『浮気の終着駅』

  • 2017.08.15 Tuesday
  • 11:06

 

講座「ニール・サイモンの世界」全10回も今回も入れていよいよあと2回となりました。第9回は『浮気の終着駅』です。第11回以降の講座の続きについては企画を検討中です。(2017年8月14日)


 

 

      アメリカ演劇学科講座

   ニール・サイモンの世界

 

         

 

 

        第9 

    『浮気の終着駅』

 

 講師:小島真由美(演劇学部専任講師)

 

 <目次>

 1. 解説

 2. 初演

 3. ストーリー

 4. 映画化

 5. 日本での上演

 


 

 

      1.解説

 

 前回の『プラザ・スイート』と同じように3幕のオムニバス形式の戯曲です。でも『プラザ・スイート』と違って主人公は全幕同じなんです。まじめで不器用な中年男バーニーが浮気に挑みます。第1幕ではその気になっている相手に対して行動に移れず、相手をイラつかせてしまいます。次の幕では相手の話に聞き入るばかりで、仕舞にはマリファナを勧められラリってしまう有様です。最終幕では浮気の場に足を運んだだけで良心の呵責ばかり口にしている妻の友人が相手です。到底浮気どころではありません。

 

日常という枠の外になかなか足を踏み出せない男の人がサイモン喜劇にはよく登場します。たとえば『はだしで散歩』のポール。妻のコリーのように公園を裸足で散歩するなんて考えたこともないような真面目な弁護士でした。『おかしな二人』のフェリックスだって、いくら妻と別れて世をはかなんでも、この世からおさらばするなんて大胆な行動には移れませんでした。でもこうした真面目な男の人たちの不器用さや情けなさがかえって魅力的なんですよね。舞台で彼らを観てバカな奴と笑いながらも、どこか身につまされてしまう男の方々も多いのではないでしょうか。

 

でも一番身につまされているのは作者のサイモン自身かもしれません。登場人物と同じ行動こそ取っていませんが、サイモンの考え方や性格は当然ある程度は反映されているでしょう。劇作家として成功し、良き妻や子供たちとの幸せな生活が続いていたニール・サイモンも『浮気の終着駅』を書いた頃には40を超えていました。彼の心の中に、今までの枠から外に出てみたいという欲求が芽生えていたようです。自伝によれば、サイモンは一度家を出てしばらく自由になりたいと奥さんに打ち明けたというのです。ところが奥さんのジョーンにこう言われてしまいます。「あなたが幸せになるのなら、そうすべきだと思うわ。」…気が滅入るサイモン。ですがジョーンは「だって、あなたのことはわかっているもの。」と夫に告げたのでした。舞台劇みたいですね。以下『浮気の終着駅』の創作のきっかけを説明するサイモンの言葉を引用します。

 

「それで別れる考えは一生頭から消えた。自由を求めたら、彼女はくれた。それが私の欲しかった自由の味だったのだ。五、六分、せいぜい七分。染色体は元どおりにおさまった。こんなことを言い出すなんて、私は本当に頭がおかしかったのだ。・・・私の熱は下がった。脈は正常になった。危機は去った。私はまた今までのような暮らしにもどって今までどおりに生きていくのだ。・・・この経験のエッセンスからつぎの芝居『浮気の終着駅』が生まれた。(酒井洋子訳『ニール・サイモン自伝 書いては書き直し』p.334)

 

 


 

 

      2.初演

 

 原題: Last of the Red Hot Lovers,

 初演:1969年12月28日―1971年9月4日

 劇場:ユージン・オニール劇場

 上演回数:706回公演

 演出: ロバート・ムーア

 CASTジェイムズ・ココ (バーニー) 

     リンダ・ラヴィン (エレイン)

     ドリス・ロバーツ (ジャネッタ) 

     マーシャ・ロッド (ボビー)

 トニー賞:4部門でノミネート

  作品賞、演出家賞、主演男優賞

  助演女優賞(リンダ・ラヴィン)

 

   初演のジェイムズ・ココ(バーニー)と

   ドリス・ロバーツ(ジャネット)

  

 

 


 

 

     3.ストーリー

 

  台詞引用:安西徹雄 『浮気の終着駅』より

  『ニール・サイモン戯曲集』 早川書房 1988

 

 

        第1幕

  

バーニー・キャッシュマンは妻子がいる47歳。仕事で五時に戻る母親のアパートを使って、初めての浮気に挑戦しようとしている。彼が経営するレストランで誘ったのはエレインという魅力的な女性。だが不器用で真面目なバーニー。話ばかりで、彼女はイラつくばかり。

