シネマグランプリ2016受賞発表 (外国映画編)

  • 2017.03.08 Wednesday
  • 14:00

 

 

2016年に日本で公開された外国映画を対象としたオンライン映画演劇大学シネマグランプリ2016・外国映画編の主要部門のノミネートと受賞作品・受賞者の解説です。(2017年3月8日)


 

 

        オンライン映画演劇大学

    シネマグランプリ2016

    ―各部門の解説と受賞の発表―

 

 

  ―CONTENTS―

 

 <外国映画編・主要部門>

  作品賞(英米映画部門) 

  作品賞(グローバル映画部門)

  監督賞

  主演男優賞

  主演女優賞

  助演男優賞

  助演女優賞

  長編アニメ映画賞

  長編ドキュメンタリー映画賞

 

 <スタッフ部門>

  オリジナル脚本賞

  脚色賞

  撮影賞

  美術賞

  衣装デザイン賞

  編集賞

  作曲賞

  歌曲賞

  視覚効果賞

 

 <外国映画編> 全部門受賞作品・受賞者一覧

 

 <日本映画編>

 

 


 

 

        <外国映画編>

 

        <主要部門>

 

*各部門の候補作・候補者のうち、カラー文字が受賞作・受賞者。

 

【作品賞:英米映画部門=英語圏の作品】

 ルーム (カナダ)

 レヴェナント:蘇えりし者(アメリカ)

 ブルックリン (アイルランド)

 シング・ストリート 未来へのうた (アイルランド)

 ハドソン川の奇跡(アメリカ)

 

<解説>

『ルーム』(Room)は拉致され密室に閉じ込められ、そこで子供までできてしまった女性が主人公。実話に基づいた小説の映画化だが、単なる脱出へのサスペンス映画ではない。絶望と希望、人が生きることの尊さと難しさを考えさせるヒューマン・ドラマとして素晴らしい出来栄え。シネマグランプリ2017では主演女優賞・助演男優賞(息子役のジェイコブ・トレンブレイ)・脚色賞にもノミネートされている。

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主人公の心の闇をひたすら劇場という狭い世界でひたすら追い続けた『バードマン』(2014)のアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督。『レヴェナント:蘇えりし者』(The Revenant)で監督の追求の手が及んだのは、極寒の大自然という広大な世界。ストーリーとしては復讐劇にすぎないが、生と死の間を彷徨する男たちの様々な執念が強烈に描かれ、壮絶なサバイバル・ドラマの誕生となった。シネマグランプリでは主演男優・撮影・編集・視覚効果の4部門と合わせ計5部門で候補になっている。

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『ブルックリン』(Brooklyn)はアイルランドの片田舎から大都会ニューヨークのブルックリンへ移り住む少女の恋と成長の物語。古き良きハリウッド映画のようなウエルメイドでストレートなタッチがみずみずしい感動を呼ぶ一作。主演女優・美術・衣装デザインの3部門でも候補に。

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『シング・ストリート 未来へのうた』(Sing Street)は、80年代のアイルランドを舞台にしたバンド結成の友情と恋の物語。ジョン・カーニー監督は、音楽=出会いを主題に『ONCE〜ダブリンの街角で』(2006)、音楽=成功への夢の公式で『はじまりのうた』(2013)を発表してきたが、今度は監督自身の若き日の思い出を基に、音楽=青春の傑作を完成させた。80年代のヒット曲とオリジナルのグッとくる新曲が使われている。

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『ハドソン川の奇跡』(Sully)は、乗客乗員全員の命を“奇跡”的に守り抜いた英雄チェズレイ・“サリー”・サレンバーガー機長(トム・ハンクス)の実話が基になっている。英雄の危機やジレンマを描きながらも、信頼と協力の人間賛歌のドラマと呼べる秀作である。

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国内の他の映画賞やベストテンのように『ハドソン川の奇跡』の評価も高かったが、他の映画賞やベストテンであまり評価されていない作品を選出すべきという観点から『シング・ストリート 未来へのうた』を推す者もいた。『レヴェナント:蘇りしき者』はイニャリトゥ監督の代表作としてその壮大な映像を絶賛する選考委員が多かった。議論を重ねた結果、シネマグランプリ2016・英米映画部門の作品賞は『レヴェナント:蘇りしき者』に決定した。

 

作品賞:グローバル映画部門=英語圏以外の作品

 ディーパンの闘い(フランス)

 ニーゼと光のアトリエ(ブラジル)

 帰ってきたヒトラー(ドイツ)

 神様メール(ベルギー)

 PK(インド)

