シネマグランプリ 2018 (作品賞・監督賞)

  • 2019.02.10 Sunday
  • 21:00

 

「オンライン映画演劇大学・シネマグランプリ2018」の受賞者、受賞作品が決定しました。各部門のノミネート作品、受賞者・受賞作品をここに掲載します。各部門の候補作・候補者のうち、カラーでの表示が受賞作・受賞者です。選考にあたって (1)  特定の作品の多部門独占にならず、むしろできるだけ多くの作品の様々な見どころを紹介する場として、1作品の最優秀賞受賞は1部門のみを原則とすること。(2)  十分に評価されなかった功績にできる限りスポットを当てるため、他の映画賞、特に最も注目を集める米アカデミー賞と同じ受賞結果にならないように配慮すること (ただしノミネートは同じでも可)。以上を基本方針にして選出されたのがシネマグランプリです。(選考委員代表:今村直樹・広川治/2018年2月15日)


 

 

      オンライン映画演劇大学

    シネマグランプリ2018

   ―各部門のノミネート・受賞の発表―

 

 

       ―CONTENTS

 

   <外国映画編/作品・監督部門>

 

    作品賞 (英米映画部門)

    作品賞 (グローバル映画部門)

    監督賞

 

    アニメーション映画賞

    ドキュメンタリー映画賞

 

   <外国映画編/演技部門>

 

    主演男優賞  主演女優賞

    助演男優賞  助演女優賞

 

    子役演技賞

  

   <外国映画編/スタッフ部門>

 

    オリジナル脚本賞  脚色賞

    撮影賞  美術賞

    衣装デザイン賞

 

    編集賞

    視覚効果賞

 

   <外国映画編/音楽部門>

    作曲賞

    オリジナル・ソング賞

    歌曲効果賞

 

   各部門受賞の一覧:全部門受賞一覧

 

    過去の選出結果

    → シネマグランプリ2017

    → シネマグランプリ2016

 

 


 

 

   <外国映画編/作品・監督部門>

 

 【作品賞:英米映画部門】

 スリー・ビルボード

 ボヘミアン・ラプソディ

 ワンダー 君は太陽

 アリー/スター誕生

 ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書

 

   

     

 

【解説】

 2017年度の米アカデミー賞作品賞は「シェイプ・オブ・ウォーター」だったが、英国のアカデミー賞は自国の監督ということもあって「スリー・ビルボード」を作品賞に選んでいた。オンライン映画演劇大学でも後者を英米映画部門の作品賞に選びたい。監督のマーティン・マクドナーはアイルランドの両親の間に生まれたイギリスを代表する劇作家。新作「ハングマン」は絞首刑の元執行人が開いているパブを舞台に、人間の愚かな暴力への傾倒がブラック・ユーモアたっぷりに描き出された劇だった。作品は高い評価を得て、日本でも2018年に世田谷パブリックシアターによって上演され、オンライン映画演劇大学・英米演劇大賞の最優秀イギリス演劇賞、演出家賞(長塚圭史)を受賞。

 

マクドナーのオリジナル脚本による「スリー・ビルボード」は、殺された娘の殺人事件の捜査が進展しない状況に苛立った母親と警官の過激な対立の物語。だが怒りや暴力だけでなく、分断と対立ばかりの現代社会が目指すべきものも提示されており、幅広い観客の心に響く傑作となった。キネマ旬報ベストテン、および読者のベストテンでも第1位に選出されている。

 

「ボヘミアン・ラプソディ」はやはりライブ・シーン抜きでは語れない。ミュージシャンのライブの興奮をここまで完璧にスクリーンにリクリエイトした作品は今までなかった。この映画の先行公開で割りを食ったのが「アリー/スター誕生」だったが、繊細な演技やドラマ、映像のクォリティは極めて高い。「ワンダー/君は太陽」はアカデミー賞ではメイクアップ部門でのノミネートのみだったが、奇形の顔に生まれた少年と家族らの人間味あふれるドラマは感動的だった。