 

  

    Ensemble Theatre (2010)

 

 バーニー ぼくはきみに話しかけてる。きみを一人の人間として理解しようとしてる。そのどこがいけないっていうんだね。

 エレイン いけなくはないわよね、五時に出なくてもいいんなら。わたしのこと知りたいんなら、調査カートでも作ったら?(p.34) 

 

 

       第2幕

  

エレインとうまくいかなかったバーニーが次に誘ったのはボビーという20代後半の女性。自由奔放な性格の彼女はひたすら自分の話ばかり。そして煙草を吸い出し…

 

 

  Ivoryton Playhouse, 2012

 

 バーニー それ、あの…マリファナ?

 ボビー  そう。

 バーニー ヤクなのか。 …(中略)…

 ボビー  健康のためにのんでんだけど、でも、結構いい気分になんのよ。(p.59)   

 

マリファナを吸ってぼーっと呂律が回らなくなるなり、愚痴を口にして仕舞には歌を歌い出す二人。

 

 

  Ensemble Theatre (2010)

 

 バーニー やりたいことは、いっぱいあった。でも、今じゃ、もうなに一つやれやしない。行きたい所も、いっぱいあった。けど、もうどこへも行けやしない。ワナにはめられちまったんだ。おれたち、みんな、ワナにはまられちまってるんだ。助けてくれよ。おい、誰か、助けてくれよオ。

 ボビー(歌) この世界に必要なのは、愛…(p.72)

 

 

       第3幕

 

次にバーニーが誘ったのは、妻の友人のジャネット。陰気な彼女は、ここへ来た後ろめたさを口にするばかり。

 

 

   New York's Hangar Theatre (2013)

 

 ジャネット どうしてわたし、こんな所に来てるの? ねえ。

 バーニー どうしてって、ぼくがきみに来てくれって頼んだからさ。(p.76)      

 

混乱したジャネットは電話を取り上げ、夫にかけると言い始める。

 

 

  New York's Hangar Theatre (2013)

 

 ジャネット 彼、どんな反応すると思う? 今ここでわたしたち、何をしてるか電話したら。

 バーニー よせよ! ものすごい反応するに決まってるよ。(p.85)

 

生きている事が楽しくなく、人間が善良かさえ疑問に思うジャネット。

 

 ジャネット  三人だけ、やさしくて、愛情があって、誠実な人間を言ってほしいの。

 バーニー  言えないと思ってんだな。いくら人間を信じないたって、そんなのひどすぎるよ。 …(中略)… ケネディー、キリスト、うちの女房。  だけどね、ジャネット、もし誰か、今のぼくらの話聞いてたら…

 ジャネット わたしにはできなかったのよ。わたしには、三人の名前さえ思いつけなかったのよ。(p.88

 

夫から浮気を告白されて以来、この世の人間すべてが不誠実に見えてきたと話すジャネット。バーニーはどうせ不誠実なら、不誠実な事をしようと迫る。

 

 ジャネット 誠実よ。誠実な人よ、あなたは、バーニー。 

 バーニー 誠実! それだ。そいつが聞きたかったんだ。誠実で、それから?

 ジャネット …それから。やさしくて。

 バーニー やさしくて。それから?

 ジャネット …愛情にあふれてる。

 バーニー 愛情にあふれてる! 誠実で、やさしくて、愛情にあふれてるんだな? しかし、おかしいじゃないか。そんなこと、ありえないはずじゃないか。だって、さっきは、そんな人間一人もいないって言ってたじゃないか。 

 ジャネット いたわ、一人だけ。あなたがその人よ、バーニー。(p.99

 

この後、妻のテルマも誠実だと認めさせたバーニーは、三人目がいるはずと問い詰める。泣きじゃくりながら彼女は、その場にいない夫に助けを求める。

 

 ジャネット 浮気したことなんか、もうどうでもいい。ああ、あなた! 