 

<解説>

『ディーパンの闘い』(Dheepan)は、見知らぬ若い女性を妻、少女を娘と偽ってフランスに入国したディーパンという名の難民の物語。移り住んだパリ郊外の団地は、麻薬取引で稼いでいるチンピラたちの拠点になっており、ディーパンら三人は新たなトラブルに巻き込まれていく。カンヌ国際映画祭では最高賞(パルムドール)に輝いたが、決して難解なタッチの映画ではなく、行き場のない難民の現実をドラマチックに描いた作品として高く評価できる。シネマグランプリでは主演男優・助演男優・編集賞の3部門でもノミネート。

   予告編

 

『ニーゼと光のアトリエ』(Nise: The Heart of Madness)はブラジル映画。暴力的な電気ショックの治療法を否定し、アートや動物を通して精神病患者たちの治療を行った女性医師ニーゼ・ダ・シルヴェイラを主人公にした感動の実話。芸術とコミュニケーションの意義を問う映画であり、女性蔑視の時代に怯むことなく生き抜いたニーゼの闘いの物語でもある。東京国際映画祭ではグランプリと女優賞の二冠に輝いており、本サイトでもニーゼ役のグロリア・ピレスが主演女優賞にノミネートされている。

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ドイツ映画『帰ってきたヒトラー』(Look Who’s Back)では、ヒトラーがタイム・スリップして現代のドイツに出没。ものまねタレントとしてテレビ出演することになり、人気者となってしまったヒトラーは現代でも巧みに民衆の心を扇動していく。この過程をコミカルなタッチで描き、マスメディアやSNSに踊らされている現代人への警鐘となっている秀作だ。トランプ大統領の場合はいったいどこからタイム・スリップしてきたのだろうか。

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『神様メール』(The Brand New Testament)は現実とファンタジーのボーダー・ラインの映像化を得意とするベルギーの鬼才ジャコ・ヴァン・ドルマル監督による奇想天外なコメディー。神様の娘である10歳の少女が、父親の生き方に不満を抱き、勝手に全世界の人々の余命をメールでひとりひとりのスマホに配信してしまう。自分の余命を知り、それまでの人生とはまったく異なる人生を歩む孤独な人々のシニカルな群像劇として面白く、寓意に富んだコミカル・ファンタジーとしても優れている。

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『PK』は日本でも大ヒットしたインド映画『きっと、うまくいく』のラージクマール・ヒラニ監督とアーミル・カーン主演のコンビによる最新作。別の惑星から地球を訪れた男PKは、故郷の惑星に帰る手段を失い、帰還の新たな方法として地球の人間のように神に祈ってみる。願いがなかなか叶えられない彼は様々な宗教に入信してみるのだが…。『PK』(PK)はSFでありながらラブ・ストーリーでもあり、それでいて笑いと諷刺に満ちた喜劇であり、インド映画ならではの楽しいミュージカル場面もある。まさに何種類ものスパイスが効いたインド・カレーのようなエンターテイメント!

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どの作品も優れていて作品賞に値するが、グローバル部門の作品賞は『神様メール』に決定。映画では神様の娘エアと7人の孤独な男女との出会いが描かれているが、個々が抱える悩みや問題を解決するために、解決の鍵となる主題曲を彼女が教えていくという発想が面白い。諷刺的でありながらも人間愛あふれる映画に仕上がっており、個々のエピソードの人間像や映像表現も独創的だ。『帰ってきたヒトラー』『PK』もコミカル・ファンタジーとして優れているので、僅差での受賞である。この部門では『幸せなひとりぼっち』(スウェーデン),『ジュリエッタ』(スペイン),『みかんの丘』(ジョージア)などが惜しくも選外となっている。

 

【監督賞】

 トッド・ヘインズ(キャロル)

 パオロ・ソレンティーノ(グランドフィナーレ)

 ネメシュ・ラースロー(サウルの息子)

 シーロ・ゲーラ(彷徨える河)

 ゼバスチャン・シッパー(ヴィクトリア)

 

<解説>

憧れの眼差しを向けていた年上の女性に、今まではなかった感情を抱いていく若い女性を主人公にしたのが『キャロル』(Carol)。トッド・ヘインズは、未知の感情と葛藤する女性テレーズ(ルーニー・マーラ)と優雅で美しいキャロル(ケイト・ブランシェット)のラブ・ストーリーを情感たっぷりに描いている。