 

スティーブン・スピルバーグ監督がSF大作「レディプレイヤー1」の製作を中断してまで製作することを決意したという「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」からは、ジャーナリストのプライドと熱意が画面からひしひしと伝わってくる。ベトナム戦争の悲惨な現状を封印した国防総省の機密を暴いたワシントン・ポストの記者たちを描いたこの作品は、ジャーナリズムのあるべき姿を描いた映画として、3年前のアカデミー賞作品賞受賞作「スポット・ライト 世紀のスクープ」(2015)に匹敵する秀作となった。

 

 


 

 

 【作品賞:グローバル映画部門】

 タクシー運転手 約束は海を越えて (韓国)

 1987、ある闘いの真実 (韓国)

 判決、ふたつの希望 (レバノン)

 バッド・ジーニアス 危険な天才たち (タイ)

 ダンガル きっと、つよくなる (インド)

 

  

      

 

【解説】

「タクシー運転手」は1980年5月に起きた光州事件の真実を世界に伝えたドイツ人記者と光州まで彼を乗せていった韓国人のタクシー運転手(ソン・ガンホ)の実話に基づく物語。記者と運転手のロード・ムービー、友情物語でもあり、適度なユーモアやカー・アクションも織り込まれたエンタテインメイトとしても楽しめる「1987、ある闘いの真実」は1987年の民主化闘争と軍事政権の闇を描いた衝撃の社会派ドラマ。取り調べの拷問中の死を隠蔽しようとする警察の物語が主軸となっており、演技、演出ともリアル、かつハード・ボイルドな緊張感を常に伴っている。好対照の韓国映画で甲乙つけ難いので、「タクシー運転手」は主演男優賞受賞として高く評価し、作品賞は「1987、ある闘いの真実」に。

 

「判決、ふたつの希望」は「スリー・ビルボード」と同様に、憎しみや対立の行方を追ったレバノン映画。ただし対立の枠はキリスト教徒のレバノン人とパレスチナ人の移民という民族間の対立、抗争にまで広げられている。「バッド・ジーニアス」は集団カンニングのリーダーとなる少女の物語で、タイの新進監督によるスリリングな秀作。とにかく映画を観てドキドキ、ハラハラしたい人にはおすすめの一作。「ダンガル」は頑固な元レスラーの父親と女子レスリングの選手として厳しく育てられる姉妹の物語。実話を基にしており、「きっと、うまくいく」「PK  ピーケイ」などのアーミル・カーンが父親役を演じるために肉体改造をして挑んだ力作である。

 

 


 

 

【監督賞】

 キャサリン・ビグロー (デトロイト)

 ショーン・ベイカー

   (フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法)

 アニーシュ・チャガンティ (search/サーチ)

 ギレルモ・デル・トロ

  (シェイプ・オブ・ウォーター)

 アンドレイ・ズビャギンツェフ (ラブレス)

 

  

     

  

【解説】

「デトロイト」は1967年のデトロイト暴動の最中に、モーテルの宿泊客の黒人らが過激な方法で自白を迫られた事件を描いた作品。「ハート・ロッカー」や「ゼロ・ダーク・サーティ」のキャサリン・ビグロー監督だけあって、リアルな社会派ドラマでありながらも、過激なまでにスリリングなサスペンス映画でもある。

 

「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」は社会の片隅で暮らす人々の日常と心情に迫ったアメリカ版「万引き家族」。家を失って安モーテルに暮らすシングル・マザーと6才の娘の物語で、ドキュメンタリーのようにリアルでありながらも、色彩豊かで美しく新鮮な映像に仕上がっている。批評家には高く評価されていたが、アカデミー賞では助演男優賞ノミネート(ウィリアム・デフォー)に終わっていたので、オンライン映画演劇大学では監督賞として表彰し、ショーン・ベイカーの才能に今後も注目していきたい。

 

  


 

 

【アニメーション映画賞】

 リメンバー・ミー

 インクレディブル・ファミリー

 ぼくの名前はズッキーニ

 犬ヶ島

 生きのびるために

 