 バーニー (真率に) それで三人。見つかったじゃないか。きみだって、立派に三人!(p.99

 


 

 

      4. 映画化

 

   Last of the Red Hot Lovers

 

 1972 (日本未公開、日本版DVD未発売)

 Directed by Gene Saks

 <Cast>

 Alan Arkin (as Barney Cashman)

 Sally Kellerman (as Elaine Navazio)

 Paula Prentiss (as Bobbi Michele)

 Renée Taylor (as Jeanette)

 

    

 


  

 

      5.日本での上演

 

  

 

☆ 1989年6月9日〜27日(PARCO劇場)
『恋の最終便』

 企画制作=パルコ 

 演出=青井陽治 

 美術=石井強司 

 出演: 細川俊之=バーニー・キャッシュマン

     久野綾希子=イレイン・ナヴァジオ

  

     古村比呂=ボビー・ミシェル

  

     山口果林=ジャネット・フィッシャー

  

 公演パンフレットより

 

☆ 1990年8月1日〜12日 (PARCO劇場)

 『恋の最終便』

 企画制作=パルコ 

 (スタッフ・キャストは初演とほぼ同じ)

 ジャネット・フィッシャー=松金よね子

 

☆ 1992年2月5日〜12日(俳優座劇場)

 『ラースト・オブ・ザ・レッド・ホット・ラヴァーズ

 (恋狂い最後の夜)』

 企画製作=オフィス・シルバーライニング

 演出=小林裕

 出演:近石真介=バーニー・キャッシュマン

    三好美智子=エレイン・ナヴァージオ

    山像かおり=ボビー・ミッシェル

    谷口香=ジャネット・フィッシャー

 

       

   

   

    

    公演パンフレットより

 

2003年12月11日〜16日

 会場:俳優座劇場

『最後の恋』

 企画制作: シルバーライニング 

 翻訳:黒田絵美子 

 演出:竹邑類 

 美術:齋藤浩樹

 出演:愛川欽也=バーニー・キャッシュマン

    夏樹陽子=イレイン・ナヴァジオ

    片岡京子=ボビー・ミシェル

    音無美紀子=ジャネット・フィッシャー

 

   

 


 

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contents

  

    演劇学部推薦公演(2019年秋期)

   

  

    映画学部推薦作品(2019年秋期)

   

  



  

オンライン映画演劇大学は映画と

演劇を幅広く紹介、解説、研究する

オンライン上の教育・文化活動です。

文部科学省の認可は受け ていませんが、実際の大学での授業と連携した情報や研究も掲載しています。

  



  

   <9月の推薦作品>

  ・ 演劇学部推薦公演

  ・ 映画学部推薦作品

  



  

     <新着記事・講座>

  

New

・ 2019年 秋期

      観劇レポート対象作品

     が発表されました。

             (19/9/16)

New

・ 2019年 秋期

      映画レポート対象作品

     が発表されました。

             (19/9/15)

New

・ 2019年 IMDb

     外国映画ベストテン

    (資料作成: 今村直樹)

             (19/8/24)

Update

・ 2019年英米演劇上演予定

             (19/8/8)

 

・ 『英国万歳!』で

     朗読される

     『リア王』の名場面

     が掲載されました。

             (19/5/31)

 

・ 『英国万歳!』

   〜登場人物・物語の解説

     が掲載されました。

             (19/5/30)

 

・ ミュージカル

   She Loves Me のすべて

     が掲載されました。

             (19/5/5)

 

・ 映画学部主催の新講座

   アカデミー賞と

     アメリカ映画の歴史

     講座内容・予定が

     発表されました。

             (19/5/1)

 

・ オンライン映画演劇大学

     英米演劇大賞2018

    (受賞作・受賞者の発表)

 

・ オンライン映画演劇大学

     シネマグランプリ2018

    (受賞作・受賞者の発表)

 

・ 2018年 (第92回)

     キネマ旬報ベストテン

 

・ 2018年 IMDb

     外国映画ベストテン

    (資料作成: 今村直樹)

 


  

 

 

 〜優秀賞の発表と選評〜

  


  

・ 2017年 IMDb

     外国映画ベストテン

    (資料作成: 今村直樹)

  




  

<過去の主要記事・講座>

  

     【シェイクスピア学科】

  

        (講師: 広川治)

・ 講座概要・予定

・ 第1回  シェイクスピアって

                 ヤバくない?

・ 第2回  恋人たちの

                 シェイクスピア

・ 第3回  軍隊で

            シェイクスピア?

・ 第4回  アクション・スター

            がハムレット

・ 第5回  俳優たちの

                 『ハムレット』

・ 第6回  国王のための

                 名せりふ

・ 第7回  宇宙の彼方の

                 シェイクスピア

  




  

     【アメリカ演劇学科】

  

・  『エンジェルス・イン・

       アメリカ  第1部』

      (解説: 篠山芳雄)

  

・  アーサー・ミラー

  『セールスマンの死』研究

  (講師: 篠山(ささやま)芳雄)

  


  

 

  (講師: 小島真由美)