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『グランドフィナーレ』(Youth)はスイスの高級リゾート施設が舞台。引退した名指揮者であり作曲家である主人公(マイケル・ケイン)がいかに過去のしがらみを乗り越えて新境地に到達できるかを描いている。パオロ・ソレンティーノ監督は『グレート・ビューティー/追憶のローマ』(2013)でアカデミー賞外国語映画賞を受賞した今注目のイタリア人監督。シュールなカットをドラマに織り込むフェリーニの『8½』(1963)のような作風は本作でも健在だ。

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『サウルの息子』(Son of Soul)はアウシュビッツ収容所でガス室の死体処理をさせられているユダヤ人サウルの物語。彼は一人の少年の死体を自分の息子のように扱ってその埋葬にこだわり、自らの魂のありかを求めていく。監督のネメシュ・ラースローはハンガリーの新人監督。長編デビューにしてアカデミー賞外国語映画賞受賞という快挙を成し遂げた。

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同じ年に外国語映画賞の候補になっていたのが、コロンビア映画『彷徨える河』(Embrace of the Serpent)。シーロ・ゲーラ監督はアマゾンの大河の奥深くまでロケを進め、闇の奥の西欧文明の罪過と先住民の誇りをモノクロのスクリーンに鮮明に描き出し、畏怖の念を起こさせるような驚くべき映像を完成させている。

   予告編

 

全編140分ワンカットの衝撃」というキャッチコピーにあるように、『ヴィクトリア』(Victoria)はベルリンの若者たちとスペイン娘の思いもよらぬ一夜をひたすらワンカットで追い続けた作品。それはまさに衝撃的で、140分のめくるめく映像体験だ。監督のゼバスチャン・シッパーはドイツの俳優だが、『GIGANTIC ギガンティック』(1999)など計5作品の監督作があり、『ヴィクトリア』でドイツ映画賞の監督賞を受賞している。

   予告編

 

監督賞はゼバスチャン・シッパーに。作品のメッセージ云々よりも、とにかく監督の力量を見せつけられ、新鮮な驚きがあった。次点は『彷徨える河』のシーロ・ゲーラ監督。こちらは撮影賞の方で評価することに。

 

【主演男優賞】

 レオナルド・ディカプリオ(レヴェナント:蘇えりし者)

 エディ・レッドメイン(リリーのすべて)

 ロルフ・ラッスゴード(幸せなひとりぼっち)

 オリヴァー・マスッチ(帰ってきたヒトラー)

 アントニーターサン・ジェスターサン(ディーパンの闘い)

 

<解説>

レオナルド・ディカプリオはこれまでに『アビエイター』(2004)、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2013)など、大富豪やセレブの転落や愚行の演技を十八番(おはこ)としてきたが、『レヴェナント:蘇りしき者』では、復讐の揺るがない決意に燃える19世紀のハンターの役で新境地を得た。極寒の地での命がけの演技は、やはり主演男優賞候補からはずせない。

 

『マリリン 7日間の恋』(2011)、『博士と彼女のセオリー』(2014)のエディ・レッドメインは、今やイギリスを代表する俳優の一人だ。世界で初めて女性へ性転換手術を受けたリリー・エルベに扮した『リリーのすべて』(The Danish Girl)では、主人公の痛々しいまでの戸惑いと悲しみを繊細に演じている。

   予告編

 

スウェーデンの俳優ロルフ・ラッスゴードは出演作に恵まれている。出演作のうち、『太陽の誘い』(1998)、『アフター・ウェディング』(2006)、そして今回の『幸せなひとりぼっち』(A Man Called Ove, 2015)の三作がアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされ、海外でも広く公開されているからである。『幸せなひとりぼっち』では頑固で不器用な初老の男を好演。近所づきあいが苦手で亡き妻に思いをはせる男の滑稽かつ哀感あふれる演技が共感を呼ぶ。ラッスゴードの演技があったからこそ、優れたスウェーデン映画3作品が生まれたというべきなのかもしれない。いずれハリウッドの大作でも彼の姿を見かけるようになるだろう。

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ヒトラーを主人公にした旧作には『ヒトラー〜最期の12日間〜』(2004)という傑作がある。この作品はヒトラーが最後に過ごした地下要塞での12日間のドラマで、ブルーノ・ガンツ演じる独裁者の演技に鬼気迫るものがあった。だが『帰ってきたヒトラー』は現代にタイム・スリップしてきたヒトラーのコメディーである。現代のデジタル機器に困惑したり、周囲の状況とは関係なくナチスのリーダーとして振る舞うオリヴァー・マスッチのヒトラーには笑いを禁じ得ない。その一方で現代の民衆の心を操っていく件(くだり)では、モンスターとしての恐ろしさも感じさせてくれる。この両刀遣いの演技が見事である。主演男優賞はこのオリヴァー・マスッチに。

