戦』

     第7回 『星条旗娘』

     第8回『プラザ・スイート』

     第9回 『浮気の終着駅』

     第10回 『ジンジャー

          ブレッド・レディ』

      




      

       【イギリス演劇学科】

      

    ・ オスカー・ワイルド

      『まじめが大切』論

          (講師: 石田伸也)

      

    ・ テレンス・ラティガンを観る:『深く青い海』

            (講師: 広川治)

     

    ・ 『ローゼンクランツと

       ギルデンスターンは

             死んだ』

          (解説: 石田伸也)

      

    ・   ミュージカル

    『ビリー・エリオット』

       〜英語の歌詞に見る

           団結、自由、信念〜

            (講師: 広川治)

      


      

        

          + 観劇レポートより

      




      

     【映像文化学科】

      

    ・  カズオ・イシグロ

     『日の名残り』の映画化

          (講師: 篠山芳雄)

      

    ・ キネマ旬報ベストテン分析

          (講師: 今村直樹)

      

      <2017年夏>

         世界の映画を観る、

            映画で世界を見る

      


      

        

      




      

     (詳細な目次については

      CONTENTSページ参照)

      

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       Music for Live Show

        (2019年10月)

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