  

     

 

 


 

 

【ドキュメンタリー映画賞】

 イカロス

 顔たち、ところどころ

 わたしはあなたのニグロではない

 伝説の映画監督 ハリウッド第二次世界大戦—

 ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ

 

  

     

 

 


 

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contents

  

    演劇学部推薦公演(2019年秋期)

   

  

    映画学部推薦作品(2019年秋期)

   

  



  

オンライン映画演劇大学は映画と

演劇を幅広く紹介、解説、研究する

オンライン上の教育・文化活動です。

文部科学省の認可は受け ていませんが、実際の大学での授業と連携した情報や研究も掲載しています。

  



  

   <9月の推薦作品>

  ・ 演劇学部推薦公演

  ・ 映画学部推薦作品

  



  

     <新着記事・講座>

  

New

・ 2019年 秋期

      観劇レポート対象作品

     が発表されました。

             (19/9/16)

New

・ 2019年 秋期

      映画レポート対象作品

     が発表されました。

             (19/9/15)

New

・ 2019年 IMDb

     外国映画ベストテン

    (資料作成: 今村直樹)

             (19/8/24)

Update

・ 2019年英米演劇上演予定

             (19/8/8)

 

・ 『英国万歳!』で

     朗読される

     『リア王』の名場面

     が掲載されました。

             (19/5/31)

 

・ 『英国万歳!』

   〜登場人物・物語の解説

     が掲載されました。

             (19/5/30)

 

・ ミュージカル

   She Loves Me のすべて

     が掲載されました。

             (19/5/5)

 

・ 映画学部主催の新講座

   アカデミー賞と

     アメリカ映画の歴史

     講座内容・予定が

     発表されました。

             (19/5/1)

 

・ オンライン映画演劇大学

     英米演劇大賞2018

    (受賞作・受賞者の発表)

 

・ オンライン映画演劇大学

     シネマグランプリ2018

    (受賞作・受賞者の発表)

 

・ 2018年 (第92回)

     キネマ旬報ベストテン

 

・ 2018年 IMDb

     外国映画ベストテン

    (資料作成: 今村直樹)

 


  

 

 

 〜優秀賞の発表と選評〜

  


  

・ 2017年 IMDb

     外国映画ベストテン

    (資料作成: 今村直樹)

  




  

<過去の主要記事・講座>

  

     【シェイクスピア学科】

  

        (講師: 広川治)

・ 講座概要・予定

・ 第1回  シェイクスピアって

                 ヤバくない?

・ 第2回  恋人たちの

                 シェイクスピア

・ 第3回  軍隊で

            シェイクスピア?

・ 第4回  アクション・スター

            がハムレット

・ 第5回  俳優たちの

                 『ハムレット』

・ 第6回  国王のための

                 名せりふ

・ 第7回  宇宙の彼方の

                 シェイクスピア

  




  

     【アメリカ演劇学科】

  

・  『エンジェルス・イン・

       アメリカ  第1部』

      (解説: 篠山芳雄)

  

・  アーサー・ミラー

  『セールスマンの死』研究

  (講師: 篠山(ささやま)芳雄)

  


  

 

  (講師: 小島真由美)

・ 講座概要

・ 作品リスト

・ 映画リスト

・ 第1回入門編

・ 第2回 『カム・ブロー・

              ユア・ホーン』

・ 第3回 『はだしで散歩』

・ 第4回 『おかしな二人』

・ 第5回

    『スウィート・チャリティ』

 原作: 映画『カビリアの夜』

          初演(1966年)

映画『スウィート・チャリティ』

                   *

・ 第6回 映画 『紳士泥棒

          大ゴールデン作戦』

・ 第7回 『星条旗娘』

・ 第8回 『プラザ・スイート』

・ 第9回 『浮気の終着駅』

・ 第10回 『ジンジャー

               ブレッド・レディ』

  




  

     【イギリス演劇学科】

  