 

『ディーパンの闘い』のアントニーターサン・ジェスターサンはスリランカ出身で、主人公のディーパンのように戦闘や難民としての経験があるが、出演映画は故国での1作品のみ。素人に近いジェスタータンだが、映画ではディーパンの焦燥感と怒りを全身で表現し圧倒的な存在感を示している。フランスのセザール賞でも主演男優賞候補に選ばれており、今後の出演作が待たれる。

 

【主演女優賞】

 ブリー・ラーソン(ルーム)

 シァーシャ・ローナン(ブルックリン)

 ケイト・ブランシェット(キャロル)

 グロリア・ピレス(ニーゼと光のアトリエ)

 ヴィッキー・チャオ(最愛の子)

 

<解説>

ブリー・ラーソンは『ショート・ターム』(2013)で主演に抜擢され、問題を抱えた少年少女を一時的に保護する施設のスタッフを演じた。心に傷を負った子供たちに寄り添い、自身が抱えた過去に苦しむ女性を見事に演じたラーソンだったが、その優しさと苦悩の表現力は『ルーム』で本格的に開花したと言える。拉致、監禁され、そこで産んだ息子を育てるが、その5歳の息子には、部屋が世界のすべてとしか教えない。そこには絶望的な状況を隠し、子供を守ろうとする母親としての優しさがあり、一方で自由を失った女性として煩悶する姿もある。撮影時はまだ24歳前後の新進女優だったが、この映画でアカデミー賞主演女優賞を受賞し、一躍脚光を浴びる存在となった。

 

『ブルックリン』のシァーシャ・ローナンは、演じた主人公の性格が穏やかで大人しい分、賞レースでは損をしていたが、その自然で繊細な表情は、彼女の演技の巧さによるものだ。彼女は子役時代から高い演技力を見せており、『つぐない』(2007)では、年の離れた大人の青年に恋をしてしまった少女の孤独と妬みを見事に演じ、13歳でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされている。2作品を見比べると彼女の演技の幅と成長ぶりがよく分かるだろう。

 

ケイト・ブランシェットは魔女である。彼女は自分の姿をあらゆる女性に変身させスクリーンに登場し、観る者を魅了する。ある時は英国女王(『エリザベス』, 1998)、またある時は名女優キャサリン・ヘプバーンになり(『アビエイター』, 2004)、男性に変身して歌手ボブ・ディランを演じたこともあった(『アイム・ノット・ゼア』)。ブラット・ピットが思いを寄せるヒロイン(『ベンジャミン・バトンの数奇な人生』, 2008)を演じたかと思えば、転落人生を歩む元成金の妻を演じてみせる(『ブルー・ジャスミン』, 2013)。『キャロル』では、ルーニー・マーラ演じる純真なテレーズを恋の虜にする女性キャロルとして登場。演技の魔術で妖艶な魅力を醸し出し、観客をスクリーンに惹きつけていた。

 

グロリア・ピレスはブラジルを代表する大女優。東京国際映画祭グランプリ・女優賞受賞作『ニーゼと光のアトリエ』で彼女が演じたのは1940年代に実在した精神科の医師。劇場用パンフレットに掲載されているノンフィクションライター最相葉月のエッセイに、この映画の冒頭場面を描写した箇所がある。「眼前に立ちふさがる鉄の壁。女は繰り返しノックするが反応はない。壁が壊れそうなほど激しく叩いてようやく扉が開き、女は中へ入る。物語の行方を暗示するシーンである。」 この指摘はニーゼという役柄の本質を的確にとらえている。1940年代は女性医師が容認される時代ではなく、ニーゼは病院という男性中心の社会と闘わなくてはならなかった。グロリア・プレスは常に凛とした面持ちでニーゼの強い決意と抵抗の精神を見せる。それでいて個々の患者を大切な人間として扱う彼女の姿には尊敬の念を抱かざるを得ない。ニーゼが患者に接する時は、ひとりひとりの心の扉を優しく叩くのである。

 

『少林サッカー』(2001),『レッドクリフ Part I』(2008)などの人気女優ヴィッキー・チャオが出演したのは、児童誘拐事件を描いた『最愛の子』(親愛的/The Dearest, 2014)。彼女の役は、愛情たっぷりに育ててきたのに、その子が誘拐されてきた子どもだと知るという難しい役どころ。血のつながりがないにも関わらず、母親として必死に子供を取り返そうとする彼女の演技は、母性そのものを全身で表現していて感動的だった。