・ 講座概要

・ 作品リスト

・ 映画リスト

・ 第1回入門編

・ 第2回 『カム・ブロー・

              ユア・ホーン』

・ 第3回 『はだしで散歩』

・ 第4回 『おかしな二人』

・ 第5回

    『スウィート・チャリティ』

 原作: 映画『カビリアの夜』

          初演(1966年)

映画『スウィート・チャリティ』

                   *

・ 第6回 映画 『紳士泥棒

          大ゴールデン作戦』

・ 第7回 『星条旗娘』

・ 第8回 『プラザ・スイート』

・ 第9回 『浮気の終着駅』

・ 第10回 『ジンジャー

               ブレッド・レディ』

  




  

     【イギリス演劇学科】

  

・  ワイルド流喜劇のレシピ

      オスカー・ワイルド

      『まじめが大切』論

      (講師: 石田伸也)

  

・ テレンス・ラティガンを観る

         『深く青い海』

        (講師: 広川治)

 

・    『ローゼンクランツと

ギルデンスターンは死んだ』

      (解説: 石田伸也)

  

・   ミュージカル

    『ビリー・エリオット』

   〜英語の歌詞に見る

       団結、自由、信念〜

        (講師: 広川治)

  


  

    

      + 観劇レポートより

  




  

 【映画学部・映像文化学科】

  

・  カズオ・イシグロ

   『日の名残り』の映画化

      (講師: 篠山芳雄)

  

・ キネマ旬報ベストテン分析

      (講師: 今村直樹)

  

  <2017年夏>

     世界の映画を観る、

        映画で世界を見る

  


  

    

  




  

 (詳細な目次については

  CONTENTSページ参照)

  

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   演劇学部推薦公演

    (2019年8月)

  

   ヘンリー六世 三部作

       リチャード三世

       (カクシンハン)

作: シェイクスピア

翻訳: 松岡和子

演出: 木村龍之介

主演: 河内大和、真以美

        (7/25〜8/12)

  


  

       人形の家part2

         (パルコ)

 作: ルーカス・ナス

 翻訳: 常田景子

 演出: 栗山民也

 主演: 永作博美

        (8/9〜9/1)

  


  

    ブラッケン・ムーア

          (東宝)

作:アレクシ・ケイ・

         キャンベル

翻訳: 広田敦郎

演出: 上村聡史

主演: 岡田将生、木村多江

        (8/14〜27)

  

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 映画学部推薦作品 (新作)

  

 (2018年洋画推薦作品)

   


  

 『スリー・ビルボード』

   2/1〜  公式サイト

 『タクシー運転手

    約束は海を越えて』

   4/21〜  公式サイト

 『フロリダ・プロジェクト

     真夏の魔法』

   5/12〜  公式サイト

 『ワンダー  君は太陽』

   6/15〜  解説ページ

 『ブリグズビー・ベア』

   6/23〜  公式サイト

  


  

 『判決、

     ふたつの希望』

   8/31〜  公式サイト

 『1987、

     ある闘いの真実』

   9/8〜  公式サイト

 『バッド・ジーニアス』

   9/22〜  公式サイト

 『search サーチ』

   10/26〜  公式サイト

 『ボヘミアン・ラプソディ』

   11/9〜  公式サイト

 『アリー/ スター誕生』

   12/21〜  公式サイト

  



  

 (2019年1月推薦作品)

 『バジュランギおじさんと、

   小さな迷子』

   1/18〜  公式サイト

  


  

 (2019年2月推薦作品)

 『メリー・ポピンズ

     リターンズ』

   2/1〜  公式サイト

 『女王陛下のお気に入り』

   2/15〜  公式サイト

  


  

 (2019年3月推薦作品)

 『グリーンブック』

   3/1〜  公式サイト

 『ブラック・クランズマン』

   3/22〜  公式サイト

  


  

 (2019年4月推薦作品)

 『僕たちのラストステージ』

   4/19〜  公式サイト

 『幸福なラザロ』

   4/19〜  公式サイト

  


  

 (2019年5月推薦作品)

 『ドント・ウォーリー』

   5/3〜  公式サイト

 『僕たちは希望という

      名の列車に乗った』

   5/17〜  公式サイト

  


  

 (2019年6月推薦作品)

 『SANJU/サンジュ』

   6/15〜  公式サイト

 『パピヨン』

   6/21〜  公式サイト

  


  

 (2019年7月推薦作品)

 『COLD WAR

      あの歌、2つの心』

   6/28〜  公式サイト

 『Girl/ガール』

   7/5〜  公式サイト

  


  

 (2019年8月推薦作品)

『存在のない子供たち』

   7/20〜  公式サイト

 『シークレット・

      スーパースター』

   8/9〜  公式サイト

  

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