・  ワイルド流喜劇のレシピ

      オスカー・ワイルド

      『まじめが大切』論

      (講師: 石田伸也)

  

・ テレンス・ラティガンを観る

         『深く青い海』

        (講師: 広川治)

 

・    『ローゼンクランツと

ギルデンスターンは死んだ』

      (解説: 石田伸也)

  

・   ミュージカル

    『ビリー・エリオット』

   〜英語の歌詞に見る

       団結、自由、信念〜

        (講師: 広川治)

  


  

    

      + 観劇レポートより

  




  

 【映画学部・映像文化学科】

  

・  カズオ・イシグロ

   『日の名残り』の映画化

      (講師: 篠山芳雄)

  

・ キネマ旬報ベストテン分析

      (講師: 今村直樹)

  

  <2017年夏>

     世界の映画を観る、

        映画で世界を見る

  


  

    

  




  

 (詳細な目次については

  CONTENTSページ参照)

  

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   演劇学部推薦公演

    (2019年8月)

  

   ヘンリー六世 三部作

       リチャード三世

       (カクシンハン)

作: シェイクスピア

翻訳: 松岡和子

演出: 木村龍之介

主演: 河内大和、真以美

        (7/25〜8/12)

  


  

       人形の家part2

         (パルコ)

 作: ルーカス・ナス

 翻訳: 常田景子

 演出: 栗山民也

 主演: 永作博美

        (8/9〜9/1)

  


  

    ブラッケン・ムーア

          (東宝)

作:アレクシ・ケイ・

         キャンベル

翻訳: 広田敦郎

演出: 上村聡史

主演: 岡田将生、木村多江

        (8/14〜27)

  

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 映画学部推薦作品 (新作)

  

 (2018年洋画推薦作品)

   


  

 『スリー・ビルボード』

   2/1〜  公式サイト

 『タクシー運転手

    約束は海を越えて』

   4/21〜  公式サイト

 『フロリダ・プロジェクト

     真夏の魔法』

   5/12〜  公式サイト

 『ワンダー  君は太陽』

   6/15〜  解説ページ

 『ブリグズビー・ベア』

   6/23〜  公式サイト

  


  

 『判決、

     ふたつの希望』

   8/31〜  公式サイト

 『1987、

     ある闘いの真実』

   9/8〜  公式サイト

 『バッド・ジーニアス』

   9/22〜  公式サイト

 『search サーチ』

   10/26〜  公式サイト

 『ボヘミアン・ラプソディ』

   11/9〜  公式サイト

 『アリー/ スター誕生』

   12/21〜  公式サイト

  



  

 (2019年1月推薦作品)

 『バジュランギおじさんと、

   小さな迷子』

   1/18〜  公式サイト

  


  

 (2019年2月推薦作品)

 『メリー・ポピンズ

     リターンズ』

   2/1〜  公式サイト

 『女王陛下のお気に入り』

   2/15〜  公式サイト

  


  

 (2019年3月推薦作品)

 『グリーンブック』

   3/1〜  公式サイト

 『ブラック・クランズマン』

   3/22〜  公式サイト

  


  

 (2019年4月推薦作品)

 『僕たちのラストステージ』

   4/19〜  公式サイト

 『幸福なラザロ』

   4/19〜  公式サイト

  


  

 (2019年5月推薦作品)

 『ドント・ウォーリー』

   5/3〜  公式サイト

 『僕たちは希望という

      名の列車に乗った』

   5/17〜  公式サイト

  


  

 (2019年6月推薦作品)

 『SANJU/サンジュ』

   6/15〜  公式サイト

 『パピヨン』

   6/21〜  公式サイト

  


  

 (2019年7月推薦作品)

 『COLD WAR

      あの歌、2つの心』

   6/28〜  公式サイト

 『Girl/ガール』

   7/5〜  公式サイト

  


  

 (2019年8月推薦作品)

『存在のない子供たち』

   7/20〜  公式サイト

 『シークレット・

      スーパースター』

   8/9〜  公式サイト

  

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