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【助演男優賞】

 マーク・ライランス(ブリッジ・オブ・スパイ)

 ジェイコブ・トレンブレイ(ルーム)

 アーロン・エッカート(ハドソン川の奇跡)

 ヴァンサン・ロティエ(ディーパンの闘い)

 サイモン・ヘルバーグ

  (マダム・フローレンス!夢見るふたり)

 

<解説>

マーク・ライランスはロンドンに今世紀初頭に再建されたグローブ座の初代芸術監督だった俳優。イギリスの舞台で着実に実力を積み重ね、スティーヴン・スピルバーグ監督作『ブリッジ・オブ・スパイ』(Bridge of Spies)で囚われの身となったソ連のスパイを演じて実力発揮となった。トム・ハンクス演じる弁護士と育まれていく友情に胸が熱くなる、地味ながらも心にしみる名演。アカデミー賞では初ノミネートにして助演男優賞を受賞している。

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『ルーム』の息子役ジェイコブ・トレンブレイは、主演男優賞候補とすべきかもしれないが、映画の中心的存在でありながらも助演賞扱いだった『ペーパー・ムーン』(1972)のテイタム・オニールや『シックス・センス』(1999)のハーレイ・ジョエル・オスメントなど、アカデミー賞の例に倣って、ここでは助演男優賞の候補とした。撮影当時はまだ9歳にも満たなかったジェイコブ君はアカデミー賞でノミネートすらされなかったが、絶賛に値する演技である。監禁されていた部屋から抜け出し、初めて見る外の世界に唖然とする表情が忘れがたく、とまどいながらも前へ進もうとする健気な姿が愛おしい。

 

アーロン・エッカートと言えは、バットマン・シリーズの傑作『ダークナイト』のグロテスクな悪党トゥーフェイスがまず思い出される。だが『ハドソン川の奇跡』でエッカートが演じたのは、実に好感度の高い役。トム・ハンクス扮するサリー機長を支える副機長のジェフ・スカイルズの役である。とにかくラスト・シーンのあのひと言、事故調査委員会での彼のジョークは脚本の巧さもさることながら、演じたエッカートも実にカッコよくきめていて、思わずニヤリとさせられる。あのひと言のおかげで、映画は寒い冬の物語でありながら、ヒューマン・ドラマとして実に暖かいものとして締めくくられていた。

 

ヴァンサン・ロティエが『ディーパンの闘い』で演じたのは、パリ郊外の集合団地に住むドラッグの売人フラヒムの役。悪の世界から足を洗いたいという願望を心に秘め、父親の介護への気遣いも見せる男だ。ロティエはどうにもならない自分と世界への苛立ちを見事に表現。難民の主人公と同様に社会の片隅で居場所を失い、追い詰められていくもう一人の男を魅力的に演じた。

 

サイモン・ヘルバーグは『マダム・フローレンス!夢見るふたり』(Florence Foster Jenkins)で、超絶音痴のマダムの伴奏をするピアニストの青年を演じている。メリル・ストリープの音痴な歌が笑えるのも、まさかの音程の外し方に驚いて目を丸くするヘルバーグのコミカルな演技があったからこそである。

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【助演女優賞】

 アリシア・ヴィカンダー(エクス・マキナ)

 ルーニー・マーラ(キャロル)

 ジェーン・フォンダ(グランドフィナーレ)

 カレアスワリ・スリニバサン

  (ディーパンの闘い)

 ジェニファー・ジェイソン・リー

  (ヘイトフル・エイト)

 

<解説>

アリシア・ヴィカンダーは『リリーのすべて』ですでに2016年にアカデミー賞助演女優賞を受賞ずみなので、シネマグランプリではあえて『エクス・マキナ』(Ex Machina, 2014)でノミネート。この映画で彼女が演じたのは人工知能を備えた美しい女性ロボット。『アバウト・タイム』(2013)のドーナル・グリーソンが演じるプログラマーの若者と謎の研究施設でコミュニケーションを重ねていく。ほとんど表情ひとつ変えていないのに、ロボットとしてのプライドや悲しさを感じさせる存在感が素晴らしい。

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ルーニー・マーラが演じたのは、ケイト・ブランシェット演じるキャロルに同性愛の感情を抱き始めるデパートの店員の役。感情を表にあまり出さない物静かな女性の役柄だが、カメラが内面から醸し出される微妙な表情を捉え、その切ない気持ちは確実に観る者に伝わっている。『ドラゴン・タトゥーの女』(2011)ではパンク・ルックの奇怪な天才ハッカー役を演じていたが、こういう繊細な役も演じられるのだから、驚くべき演技力だ。アリシア・ヴィカンダーとルーニー・マーラは本来、主演女優賞候補とすべきところだが、他の賞の例にならい、混戦ぎみの主演女優の部門から外し、助演女優賞候補とした。

 

ジェーン・フォンダはセクシー女優として60年代に注目され、その後『コールガール』(1971)では娼婦を演じ、『帰郷』(1978)では原発を取材するレポーターに扮し、それぞれの作品で二度もアカデミー賞を受賞している。80歳に近い彼女が演じたのは年老いた大女優の役。やたらと気が強く、周囲を困惑させる傍若無人ぶりは迫力満点の演技。彼女自身が投影されたような役としても面白いものがあった。

 

主人公ディーパンの偽の妻役を演じたカレアスワリ・スリニバサンも主演と言える役だが、シネマグランプリでは少女役のカラウタヤニ・ヴィナシタンビの好演も評価し、二人を代表して助演女優賞候補に。ディーパンと少女を嫌い、友人のいるロンドンに逃れたいという強く願いながらも、女として人間として成長していく難民の役である。映画初出演とは思えない繊細な感情の演技は注目に値する。

 

『ヘイトフル・エイト』(The Hateful Eight)はクエンティン・タランティーノ監督作の中でも極めて凄惨なバイオレンス映画だ。しかし作品は監督の緻密なオリジナル脚本を基に構築されており、極悪非道の8人の巧妙な駆け引きを描いた密室劇として見ごたえがある。ジェニファー・ジェイソン・リーが演じたのは8人のうち唯一女性である移送中のお尋ね者。とにかくこの役は史上最悪の汚れ役と呼べる凄い役柄だ。殴られてできた目の周りの隈や鼻血の跡もそのままに、荒っぽい叫び声で見る者を圧倒する。返り血どころか返り肉まで浴びて床をのたうち回る姿はまさに地獄絵図そのものである。

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【長編アニメ映画賞】

 アノマリサ(アメリカ)

 父を探して(ブラジル)

 ソング・オブ・ザ・シー 海のうた(アイルランド)

 アーロと少年(アメリカ)

 ズートピア(アメリカ)

 

<解説>

『アノマリサ』(Anomalisa)は類を見ないほどリアルな人間の動きと表情の造形にこだわったアニメ。シティ・ホテルに宿泊した中年男のナンパの話にすぎないのだが、セックス・シーンの生々しい描写、主人公の侘しい心情をユニークな形で表現した点など、大人のアニメとして評価できる。

   予告編

 

大都会に父親探しに出てくる少年を描いた『父を探して』(The Boy and the World)は、大都市の空間と社会を斬新な構図と多様な手法で表現しており、まさにデザイン・アニメと呼ぶべき作品。ビートルズのアニメ『イエロー・サブマリン』(1968)に似たサイケデリックな色合いとデザインは、アニメというよりモダン・アート・ギャラリーの展示作品のようだ。

   公式サイト

 

アイルランド神話を基にしたファンタジー『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』(Song of the Sea)、弱虫な恐竜と少年の友情物語『アーロと少年』(The Good Dinosaur)なども候補作だったが、満場一致で『ズートピア』(Zootopia)の受賞となった。分断された今のアメリカへの強いメッセージとなったこの作品は、ディズニーが世界へ平和の願いを強く発信したという意味でも画期的で素晴らしい。

   ソング・オブ・ザ・シー

   アーロと少年

   ズートピア

 

【長編ドキュメンタリー賞】 

 シチズンフォー スノーデンの暴露

 AMY エイミー

 マイケル・ムーアの世界侵略のススメ

 カルテル・ランド

 あなた、その川を渡らないで

 

<解説>

『シチズンフォー スノーデンの暴露』(Citizenfour)と『AMY エイミー』(Amy)はアカデミー賞をはじめ、世界で数多くの賞を受賞したドキュメンタリー映画の傑作である。前者は国家が秘密裏に行っている大規模な国民の監視と情報収集活動を内部告発した元CIAの職員スノーデン本人に取材したドキュメンタリー。ただし取材というよりは、秘密の暴露をする前にスノーデン本人からのアプローチで撮影が始まり、マスコミへの発表も協力して進められていったものである。撮影は主にスノーデンが密かに滞在していた香港のホテルの一室で行われたが、逮捕連行されてしまうという不安や危機感が常につきまとうため、スパイ映画以上の緊張感に満ちている。ジョセフ・ゴードン=レヴィット主演の『スノーデン』(Snowden, 2016)という劇映画も今年1月に日本で公開された。

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『AMY エイミー』は27歳の若さでこの世を去ったイギリスの歌手エイミー・ワインハウスの生涯をプライベート映像や関係者のインタビューで追ったドキュメンタリー。ジャズのテイストを取り入れた新感覚の歌と天才的な歌唱力を高く評価され、新人歌手にしてグラミー賞の主要部門を受賞。しかし私生活は恋人との別れやドラッグなど、想像を絶する苦しみの連続の日々だった。スターの栄光と挫折、転落を描いた映画は今までにも数多くあったが、このドキュメンタリーはそうした劇映画以上にドラマチックにエイミーの孤独の軌跡をたどっていく。いずれ劇映画で誰かがエイミーを演じて主演女優賞を受賞するかもしれない。

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アメリカの保守層が困惑するような問題提起を常に突きつけてみせるマイケル・ムーア監督。『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』(Where to invade next)はヨーロッパ侵略取材と称して、良き文化や習慣を故国アメリカに略奪品として持ち帰り紹介しようとする本人の行動を記録した映画。

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『カルテル・ランド』(Cartel Land)はメキシコ国境付近の麻薬組織と闘う自警団の活動を取材したキャサリン・ビグロー製作総指揮の作品。

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韓国映画『あなた、その川を渡らないで』(My Love, Don’t Cross That River)は山あいの村に仲睦まじく暮らす96歳の夫と89歳の妻のドキュメンタリー。互いを思いやり、自然に人生を受け止めて生きている二人は、これこそ理想的な夫婦のかたちと言える感動的なもの。自然豊かな村の風景と二人の愛情に満ちた毎日に心が癒される一作だった。

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スタッフ部門(脚本・脚色・撮影・美術・衣装デザイン賞・編集賞・作曲賞・歌曲賞・視覚効果賞)の受賞の発表・解説は次のページに続きます。

 

 

 

 

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    演劇学部推薦公演(2019年秋期)

   

  

    映画学部推薦作品(2019年秋期)

   

  



  

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   <9月の推薦作品>

  ・ 演劇学部推薦公演

  ・ 映画学部推薦作品

  



  

     <新着記事・講座>

  

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・ 2019年 IMDb

     外国映画ベストテン

    (資料作成: 今村直樹)

             (19/8/24)

Update

・ 2019年英米演劇上演予定

             (19/8/8)

 

・ 『英国万歳!』で

     朗読される

     『リア王』の名場面

     が掲載されました。

             (19/5/31)

 

・ 『英国万歳!』

   〜登場人物・物語の解説

     が掲載されました。

             (19/5/30)

 

・ ミュージカル

   She Loves Me のすべて

     が掲載されました。

             (19/5/5)

 

・ 映画学部主催の新講座

   アカデミー賞と

     アメリカ映画の歴史

     講座内容・予定が

     発表されました。

             (19/5/1)

 

・ オンライン映画演劇大学

     英米演劇大賞2018

    (受賞作・受賞者の発表)

 

・ オンライン映画演劇大学

     シネマグランプリ2018

    (受賞作・受賞者の発表)

 

・ 2018年 (第92回)

     キネマ旬報ベストテン

 

・ 2018年 IMDb

     外国映画ベストテン

    (資料作成: 今村直樹)

 


  

 

 

 〜優秀賞の発表と選評〜

  


  

・ 2017年 IMDb

     外国映画ベストテン

    (資料作成: 今村直樹)

  




  

<過去の主要記事・講座>

  

     【シェイクスピア学科】

  

        (講師: 広川治)

・ 講座概要・予定

・ 第1回  シェイクスピアって

                 ヤバくない?

・ 第2回  恋人たちの

                 シェイクスピア

・ 第3回  軍隊で

            シェイクスピア?

・ 第4回  アクション・スター

            がハムレット

・ 第5回  俳優たちの

                 『ハムレット』

・ 第6回  国王のための

                 名せりふ

・ 第7回  宇宙の彼方の

                 シェイクスピア

  




  

     【アメリカ演劇学科】

  

・  『エンジェルス・イン・

       アメリカ  第1部』

      (解説: 篠山芳雄)

  

・  アーサー・ミラー

  『セールスマンの死』研究

  (講師: 篠山(ささやま)芳雄)

  


  

 

  (講師: 小島真由美)

・ 講座概要

・ 作品リスト

・ 映画リスト

・ 第1回入門編

・ 第2回 『カム・ブロー・

              ユア・ホーン』

・ 第3回 『はだしで散歩』

・ 第4回 『おかしな二人』

・ 第5回

    『スウィート・チャリティ』

 原作: 映画『カビリアの夜』

          初演(1966年)

映画『スウィート・チャリティ』

                   *

・ 第6回 映画 『紳士泥棒

          大ゴールデン作戦』

・ 第7回 『星条旗娘』

・ 第8回 『プラザ・スイート』

・ 第9回 『浮気の終着駅』

・ 第10回 『ジンジャー

               ブレッド・レディ』

  




  

     【イギリス演劇学科】

  

・  ワイルド流喜劇のレシピ

      オスカー・ワイルド

      『まじめが大切』論

      (講師: 石田伸也)

  

・ テレンス・ラティガンを観る

         『深く青い海』

        (講師: 広川治)

 

・    『ローゼンクランツと

ギルデンスターンは死んだ』

      (解説: 石田伸也)

  

・   ミュージカル

    『ビリー・エリオット』

   〜英語の歌詞に見る

       団結、自由、信念〜

        (講師: 広川治)

  


  

    

      + 観劇レポートより

  




  

 【映画学部・映像文化学科】

  

・  カズオ・イシグロ

   『日の名残り』の映画化

      (講師: 篠山芳雄)

  

・ キネマ旬報ベストテン分析

      (講師: 今村直樹)

  

  <2017年夏>

     世界の映画を観る、

        映画で世界を見る

  


  

    

  




  

 (詳細な目次については

  CONTENTSページ参照)

  

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   演劇学部推薦公演

    (2019年8月)

  

   ヘンリー六世 三部作

       リチャード三世

       (カクシンハン)

作: シェイクスピア

翻訳: 松岡和子

演出: 木村龍之介

主演: 河内大和、真以美

        (7/25〜8/12)

  


  

       人形の家part2

         (パルコ)

 作: ルーカス・ナス

 翻訳: 常田景子

 演出: 栗山民也

 主演: 永作博美

        (8/9〜9/1)

  


  

    ブラッケン・ムーア

          (東宝)

作:アレクシ・ケイ・

         キャンベル

翻訳: 広田敦郎

演出: 上村聡史

主演: 岡田将生、木村多江

        (8/14〜27)

  

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 映画学部推薦作品 (新作)

  

 (2018年洋画推薦作品)

   


  

 『スリー・ビルボード』

   2/1〜  公式サイト

 『タクシー運転手

    約束は海を越えて』

   4/21〜  公式サイト

 『フロリダ・プロジェクト

     真夏の魔法』

   5/12〜  公式サイト

 『ワンダー  君は太陽』

   6/15〜  解説ページ

 『ブリグズビー・ベア』

   6/23〜  公式サイト

  


  

 『判決、

     ふたつの希望』

   8/31〜  公式サイト

 『1987、

     ある闘いの真実』

   9/8〜  公式サイト

 『バッド・ジーニアス』

   9/22〜  公式サイト

 『search サーチ』

   10/26〜  公式サイト

 『ボヘミアン・ラプソディ』

   11/9〜  公式サイト

 『アリー/ スター誕生』

   12/21〜  公式サイト

  



  

 (2019年1月推薦作品)

 『バジュランギおじさんと、

   小さな迷子』

   1/18〜  公式サイト

  


  

 (2019年2月推薦作品)

 『メリー・ポピンズ

     リターンズ』

   2/1〜  公式サイト

 『女王陛下のお気に入り』

   2/15〜  公式サイト

  


  

 (2019年3月推薦作品)

 『グリーンブック』

   3/1〜  公式サイト

 『ブラック・クランズマン』

   3/22〜  公式サイト

  


  

 (2019年4月推薦作品)

 『僕たちのラストステージ』

   4/19〜  公式サイト

 『幸福なラザロ』

   4/19〜  公式サイト

  


  

 (2019年5月推薦作品)

 『ドント・ウォーリー』

   5/3〜  公式サイト

 『僕たちは希望という

      名の列車に乗った』

   5/17〜  公式サイト

  


  

 (2019年6月推薦作品)

 『SANJU/サンジュ』

   6/15〜  公式サイト

 『パピヨン』

   6/21〜  公式サイト

  


  

 (2019年7月推薦作品)

 『COLD WAR

      あの歌、2つの心』

   6/28〜  公式サイト

 『Girl/ガール』

   7/5〜  公式サイト

  


  

 (2019年8月推薦作品)

『存在のない子供たち』

   7/20〜  公式サイト

 『シークレット・

      スーパースター』

   8/9〜  公式サイト

  

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